世界、自然の格言 
私達の生きている舞台について 




 [世界、自然について]


 ・祇園鐘舎の鐘の音 諸行無常の響きあり

  沙羅双樹の花の色 盛者必衰の理を表す

  驕れる者も久しからず ただ春の世の夢の如し

  猛き者も遂には滅びぬ 単に風の前の塵に同じ

                        [平家物語]より



 ・春はあけぼの。やうやう白くなりゆく山ぎは、少しあかりて、

  紫だちたる雲の細くたなびきたる。

 ・夏は夜。月のころはさらなり、やみもなほ、ほたるの多く

  飛びちがひたる。また、ただ一つ二つなど、ほのかにうち光りて

  行くもをかし。雨など降るもをかし。

 ・秋は夕暮れ。夕陽のさして山の端いと近うなりたるに、

  からすの寝どころへ行くとて、三つ四つ、二つ三つなど

  飛び急ぐさへあはれなり。まいてかりなどの連ねたるが、

  いと小さく見ゆるはいとをかし。日入り果てて、風の音、

  虫の音など、はた言ふべきにもあらず。

  ・冬はつとめて。雪の降りたるは言ふべきにもあらず、霜の

  いと白きも、またさらでも、いと寒きに、火など急ぎおこして、

  炭持て渡るもいとつきづきし。昼になりて、

  ぬるくゆるびもていけば、火桶の火も白き灰がちになりてわろし。

                          清少納言[枕草子]



  ・空はどこに行っても青いということを知るために、

  世界をまわって見る必要はない。

                        ゲーテ[格言と反省]



 ・遠くて近きもの。極楽。舟の道。人の中。

                        清少納言[枕草子]



 ・心というものは、それ自身一つの独自の世界なのだ、

 ――地獄を天国に変え、天国を地獄に変えうるものなのだ。

                          ミルトン[失楽園]



 ・自然は飛躍せず。

                         ダーウィンのことば



 ・六道輪廻の間には ともなふ人もなかりけり

 独むまれて独死す 生死の道こそかなしけれ

                         一遍上人のことば




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