[特別予告編]










 「アスカが今みたいに僕に謝ってくれるなんて、今でも信じられないや。」

 「なにぃっ!! あ、言われてみればそうね。初めてじゃないかしら。」



            【愛し合う二人。しかし‥‥】





 「あんたなんて大嫌い!!」

 「なんで戻ってくるのよ!!」


 「何が保護者よ!」

 「何が母親よ!!」


 絶叫したアスカが、足で砂浜を蹴る。
 細かい砂がパッと舞い上がり、うつ伏せになったミサトさんの背中に白いヴェールを被せた。



            【シンジは、誰にも渡さない】




 「だだっ子だな、まるで」





         ‥‥そして、時は流れ‥‥‥






             【2019. 12/4】



 「‥‥無理しなくても、いいんだよ。本当にいいの?」

 「無理なんかしてないし、怖くもないわ。
  今日まで、シンジを待たせてたんだし。」

 薄い水色のパジャマのアスカ‥
 寝る前だって言うのに、どういうわけか、今夜のアスカは
 頭に赤いリボンをつけている。




           【その夜、アスカは‥‥】




 「ねえ、私の事、好き?」

 「好きだから、抱いたんだよ。」





             【2019. 4/3】


 「アスカ、元気でね。」




            【別離・変化の兆し】




 「アスカだって、僕と一緒になるの、嫌いじゃないよね?」



 “だけど、もう、後戻りはできない。”

 “私は、この男性を信じる事にしたんだから。”

 “私は、この男性無しじゃ、もう、生きていけないんだから。”






          【止まらぬ想い、切ない想い】


 「う、うん。そんなにイヤじゃない。でも‥‥優しくしてね。」


 【少女は少年の求めるままに、されるがままに。本当は辛くても、
  彼女には拒むことなどできはしない。“嫌われちゃったらどうしよう”
  そう思うと。彼女は何もできなくなるのだ。シンジに見捨てられる事が、
  嫌われる事が怖い。ゆえに、媚びを売っているという自覚がありながらも、
  アスカは今夜もシンジに抱かれるのであった】




 「私と一つになりたいんでしょ?心も体もひとつになりたいんでしょ?」


 “これじゃ、僕達、まるで動物か赤ん坊みたいだよ。”




 ☆シンジとアスカが仲直りしたその時から始まった、ヒトビトの帰還。
  だが、それは彼女にとって、新たなる葛藤を生み出すものでしかないのか。
  激しく心を揺さぶられ、アスカは一つの愛の決断をしたが‥‥。








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