峯先生宛のお便り紹介

公開年月日:2013/03/12


携帯電話に見なれない番号から着信があり、迷ったあげくに掛けてみることにしました。

相手の方は、聞きなれない年配の男性の声で返答があり、つい「どなたですか?」と聞き返しました。
すると、相手の方は「峯です!」
とハッキリとした声で返答があり、ミ!ネ!・・・!!?
一瞬、はて?と思ったのですが、すぐにアッ、峯享男さんだ!
と理解できたと同時に大変失礼なことをしたという思いと後悔で顔が紅潮するような感激を覚えました。
「峯先生ですか!?大変失礼をしてしまいました。」と応じ、はじめて峯先生の声を聞き、お話をする幸運に恵まれました。

なぜ、先生という敬称を付けて言ってしまったのか、それには私の釣りの自分史と深い関わりがあります。

釣りは小さい頃から好きでしていましたが、本格的に始めたのは、30歳になるかならない頃だったと思います。
それもクロ(メジナ)釣りオンリーでした。
それから数年後、記憶では釣り紀行か何かの雑誌で峯先生の名前を知りました。

現在私は62歳ですが、当時、ドングリ形の中通しウキに異和感を抱いていた私は、仕掛けや道具よりもまず【みねうき】に惹かれました。
その後、峯先生の鹿児島県甑島での幼い頃のクロ釣りの記事を読む機会があり、俄然離島の甑島への憧れが募り、34歳頃から約10年間は毎年甑島へ釣行していました。

当時、宮崎市内の主な釣具店にも【みねうき】が置いてありました。
しかし、宮崎でも甑島(鹿児島や熊本からの釣り人が多かった)でも【みねうき】を使っている釣り人を見たことはありませんでした。
私の釣り仲間も、【みねうき】を使う者は居らず、みんな釣研等のドングリ形の中通しウキを使っていました。

甑島でのクロ釣りでは、ほんとうに多くのことを学びました。
当時、甑島には瀬渡し船の船長が「プロの釣り師」と呼ぶクロ釣り名人がいて、私も二人の「プロ釣り師」の紹介を受け、指導を賜り、共に釣ったこともあります。
彼らはそれまで宮崎では見たこともない島独特のほぼ手作りの仕掛けを使っていました。
その彼らが私が使う【みねうき】を見て、「これは良いウキだ!」と高く評価していたことを昨日のことのように覚えています。

彼らが言っていた良いウキの基本は、視認性、潮乗り、の2点でしたが、【みねうき】はまさにこの基本形です。
スパッ!と海中に消える当たりの感度の良さもさることながら、長時間の撒き餌でクロを寄せ、寄ったクロを前側から釣って行く島の釣り方では、潮乗りが一番のポイントだったかもしれません。

さて、私は峯享男先生を釣り雑誌の誌面を通して知り、勝手に「私のクロ釣りの師匠」と呼んでまいりました。
手元に24年前の峯先生のビデオテープもあります。(現在機器がないので再生できませんが・・・)
【みねうき】(このウキは、クロ釣り用ウキの最高峰と思っています)だけでなく、クロという磯魚の習性を踏まえた峯先生の仕掛け、釣り方も尊敬しております。

今日はほんとうに感動いたしました。
憧れの釣り師であり尊敬する峯先生とまみえることがあるなど、これまで一度も考えたことがなかったので、電話でお声を耳にしたときはほんとうに驚きました。
そして何よりもお元気で、齢80までは竿をふりたいという釣り師としての執念に、こちらも言いしれぬ元気を頂戴いたしました。
本当にありがとうございました。
今後も峯先生を一緒の師匠として敬うと伴に、釣り師として、人間として峯先生のような偉大な方を目標にしていきたいと思います。

2013年3月吉日

 


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