峯享男の磯釣り論

公開年月日:2011/2/27


磯場の選択と竿さばき

  長崎峯友会の実釣講習会は毎年一回行っております。
  今年は2/19(土)〜20(日)に長崎県五島列島の樺島で行いました。

  樺島周辺では一週間ほど前までは良く釣れていたそうですが、釣行の数日前から喰いが止まってしまったと船長が話されておりました。
  この原因は、海水温が連日の北東の風の影響で急低下したためで、釣行当日には13.5度しかありませんでした。

  このような状況を考え、釣行初日は地寄りのあまり潮流の影響を受けない場所、さらに、さほど深くない比較的水深が浅く地熱によって海水温が2度前後高い磯場を選択しました。
  この磯場は、沈み根が20m程先まで連続し、棚根の出ている磯場で、普段はあまり釣り人が好んで竿を出すポイントではありません。

  磯場に上がり、潮流の流れの状況から考えて棚の下はかなり深く穴になっていると推測しました。
  その推測通りに、35〜48cmの口太グレが14匹、また、尾長グレが1匹と言う好釣果となりました。

  一般的に磯には一級磯と言われる磯場がありますが、いつもその磯場の釣果が良い訳ではありません。
  その時々の海の状況、時季的な事等々を考え、磯場を選ぶことが、好釣果を得る秘訣です。
  今回の釣行は、釣技はさておき、磯場選択の勝利であったと考えております。

  次に、竿さばきの重要な点をお話致します。

  今回の釣行の場で、私が何枚もグレを上げている磯場に、会員の方へ磯場を譲ってあげました。
  グレは何度も喰ってきましたが、水深が浅く、隠れ根の多い場所でもありましたので、何度も何度も根にグレが逃げ込み、「バラシ」の連続でした。

  この多くの原因は、竿さばきにあります。

  竿を空に向け、真上に上げての合わせややりとりでは、魚は深くに逃げてしまい、根ズレでハリスが切れてしまいます。
  合わせの瞬間も、やりとり最中も竿は絶対に立てないこと!これがとても大切です。
  竿は最低でも斜め45度以下に寝かせる必要があります。

  この事を会員に指導した後には、ぱたぱたとグレを釣り上げるようになりました。

  竿は立てず、斜めに寝かせる。
  これを普段の釣行の時にも心がけ、小さな魚でもそうした竿さばきを自分の身体に教え込んでおけば、いざ、大判グレが掛かった時でも、比較的安全に取り込むことができるはずです。

  さて、このように、海水温が急低下して魚の食いが悪くなっている状況の時のうきの当たりはとても微妙な当たりをします。
  中通しウキでは決して判別できないような微妙な当たりです。

  私が丹誠込めて手作りしているみねうき であれば、そんな微妙な当たりも確実に視認することができます。
  また、魚がエサを吸い込んで、違和感を与えることも少ないので、そのまま確実に食い込んでくれます。

  今回の書き込みの要点は次のとおりです。

@海の状況を考え、磯場を選択する。
A竿は決して立てず、最低でも斜め45度以下に寝かせ、合わせややりとりを行う。
B微妙な当たりをキャッチできるみねうき で釣果を上げる。

です!皆様も釣果アップ、釣技アップのためにも、これらの基本的な事を是非、会得して頂ければと思います。

 長崎峯友会の釣行模様の写真を以下に添付します。

   

   

   

以上

2011年 2月27日

全国峯友会主宰 峯 享男

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