峯享男の磯釣り論

公開年月日:2015/ 6/ 5


地球温暖化に伴う様々な現象

 日本列島周辺の海水温は地球温暖化の影響もあり、毎年、前年より高くなりつつあります。

 これにより、私たち釣り人が寒グレシーズン、梅雨グレシーズン等と称した時代が序々に崩れつつあります。

 

 10年ほど前には、東北の日本海では釣れなかった尾長グレやイスズミも最近では釣れるようになったり、木っ端グレであった口太も今では50cm前後と大型化しています。

 逆に、今期の冬の寒グレシーズンは、海域によって抱卵している魚はまちまちで、本格的な寒グレシーズンがいつの間にか終わってしまい、釣れてくる魚は小型サイズが多い状態です。

 また、早くも梅雨グレの走りになっている海域も出てきており、これらの大きな原因の一つとして、20度ラインの海水温が昔に比べ相当高くなっていることです。

 チヌの乗込みもグレ同様に、4〜5月のチヌシーズンがいつの間にか終わってしまいました。

 これらは、地球温暖化による海水温の上昇、それに伴う様々な現象の一つです。

 日本海側を流れる対馬暖流は、太平洋側を流れる親潮の海水温度とあまり変わらない水温となってしまったため、以前では釣れなかった(居なかった)魚種が釣れたり、各海域での釣りシーズンに変化が見られるようになりました。

 釣りを楽しむことには変化はありませんが、海水温度が高いと餌取りが多くなるため、「撒き餌」の打ち方が非常に重要となります。

 なんとなくウキの頭に撒き餌を撒いてしまうと、餌取りの猛攻で付け餌は取られ、本命魚を釣り上げることが非常に難しくなります。

 風向きや風速、潮流の状態・・等々をトータル的に考え、撒き餌の投入地点を決める必要があります。

 自分が計算した投入地点に撒き餌を撒くためには、それなりの配合剤をセレクトすることが重要です。

 配合剤には「チヌ」「グレ」「マダイ」等々の名前が標記されている場合がほとんどですが、要は比重(沈降速度)の違いです。

 グレの配合剤を使って、チヌやマダイを釣ることに何ら問題はありません。

 チヌ系の配合剤だけで釣りをしていると、比重が重いため、魚は序々に海底に集まってしまいます。当然、餌取りが多い場合には、撒き餌を追って表層から海底まで餌取りだらけになってしまいます。

 そうならないように、チヌ系の重い比重の配合剤にグレ系の軽い比重の配合剤をブレンドすることも重要なポイントです。

 
  地球温暖化による海水温の上昇〜餌取り対策として、撒き餌ワークをしっかりすること、撒き餌の配合剤のセレクトをしっかり行うことが、近年の釣りの大切な部分と思います。
 

以上

2015年 6月 5日

全国峯友会主宰 峯 享男

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