人生、人間の格言 
人間そのものに焦点をあてた格言  




 [人生と人間について1]


 ・愛情というものは義理の鎖でもっている、ところで

  人間の根性は悪であるから、そんなものは自分の

  都合でいつでもたち切ってしまう。

                       マキアヴェッリ[君主論]



 ・人生は一箱のマッチに似ている。重大に扱うのは

  ばかばかしい。重大に扱わなければ危険である。

                      芥川竜之介[侏儒の言葉]



 ・欲望は、膨張する。

                   アドルフ・ヒトラー[我が闘争]



 ・かりそめの 人のなさけの 身にしみて 

          まなこうるむも 老いのはじめや

                         太宰治[HUMAN LOST]



 ・子曰、吾未見好徳如好色者也。
 (先生が言われた、「私は美人を愛するほどに道徳を愛する人を
 まだ見たことがない」)  
                              [論語]より



 ・愛の中には常にいくぶんかの狂気がある。しかし狂気の

  中にはつねにまた、いくぶんかの理性がある。

                   ニーチェ[ツゥラトゥストラかく語りき]



 ・「金さ君。金を見ると、どんな君子でもすぐ悪人になるのさ」

                           夏目漱石[こころ]



 ・苦労が人間を気高くするというのは、事実に反する。

  幸福が、時にはそうすることはあるが、苦労はたいてい、

  人間をけちに意地悪くするものなのだ。

                         モーム[月と6ペンス]



 ・自己弁解は、敗北の前兆である。いや、すでに敗北の姿である。

                          太宰治[もの思う葦]



 ・砂礫のみが砂礫を知る。金のみが金を知る。

                       有島武郎[惜しみなく愛は奪う]



 ・阿呆はいつも彼以外の人々をことごとく阿呆と考えている。

                        芥川龍之介[侏儒の言葉]



  ・精神の欠陥は、顔の欠点と同じこと、老いるにつれてひどくなる。

                  ラ・ロシュフコー[人間についての箴言集]



 ・財貨を失ったのは――いくらか失ったことだ!
  気を取り直して、新たな物を得なければならない。

  名誉を失ったのは――多く失ったことだ!
  名声を獲得しなければならない。そうすれば、人々が考え直すだろう。

  勇気を失ったのは――すべてを失ったことだ!
  生まれなかったほうがよかっただろう。

                    ゲーテ[温順なクセーニエン]



 ・人間は、毎日存在しなければ、永久に存在しないことになる。

                 アンリ・ルフェーブル[日常生活批判]



 ・寂しがらないやつは、神経の鈍いやつか、そうで

  なければ、神経をぼかして世を渡っているやつだ。

  酒。骨牌。女。Haschisch.

                        森 鴎外[青年]



 ・われわれは、自分の意見に与する人でないと、良識の人とは考えぬ。

               ラ・ロシュフコー[人間についての箴言集]



 ・ 愚者の生は死よりも苦しい。

                      イエズス・シーラッハのことば



 ・女ってやつは奇妙なやつですよ。まるで犬のように扱われ、両腕が

  痛くなるまでぶたれて、それでまだ愛し続けているんですからねぇ。

  女に魂があるなんていうのは、もちろんキリスト教のもっとも愚劣な

  イリュージョンの一つですよ。

                       モーム[月と6ペンス]



 ・鉄が使用せずして錆び、水が腐りまたは寒中に凍るように、

  才能も用いずしては損なわれる。

                     レオナルド・ダヴィンチのことば



 ・危険のなかに現に身を置いているのに、確実にそうなっているとは

 思わない人を見て、覚悟がついているとか、一貫して変わらない精神の

 安定があるとか判断するのは正しくない。

                       モンテーニュ[エセー]




  →一つ前のページにもどる