峯享男の磯釣り論

公開年月日:2014/12/ 8


寒グレシーズン間近:大判尾長の攻略法

 急転した大寒波のお陰で海水温は2度程下がり、海の生物は敏感で20度を割った海水温となった和歌山や四国ではグレの釣果が上がってきており、釣り人にとっては朗報の大寒波だったと言えるでしょう。

 今年の夏の海水温は海底100〜150mまでも高い状態が続き、大型台風が海を掻き回してもなかなか思ったように海水温が下がらない状態でした。しかし、最近の大寒波のお陰でやっと良い釣りができそうです。

 年明け頃には、寒グレシーズンin!となると期待しているところです。

 地上で生きている人間が理想とするような釣果になるかどうかは、その釣り人自身の才覚も大きく左右するのが海の釣りです。

 特に、グレは「潮流」「撒き餌ワーク」「うきの選択」と三拍子揃って初めて、その真価が問われる釣りです。

 大物を喰わしても、竿の角度が悪いと一発でさようなら〜またきてねぇ〜・・・の釣りとなってしまいます。

 近年、魚とのヤリトリをしているのを観ていると「格好良く」見せようと思ってなのか、竿を片手で空高く舞上げる若者を多く見かけます。

 海の魚は知識はないが知恵があることを忘れないようにしてほしいです。

 60cmクラスの尾長グレは20余年間、海の中で生活をしていますので、それなりに修羅場を乗り越えた強者揃いです。

 また、海中を熟知し、自分の住処で危ないと感じたら逃げ方をちゃんと心得ています。

 そのような尾長グレに対し、竿を片手で空高く舞上げ、竿を振り回す「格好良い?釣法」では、まず、釣り上げることはできません。

 竿尻は自分の腰に固定し、竿は決して真上に上げないこと、左右いずれかの方向に45度以上倒し込むことで対応するしかありません。

 無理なヤリトリをしては一発で切られます。根に入り込もうとする瞬間に、その根のある方へ立ち位置を移動したり、竿先を傾けたりの対応が必要となります。

 大物はタモに入れて初めて自慢することができますが、糸を切られては自慢はできないのが釣りです。

 たまに、糸を切られて「今のは大きかった!」と釣り人の言い訳を耳にします。

 確かに大きかったとは思いますが、実際に魚を捕って姿を確認できていなければ「〜風」でお終いです。

 1月〜4月中旬頃までは、見たこともないような大物が深場から浅瀬に産卵に移動するシーズンでもありますので「油断大敵」と言われるように注意深く慎重に竿を出し続けることが必要です。

 また、大物ほどウキ当たりは非常に渋く、中通しウキでは当たりが分からない場合が大半です。これは、魚の方が学習を積んでいる証拠でもあると思われます。

 付け餌にちょっとした抵抗でもあれば、反射的に即!口から吐き出してしまいます。

 私が幼少時代には一気に喰い込んでくれましたが、近年の大グレは慎重で賢く、危険を感じたら安全なルートをちゃんと熟知しています。

 たまに、餌取りも掛からないし、付け餌だけ取られる・・・?と言うことを経験した方もいらっしゃると思います。

 もしかしたら、一生に一度の大物の大チャンスだったかもしれません。

 このよう大チャンスを見逃さないためにも、ウキの選択は非常に重要です。

 私が手作りしているみねうきは、大グレの微妙な当たりも確実に捉えることができます。ウキの頭がブルブルと震えたり、少しだけ海面に押し込まれるような不自然な動きをします。

 また、みねうきは海中に没した部分の足が長く潮乗りもバツグンです。さらに、足先から肩にかけての微妙なアールによって、ウキの抵抗がほとんどないため、魚が付け餌を安心して喰い込んでくれます。

 まだ、使用したことのない方は是非、みねうきを使用してみてください。

 感動と喜びを味わうことができます。

以上

2014年12月 8日

全国峯友会主宰 峯 享男

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