スーパースター

劇団鹿殺し10周年記念公演・第一弾

久々の単独行。いつもの相方はお仕事だと泣きながら訴えていたが、それはそれ。鹿殺しは休めない。

「Evey dog has his day」。そんな日を待ち続けている若人のお話。若い若い。
それを「こんな日もあったよね。過ぎて来たよね。」というように少々俯瞰な感じで見せてくれるので違和感を持たずに済んだ。これが「待ってます!イエスっ!青春っ!!」とかだと暑苦しいのでお年寄りなわたしには辟易となってしまう。このあたりのさじ加減が最高だった。

ブッチャーも勿論ヒーローなのだけれど、とにかくわたしのツボはママさんコーラスの先生。まったく目が離せなかった。

お芝居終了直後に恒例の役者自らの物販を物色。前回の公演後に購入しようとしたら明日からなのーと買い逃した「赤とうがらし帝国」のCDを購入した。オレノさん手ずからお釣を渡してくださった。いやぁ、幸せシアワセ。

チケットの注文時にぼんやりしていたため、舞台の並びあたりの席になってしまったことだけが悔やまれたのだった。
まだまだ10周年を楽しませていただくよ。

2010.01.23/青山円形劇場

キミ☆コレ

シベリア少女鉄道スピリッツ

いやぁ〜、待った!待ったよ。2年も待ったんだよ、シベ少。
お陰様で整理番号3番をゲットし、一番前のど真ん中にドカンと着席して観ることができた。
今回は外れじゃなかったけど、シベ少は気をつけないと一番前が不利になることもあるので賭だったんだ。よかった、ホント。

とにかく面白かった。大ネタのあのアニメを1秒たりとも観たことがないという人非人なわたしでも心から楽しめた。

ここのところお財布を出す際には必ず「はいっ!おぉかぁねぇーっ!」と心で思ってしまうのが今回の後遺症。

せめて年に1度はお会いしたいです。いつもいつも大変だと思うのですが、よろしくお願いしたい。

藤原さんが帰ってきてくれた、嬉しい。加藤さんが毎度おなじみだった、嬉しい。客演がゴキブリコンビナートからいらしていてくれてようやく観る機会が持てた、嬉しい。
毎日観たかった−。

2010.01.09/タイニイアリス

パレオパラドキシアの黎明

BHU第19回公演

言い張る人が多い昨今、自分だけが正しくて他は全て間違ってるという論理を展開するグループも多々ある。
そんなはずはないだろう。
絶対に間違わない人、絶対に意見が変わらない人などいなかろう。不自然だろう。
その辺り、ちゃんと自分のお脳を使ってよく考える必要があるんじゃないかね?という事だ。一度だけじゃなく何度でも繰り返して考える必要があるんだよ、と。ね。

2009.10.31/テレプシコール

印獣

"ねずみの三銃士"第2回企画公演

疲れなかった、良かった。

前作の「鈍獣」で疲れ切ったのがトラウマになりかけており、今回はおそるおそる出かけたのだけれど疲れなかった。途中に休憩が入ったとか関係なしにね。

根底に流れているテーマや時間の経過が必要なあたりは共通してたが、多少軽やかに仕上げてくれてありがとう、という感じ。

しかし、次男がアレな三田佳子を持って来て例の「辱め」発言をさせるとはやりたい放題の最上級じゃなかろうか。遊ぶところはとことん遊んでるなぁと感心しきり。

成志さんのポンポンにもほれぼれ。いやいやまったく。

すごくどうでもいいけどね、わたしが観た回では、生瀬さんがついうっかり岡田くんに「岡田!」って言ってた。小島やん、彼。

2009.10.25/パルコ劇場

ガス人間 第1号

脚色・演出:後藤ひろひと

幕が開いたらいつもの大王のご挨拶から開始。
今回は「まぐろの鳴きまね」を放り出された。もうね、一度でいいからオチを言ってみて。ぜんっぜん面白くなくてもいいから。

予備知識(出演者含む)ゼロで出かけたわたしは、なにやら「テレビの人」が沢山出てくるので序盤から何となく驚いていた。それくらいの知識は持って言ってもいいと思うんだけど、ちらっとフライヤを見ただけじゃ忘れちゃうお年頃なので仕方ない。忘れていたお陰で子供の頃から拝見していた三谷昇さんが登場した時にとても喜べたので良しとしよう。

南海キャンディーズの山ちゃんが登場したシーンで、すぐ隣の席の女子どもが「わーぁ」とか言いだして少々鼻白んだ。ストーリーと無関係な音出しは勘弁願いたいものだ。


お話は切ない。大王ならではのべったべったのラブストーリーだった。たぶん、そう。
どちらも命を懸けるんだもの。

2009.10.17/シアタークリエ

蛮幽鬼

劇団☆新感線2009秋興行

参りました。

舞台の仕掛けが凄い。
いつもはせいぜい出演者が板上で自分たちでくるっくる回す程度の舞台装置でお芝居を観ているため、あの音響と仕掛けだけでも圧倒された。

橋本じゅんが凄い。
あれっだけ重たいお芝居中に客席とコール&レスポンスやるなんて。その前にアクシデントとは言え、すべって転ぶなんて。なんておいしとこ取りなんだろう。遊び部分を独り占めしてた。

堺雅人が凄い。
最後の最後まで息切れ一つしていないように見えた。もしかしたら汗すらかいてなかったのかも、と思わせてくれた。

もちろん上川さん、高田さん、粟根さん、稲森さん、早乙女さん、とにかく全員すごかった。あの音と光と舞台装置に負けない力をそれぞれが放っていた。途中に休憩を挟まないと観ているコチラが疲労困憊しそうな凄みだった。そしてあのラスト。もう圧倒されすぎて涙の出る幕などなかったけれど、ずっしり響いた。

そういや劇場に入ったら目の前に井上さんが立っていらした。なんともラフな感じで。以前居酒屋でバッティングした時もあんな感じだったなぁと思ったもりした。

2009.10.10/新橋演舞場

サッちゃんの明日

大人計画

久しぶりに大人計画のチケットを青息吐息でゲット。本当に大人気で大変。結構前でそれほど端でもない席に着くことが出来てよかった。んが、だ。
隣の男2名がいやらしい感じだった。
男A「おれさー、今日二回目なんだけどさー、こないだ来た時は蒼井さんが来ててさー」
男B「え?蒼井さん?」
男A「あぁ、蒼井優ね」
しゃらくせぇーーっ。黙って待っとけ。業界人自慢か?慣れてますアピールか?鬱陶しい。客じゃなく板の上観ておけ。がーおー!

と、2回目というヤツに激しく嫉妬しつつ開演をじっとり待つ。かなりじっとりフライヤーを眺めたりしつつ待つ。これがまた楽しいのよね。

ばばーんとサッちゃんが登場。自転車で颯爽と登場。歌う、さっそく歌うんだ。サッちゃんの明日を歌い上げるんだ。

松尾ちゃんはたて笛を伴って登場。もういい。吹くといい。思う様練習するといいと思った。
そしていっきなり沼田くん(重い身体障害を持つ)の登場。松尾ちゃんだ。正統派松尾ちゃんだ。さらに松尾ちゃんは彼をこう評する。「体が不自由で心が自由なおじさんだよー」と。赤ん坊に向かって話しかけるんだ。これだけ聞けばもういいかもなって思うくらいの言葉だった。

観ている間はゲラゲラ笑ってるんだけど、随所にずしずしと刺さる言葉が散りばめてあって、本当に観に行けてよかった。大嫌いな行列に並んだだけの価値はあった。
簡単に「やさしい」などと言ったりすることは嫌い、障害者は全員いい人みたいなくくりも大嫌い。それはきっと本質を見ないように目を背けて「あぁ、はいはい、やさしいやさしい」と言っているとしか思えないからなのだなぁと、自分の感情に落とし前をつけてみたりした。

これを観て「下品だ」だの「笑ったー」だのとしか感じられない人には『大事に育てられなかったんですね』という皆川さんの台詞を贈ろう。

2009.09.26/シアタートラム

斎藤幸子

パルコ・プロデュース

粟根さん、中山くん、コバケン、きたろう、さらに千葉雅子が出演という個人的に垂涎の作品だった。松村さんも好きだったよそういえば、などと思いつつ鑑賞。

もう首振りくんに夢中。ちょっと真似してみたんだけど、あれだけ振ったらフラッフラするよ。すごいねぇ、役者って。と、とんでもなくバカなことで感心したりした。

最初から最後まで中山くんが普通の人であるのが面白かった。斎藤家の人間でもお隣の富山家の人間でもない中山くん(彼だけ役名じゃないな)が全般的に登場し続けたのは、彼が『いわゆる常識』としての役割を担っているからだと思う。その違和感がまたたまらなかった。中山くんが常識て!

いつもは脚本家の方を観ている千葉雅子さんを完全に役者として観るのは実は初めてであったのだけれど、面白かった。ついつい注目しちゃった。酸いも甘いも噛み分けまくったお年頃の独身女の笑い方としては「へっへっへっへ」が最適だと言う理屈には激しく納得したものだ。わたしも今後は「へっへっへっへ」でいくべきだと心に決めたりした。

そしてきたろう。観たかったきたろう。いいなぁ。12人の優しい日本人ごっこやら「いたこごっこ」など、ツボが満載だった。鋭くなさそうなところがいいのかねぇ。味ってこういうのを言うんだろうか。

そして、コバケンがいつものコバケンのままで登場しており、そのまま役柄に似合ってるところが面白かったな。

『すべてがここにあるから何処にも行かない。』参った。参りました。

2009.08.29/ル テアトル銀座

夢+夜(ゆめたすよる)

少年王者館/vol.33

お芝居仲間のY氏がかねがね「観るべき!」と言っていた少年王者館をやっと観た。

いやぁ、不思議不思議。不思議以外の言葉は浮かばない。
台詞まわし、動き、踊り、ストーリーの全てが不思議だ。それでも飽きない。
何にひっぱられているのかグイグイのめり込んで観てしまう。

何度やり直しても同じ事をしてしまう男。これは何度でも繰り返す歴史にも似ている気がする。悲劇も繰り返す。悲劇だからこそ繰り返すのか。そんな悲劇の時代に翻弄されたのが彼なのかも。

なんというか、理屈なんて考えないでその時間その場所にいて目の前で繰り広げられる夢の世界を楽しむのが少年王者館なのだと思う。楽しかった。

観劇後は夕沈さんの話し方にハマり、ついつい真似しちゃうのはわたしだけでは無いはず。また行きたい!
「今? 客席!」って言いつつ観たい。

2009.08.22/下北沢ザ・スズナリ

赤とうがらし帝国

劇団鹿殺し・回帰/第二十回公演

相変わらずの鹿殺し。濃い。とにかく濃い感情がぎゅうぎゅう詰めに詰まってる。
相当に悲しいおハナシなんだけれど、ちりばめられたネタに観客は救われる。
ゴスニーランド然り、ハゲザイル然り。

それでも生きていくべきなの? という疑問に答えが出てはいないと思うけれど、このおハナシから答えを導き出すのも一つの手だよ、とは思う。
みんながこう考えたら救われることも多いだろう。

『願えば必ず夢は叶う』って言葉は大嫌いだけど『赤とうがらし帝国にお願いする』ならば、受け入れられるような気がするなぁ。意志の力か。なるほど。

いつも通り劇中歌が盛りだくさんだったけれど『無くならへん』がとても気に入ったので公演終了後にCDを購入しようと勇んで「くださいなー」とお願いしてみたら「すみません、発売は明日からです」とお姉さんがおっしゃる。
ので、次回公演時には忘れず購入しよう。きっと『無くならへん』やろう。

2009.08.15/下北沢駅前劇場

リボルバー

劇団M.O.P/第44回公演

この劇団は初めて観たのだけれど、フライヤーにいきなり「あと2回!」の文字。え?
あと2回で劇団は解散することになっているのだそう。ぬー、もっと早く出会いたかった。

歴史や年代に大層弱く、去年か一昨年か三年前かすぐにわからなくなるわたしだけれど、それでも十分楽しませてもらえる時代ものだった。
頑張れば自分たちで日本を良く出来る、と信じて疑わず命すら賭ける若者。愛する人のために自分の身を売り渡す女。女の愛に応えるため命を燃やし尽くす男。心の友と定めた男のために誇りをかけて戦う男。

「マダムに任せておけば大丈夫」「お篠さんなら大丈夫」と言われ続ける語り部でもある青猫邸のマダムお篠。彼女のきっぷの良さはハンパじゃない。いつも本気だ。常に全力だ。疲れなんて決して見せない。

誰よりも繊細で誰よりも泣きたかっただろうな。キリリとして格好良くあるためには、とてつもなく努力をしているんだよな。いつの時代だってそれは変わらないよな。

少し前の若者達が文字通り命を賭けて掴み取ってくれたこの平和な世の中をちゃんと楽しもうよ。ちゃんと味わって楽しもうよ、と思うのだった。

2009.08.01/紀伊国屋ホール

ザベストオブ表現・さわやか

表現・さわやか/第6回公演

ついに下北双六のあがりまでたどりついた表現・さわやか。登り詰めたなぁ。なんとまぁ珍しいことに第1回から欠かさず通っていることよ。ただし、第6回の前公演(になるのかな?)である「ザワーストオブ表現・さわやか」は観ることができなかった。なぜならDMが届かなかったから。DM依存症なのな、たぶん。

オープニングとエンディングの構成は「そこそこ黒の男」風。さだっちが芸人で例のあの芸を披露している。
さだっち@芸人、長渕、ボーイスカウト(ガールスカウト追加、富士スカウト増員)、伯爵(侯爵など増員)、山パン祭り!(山車がっ)、長井大、マッスルミュージカル(増員)、モンドセレクション(モンドさんの悪夢が明らかに)、かっぱ(増員)、報兄弟(きゃっほーっ)な流れであった。

「そこそこ」では山パン祭りみたさに、お仕事を早引けして2回目を観に行ったわたしだ。今回もなんとか社長ちゃんを騙くらかして2回目も観られたらいいと思う。
あの山パン祭りをもう一度観られるなんて夢のようだった。あぁ、幸せだ。生きていてよかったよ。

最初にくどくどと全部みた、と書き綴ったのには訳がある。今回は今までの集大成であるため、基本的なネタは一度発表されているものばかりだったのだ。記憶力の低下に定評のあるわたしではあるが、全てのネタが始まるやいなや『ぎゃぁっ!』と叫びたくなるのを我慢しなければならないほど鮮明に「あのネタだっ!あれが始まるんだっ!」とわくわくきゃふきゃふしてしまった。
興味のないことから忘れていくのだろうか、脳みそってヤツは。

何一つ文句などない。全身全霊で笑った。もう笑いすぎ。全米も笑ったと思う。
ただひたすらにおもしろかった。ありがとうっ。

2009.07.04/下北沢本多劇場

バーン・アフター・リーディング

ジョエル&イーサン コーエン監督作品

大好き。コーエン兄弟の作品は大好きだ。
冷静に振り返るとかなり酷い犯罪が起きているのだけれど、観ている最中は登場人物の余りのこっけいさに、その陰惨ぶりを忘れてクスクス笑ってしまうのだ。

ということは、人間が必死にやってる大抵のことは、まぁ滑稽なことですよ、とも言える。
これを受け入れることができると、いっぱいいっぱいになっている誰かもお気楽極楽になれるのじゃないだろうか。

俳優陣もやっぱり素敵。さわり部分にちびっとだけビリーボブソーントンが登場しているのがご愛嬌。
なんと言っても「全身整形」女のコーエン兄妻が好きだよ。ファーゴから変わらず好き。(ブラッド・シンプルには出演していたか失念したので)
ブラピのおばかさん演技を久しぶりに堪能できた。トゥルーロマンスのヤク中っぷりとか、12モンキーズの挙動不審(特に目の玉と指先の素早すぎる動き)っぷりなどを観るにつけ「凄い役者だよなぁ」と思うのだけれど、今回も素晴らしかった。もう、立ち姿がバカ。素晴らしい。

大抵は誰も笑わないで終わるような気がするけれど、今回は微妙ではあるけれど、一人だけ最後に笑うんだよね。大笑いじゃないけど。

2009.05.02

ケープアカハーテビーストの黄昏

BHU第18回公演

そろそろ「毎度おなじみ」感も出てきた岡見氏の脚本によるお芝居を観てきた。
大雨で客足に影響などあるかしら、と余計な心配をしたものだが、まさしく余計な心配だった。満員で始まりはじまり。

おやじギャグを保護して後世に伝える必要があるかどうかは、まぁ何とも言えないところではあるけれど、保護せずとも勝手に残っていくことだろうなぁと思う。知らぬ間に新しいおやじギャグが生まれているのだもの。そもそも古いのに新しいって形容詞もどうかと思うけれど。

それはサイドストーリーであり、そっちは重要じゃないのにそっちばかり気になるのが悪い癖だ。本筋はニエカワを巡る人間達(異星人含む)の物語だろう。
ここに異星人とか含んじゃうから面倒なことになるけれど、地球人も異星人も同じように「大切な人を大切にする」から「大切な人の大切な人も大切にする」し「大切な人の大切なものも大切にする」というようなペイ・フォワードな心に行き着く。

大切な人を大切に出来ない事ほどみっともないことはないように思う。「コレが大切だ」とはっきり認識しているだけで、何か筋がピシィッと通っているように思ったりする。人だったり犬だったり物だったり仕事だったり異星人だったりしてもいいから、何かあるといいね。

2009.04.25/テルプシコール

蜉蝣峠

劇団☆新感線二〇〇九年春興行/いのうえ歌舞伎・壊 Punk

まずは、当日チケットを譲ってくださった見知らぬ貴女へ。愛しています。おかげさまで13列目という素晴らしきお席で楽しませていただきました。

初めての赤坂ACTシアターだったのだけれど、高級だなぁ。13列目なんてすっごく前なんだけど、舞台と座席の間がそもそも空いてるとか、前の椅子とまぁまぁ離れてるとかの反下北的要素により、思ったよりも役者の顔が見えなかったのに驚いた。

しょっぱなからドッカンドッカンお腹に響く音だったので、お腹が空いていると厳しいかと思う。これから観るならば何か食べてから観ることをお勧めする。

気になってしまった小ネタは、「シャモリさん」「あんぱんの旦那」「○の源さん」「呪ごけっこん(のぼり)」あたりか。同じ場面を物理的な見た目と心理的な見た目の角度を変えて見せてくれるのだけど、「源さん」ネタはあまりにも「今度こそ、大工がっ!」と無駄に期待をしてしまうというものだった。お気に入り。

ちんちん丸出しで始まったお芝居だなんて信じられないようなラストを迎え、締め付けられる思いで涙を流すこともできなかった。
闇太郎もお泪もやみ太郎も悲しいじゃないか。苦しいじゃないか。

思い出は『生』なのか。そうかも知れない。成る程思い出を共有したがるよな、わたしたちは。
またきっと行きたい。とにかくシビレた。

2009.04.11/赤坂ACTシアター

少年メリケンサック

弥次喜多に次ぐクドカン満開の映画。ようやく観に行くことができた。

とりあえず『アンドロメダおまえ』に夢中。田辺誠一はどこへ行くのか。大人計画と一緒にどこまでも行ってしまうつもりなんだろうか。いいのか、紫のバラの人よ。わたしはいいぞ。たいそう良いぞ。

とにかく笑った。見るしかないと思う。
そして、帰り道には「にゅーよーくまらっそーん」とか「あんどろめぇだあんどろめぇだあんどろめぇだぁ おまえっ」などと、どうしようもない歌を口ずさむがいいと思う。

2009.03.15

ベルゼブブ兄弟

劇団鹿殺し/第十九回公演

忘れられない場面は今奈良さん扮する4人兄弟の父、正造の葬儀での隆子の見る幻想。
4人をつまらない目に遭わせてすまない、と正造が白装束で棺から出てくる。こんなつまらないのは申し訳ないので笑わせたいんだ、と言い出す。その時の長男(コバケン)の煽りがもう。
動物電気公演にてコバケンがいつも「おもしろいことをするよ」と言われて汲々としている様子を見ているだけに「正造が笑わせてくれるよ。おもしろいことをしてくれるよ」と嬉々として言っているコバケンとそれに答えようとしつつ、白装束を脱ぎ捨てる今奈良さんを見ておもしろくてどうにかなりそうだった。あぁ、苦しかった。

ハエ部隊では、必ずかぶせてくるハエがおり、オレノさんが「なぁぜかぶせたのだっ!」と叫ぶのがツボ。
また、もれなく丸尾丸さんがモノローグで軽く噛むというステキな現場もあった。
あぁ、いつもの鹿殺しだなぁと堪能できるお勧めポイントだ。

「人を想う」ということと「想っていることを伝える」ということが余りにもかけ離れているということ。そして、さらに「想いが相手に伝わる」ことが本当にまれであるということ、などを思った。
その場で伝わらなかったとしても「いつか伝わる」と信じて伝え続ける努力を根気よく続けていかなくてはならないのだな。

相手が他人なら出来る努力も、身内だとついつい甘えてしまい「このくらいでまぁ伝わってるだろ」と手を抜いてしまいがちなのではないだろうか。そしてそれが無用な悲しみを産んでいやしないだろうか、などと思った。

相変わらず鹿殺しな作品であったなぁと思うのだった。

2009.02.15/赤坂RED/THEATER

未来大作戦 - かつて日本とよばれたところ -

東京ゲオグランデ/第三種接近公演

本年一発目は東京ゲオグランデの公演。とある場所で知り合いになったこの劇団の作家さんを含む数名と年越しは一緒に飲み散らかしていた。そりゃもう今年はこれで開始するしかないでしょ。
そんな訳で一緒に年越しをした他のメンバーたちと連れ立って劇場へ赴いた。

未来が現在で現在が過去という二つの時間軸で物語は進む。
過去である現在があって未来である現在がある。わたしたちは未来を作っている。つい忘れてしまいそうになるけれど、一人ひとりが創造主なのだ。今が未来を作っているのだ。そのことに囚われることなく、かといって忘れることなく過ごせたらいいのではないのかと思ったりした。

「パねぇ」「パねぇ」と言いつつ、現在とそれに連なる未来をしっかり見据えていた教授のようなスタンスがいいのかもしれない。

ハナコとタロウのように「じゃ、100年後にね」と言って別れられるならば、人はもっと優しく生きられるように思う。

100年後には花が綺麗に咲いていたのだと思う。

そしてわたしは、いまここにいる大切な人たちと「100年後にまたね」と言い合えるように生きているのか、生きていけるのかを自問したりした。

楽しくて切なくて優しい物語だった。次回も楽しみ。

ほとんど演劇をみた経験がないという同行の仲間たちが、とても楽しそうに笑ってそして涙している様子を見て、ライブの素敵さを改めて実感した。更に、こんな風に気持ちを共有できるツールはそんなにあるものじゃないなぁと思ったりもした。彼らに少し近づけたような気もした。いいことだらけだった。

2009.01.10/武蔵野芸能劇場

美少年オンザラン

表現・さわやか/第5回公演

初回公演だけ見逃しているっぽい「表現・さわやか」の公演も今回で第5回目だ。年に1度の公演だから、わたしが下北沢へお芝居を観に通いだしてから4年は経過したということだろう。表現・さわやかで計るこたぁないと思うけれどね。

前回の公演で客演だったサモアリ佐藤さん、そのまえのそこそこ黒で客演だった明賢さんがそろって登場してくれるという、たいそう贅沢な仕様となっていた。

例によってオムニバスなので、つらつらと思ったことを。

菅原くん、痩せた! すっきりしたわ。猫ホテ公演ではメタボっぷりに驚いたので、今回は素敵に変身していてなんだか嬉しくなっちゃった。
ご挨拶ダンスのイケテツはもちろん女装。もう女装抜きでイケテツを語れない。佐藤真弓さんがおっちゃんでイケテツが女装。これでいいのだ。
モーターショーが最高だった。恒例の栗駒におけるアミューズメントコーナーが今回はホンダのモーターショーとなった。ホンダて。
そして究極のモンド・セレクション。助けてください。お腹が痛いです。
そこそこ黒あたりで、いけしんが長渕の真似をしつこくしていたのがそのまま採用されたのか、今回は長井大ではなく白州黒次郎が登場。長井大の不在は少々悲しかったが、白州さんもよかった。残念だけど彼はアホっぽくないのだ。いけしんのアホ顔マニアとしては一抹の寂しさを感じてしまったが、長井大が登場すればしたでイライラするのよねぇ。

目の前に座った女子が規格外のガタイの良さだったうえに、わざわざ髪の毛を頭の天辺のちょい横で結んだうえにでっかくてまぁるいポンポンみたいな飾りまでつけてくれてて・・・。えぇ、舞台が見にくかったっすわ。見えなかったすわ。相変わらずの外れくじっぷりを発揮してしまった。

2008.11.29/下北沢駅前劇場

七人は僕の恋人

ウーマンリブ/VOL.11

成志さん万歳!な感じ。もう、成志さんだらけ。とはいえ、今回は星野さんもじっくり拝見できた。

とりあえず、成志さんのしょっぱなは「がまん汁先輩」だもの。もういろいろ卒業していいキャリアを持ってして「がまん汁先輩」だもの。日サロキャラだったよ、先輩ったら。いつどこで日に焼けるんだ、と小一時間問い詰めたいくらいだった。

とにかく笑いっぱなしの2時間をありがとう。

「パチンコ伊勢志摩」が実現したなら、ギャンブルにめっぽう弱いわたしも挑戦したいと思って止まない。 そしてズッキー。ズッキーのハイテンションなダンスにめろめろ。ダンスの度に吹き飛ぶヅラは、ファンがそっと頭に戻すのが慣わしとなっている様子。いまからでもファンクラブに入れるのだろうか。なんとか頼みたい。一から覚えるのでよろしくお願いしたい。
最後に娘に「来年も」というあたりがしっとりと良い。人は楽しみのために生きているのよね、などと思ったり。少々無理をしても楽しむってのは本末転倒なような、本来の姿のような。

とにかく、良かった。ブラックレイン2009もお楽しみに!

2008.11.15/下北沢本多劇場

115

作・演出・出演 腹筋善之助

Piperの一員としてお芝居を観ることはあったけれど、一人芝居は今回初見だった。以前に腹筋さんを観たときは「ニューロン」にはまったが、まただ。もうすっかりジャンパーに夢中。でも、クモは嫌い。ごめん。

主役は115。もしくは116。もしくは武蔵。はたまた小次郎。もう誰でもいい。誰というか、どれも人ではない。
人間は汚れまくったいやな奴だけが登場する、と言いたいところだけれど、一般的な人間が登場するだけだと思う。他の生き物の目線なので、とてつもなく腹立たしい邪魔な存在だ。人間自体の存在が邪魔なのだよなぁ、と改めて悲しく思ったり。

養鶏場にいる116に会うために115は命を懸ける決意をする。ただ会えればいい。それだけだ。

わたしは祈っていた。会わせてあげて、と祈っていた。「鶏肉大好きぃー!」なクセに何を言うのだ、と思いつつ祈っていた。だらだら泣いていた。もう泣きっぱなし。
で、ついでに笑いっぱなし。もうどうしていいかわからない。
それが腹筋さんの一人芝居なのだ、と思った。

最後に残念なお知らせ。心当たりはないのだけれど、笑ったり泣いたりすごく集中していたにもかかわらず、途中でいきなり前触れもなく寝てしまった・・・。なんだろう、コレ。お年頃なのかなぁ・・・。寝てしまったことに気づいて驚きおののきつつ、最後まで泣き笑いで終了。また観る。
エンドロールで「死汚り(り、だけ漢字わからず)」の名前が抜けていたのでドキドキした。

2008.11.15/笹塚ファクトリー

びっくり校長先生

動物電気2008秋公演

他の予定がぽつぽつと入っていたので、すっかり諦めていた今回の公演だったのだけれど、なんとか最終公演にたどり着くことが出来た。
ウキウキお席に向かったら誰か座ってる・・・。ぬ? 「席、間違えてませんか?」と普通に尋ねたら、座っていた人というよりお隣のおばちゃまがイキナリ逆ギレた。「指定席なのっ!わかんないじゃない!」その態度はいと下品だったことよ。

なんとか席に着くと、数列前に中村靖日さんがすーっとやって来てチョコンと座った。華奢な人だなぁと思いつつフライヤーをパラパラしていると、目の前にオレノグラフィティさんぽい人が座ったのを隣のY氏に教えようとした刹那、「ほらほら」と目線で何かを知らせてきた。なになに?えええええっ!
ぽい人じゃなくて本物だ。いっちゃん前の席にオレノグラフィティさま。すてき。でかい。お洋服赤い。

そんなこんな騒いでいる間に幕が開き、いきなりコバケンが歌いだした。待ってました!
最初っからぶっ飛ばしてて、「人前で裸になるなんておかしいよーっ!」とコバケンが叫ぶ。自らを全否定するその台詞に大爆笑。

校長先生はコバケン。コバケンのおウチがお寺で、何かといっちゃぁ人が集まる。そこが今回の舞台。新任の先生は下宿するし、近所の不倫カップルの逢引の場所になるし、にぎやかなお寺だ。昔ってそうだったかな。お寺ってそういう場所だったのかもな。ま、不倫の逢引に使っちゃいかんとは思うけれどね。

ずーっとお腹抱えて笑いっぱなしだけれど、いい。とてもいい。暖かくて懐かしい。すっかりその存在を諦めかけてる良い大人がたくさん登場する。田舎のつながりってメンドクサイけど有難いもので、そういうのを思い出しながら観ていた。

例の「面白いこと」が大変なことになってた。コバケンばかりかゲストの山田伊久磨の壊れっぷりも相当なもんだった。もう本気で二つ折りになって笑わせてもらった。て、先週は今奈良さんが客演してたし、実はエッヘ強化月間なのかも知らぬな。

だのに、最後がいい。あんな大騒ぎの後なのに、きちっと締まった。すばらしかった。藍子先生が言うように「綺麗なものだけ見て生きていたい」けど、そうは行かないって知ってる。知ってるけど、どうにかならないかなぁって思ってる。そんなことをぐるぐる考えてしまうのだった。

やっぱり大好きだなぁ、動物電気。辻君がお休みで少しだけ寂しかったよ。

それと、公演終了後にロビーにいるオレノさんに群がっている女子たちは、どういう訳だか何処かに赤を取り入れたファッションだったよ。オレノさんカラーなのかしら。謎だ。

2008.11.09/下北沢駅前劇場

電車は血で走る

鹿殺し第18回公演

今日も今日とてお芝居を観る。かなり短いタームで新作をドカドカ提供してくれる鹿殺しな人たちなのだけれど、どう表現すればいいのか己の力不足を実感しつつ言うと「ぶれない」感じがしている。そしてその芯にあるまだ掴めていない何かが気に入っているんだと思う。

あーっ! 帰宅後ゆっくりパンフ見てわかった。どっかで見た人だと思っていたら、秋桜ジュラ姉さんったら今奈良さんだったんだ。すまん、気がつくのがこんな遅くで。ホントすまん。

少々難解で咀嚼しきれない感がつきまとうのに、それでも毎回涙してしまう鹿殺し。今回は小学生の鉄彦が主人公だからか、深遠なる言い回しよりもストレートな台詞が多かったように思う。
チョビさんがどんな言葉を選ぼうと、理由は自分でも理解しきれないまま涙が流れるのだ。

いつもより優しいラストだったように思う。わたしの勘違いでなければ、だけれど。

わかる、わからないなんてきっとどうでもいいんだ。心のどこかに何かが伝わってきたらそれでいいんだ。
おバカさんなわたしはそれで大満足なのだ。

あ、そうそう。「実家」。狙われるから気をつけてっ!

2008.11.01/青山円形劇場

ベントラー・ベントラー・ベントラー

作・演出/後藤ひろひと

まったくもって久しぶりの大王もの。嬉しい楽しい大好き。
会場に入ったとたんに楽しませてくれる。宇宙服のあの人が開演前の会場をチェックしていた。記念撮影もどちらかといえば強要する方向性だったよ。

そして幕が開いた!と思ったら大王。ここにワンクッション来るのね。大王の言った「Suika茹でたらどうなるのか」の答えを知りたいわよ。今だって知りたいわよ。なんだったら茹でたいわよ、と思うわたし。

なにがどうやら、誰が誰やら。細かいことなどどうでもいいの。面白かったの。

とりあえず、金星人には気をつけた方がいいらしい。「電波出さはるから、脳がきゃっきゃっきゃってなるねん」とひろゆきが言ってたから。もう「きゃっきゃっきゃっ」に夢中なわたし。自分の脳も「きゃっきゃっきゃっ」方面なので心に染み入ったと思われる。

当日急に会場にいけなくなってチケットを譲ってくれた見ず知らずのどなたかへ感謝しつつ楽しく楽しく観てきた。
最後に腹筋さんの一人芝居のチケットも購入。抱き合わせ販売の罠に注意。

2008.10.11/スペース・ゼロ

その男、アゼルバイジャン

BHU第17回公演

何がきっかけで何が始まるのか。自分でもさっぱり予測がつかないから面白い。わたしが小劇場へ通うようになったきっかけもどこかにあったはず。公演の度に必ず追っかける劇団に出会ったのも何かの縁。そして、BroaderHausUnit(BHU)にはネットのとあるサービスで出会った。
わたしにとって劇団に出会うには珍しいケース。それでももちろん出会ったからには観に行く。
お芝居って、DVDなんかで観ても面白いけどやっぱりライブが一番だなぁと本当に思う。地方に住んでいて観ることができなかった時代の自分がお気の毒に思えてくるくらい。

初めての小屋で初めての劇団。勝手がわからずまごまごするも、とても良い座席をキープすることができてご機嫌なわたしの前でお芝居が始まった。

ありふれた日常に突然舞い降りた非日常。なんだそら?な出来事に、意外と淡々と向き合う奥前田一家の物語。

奥様の恵さんがいい。役者さんの見た目もセリフに合ってる気がしてくる。これぞ演技力なのか。
繰り返しに弱いわたしの心を捉えたのは「おくまえだー」。これ、スルメ的に面白くなってきた。昨日より今日が面白いかも、という逸品。
そして、「投げっぱなし」と「槍っぱなし」に行きたくてしょうがない気持ちにさせられた。
帰り道の同行者との会話にはすでに「あぜるばいいじゃん」が組み込まれていた。次回も楽しみ。

2008.10.04/テルプシコール

世界の博覧会

劇団ワンダフルズ第3回目公演

いつか行こうと思いつつ、タイミングを逃し続けていたサモ・アリナンズ。結局サモアリの公演は観ることが出来ないまま倉森さんが逝ってしまった。

その後もやっぱりタイミングが合わず・・・ようやくワンダフルズで観ることができた。

しょっぱなのウェルカムダンスから既に腰が砕けるほど笑った。以下、最後まで笑いっぱなし。何が何でも笑う。

舞台暗転中の父と息子の会話も良かった。明らかに嫌がっている息子を連れ回す妙に滑舌がいい父親。分裂してるしね。そして良々はやっぱり最高に面白かった。ヘレン先生の顔芸なんて彼しか出来ないというか、彼だからこそ面白いのではないかしら?と思う次第。

映画館やら劇場というのは暑さ寒さがまちまちで、今回も寒かったら最悪だと思い少々暖かめの服装で観劇に望んだため、後半はどんどん暑くなり大汗かきながら大笑いしてさらに体温が上昇する・・・というすてきなループ現象により汗だくで終了した。

終演後、ハンバーグ佐藤さんによるバイオリン演奏の中、どんどん客が引けていくのが面白かった。「ならでは」感がとてもよかった。
劇場で初めて拝見した浅野和之さん。テレビで観るひとだー!と思いながら観ていたら、もちろんネタにされてた。学校の先生の役ばっかりやって「○○さん」の悪口を言ってるらしい。誰の悪口かは劇場に居た人はきっと覚えているはず。

現在はほぼストレスフリーのわたしだけれど、もしもストレスがたまっていたとしたら綺麗さっぱり洗い流されたであろう逸品だった。また観たい。

2008.09.20/下北沢駅前劇場

ぐるりのこと。

あぁ。リリーさんに惚れてしまったかも知れない。

「イイコでいよう、きちんとしよう」と言われて育ったわたしだ。
翔子の気持ちはよくわかる。今でこそかなりだらしない生き物に成り果てているが、その昔はやたらと頑張りすぎてハゲちゃったりもしたものさ。
「力を抜いていいんだよ」と言ってくれる人がいても、それでいいと信じることができなかった。いつでも力を込めて歯を食いしばっていないとダメだと思ってた。今でも少しそう思ってるけれど、努力していい加減をやってるところがあるけれど、そのうち本当にいろいろな事にいい湯加減に緩いババァになれるんだと思ってそっと生きてる。

翔子ママの子供っぷりに激しく共感した。娘がボロボロに傷ついているにもかかわらず、自分の要求だけを押し付けるママ。気づけよ、と。ひっぱたいて目を覚ましてやりたいと思った。
しかしだ。だからこそ、ラストのママに落涙するのだ。

わたしがここにいていいのかわからない
わたしはわたしのカナオさんが現れなくとも、優しく微笑むことができるだろうか。それとも・・・。

2008.07.19/シネマライズ

轟きのうた

劇団鹿殺しオルタナティブズ Vol.3

初めてのハコ、下北沢楽園。狭いぞぅ。想像以上に狭いぞぉ。
もともとエコノミー症候群なスペースなのに、わたしときたら右隣と前に基準値を大幅に超えた体格の人を配置されてしまい、そらもう大変だった。身動き一つできないぜ。

『神の科学 創世記 6月号』の付録にて、地上に人は作られたのだという。聖書より少々早めで3日で出来るよ、という出だし。

いろいろと難しいのだけれど・・・。
ヒトはヒト。自分は自分。
とか
ヨソはヨソ。ウチはウチ。
というような気持ち。これを徹底しようよ、自分にも他人にも。というような気持ち。
ちっとも伝わらないと思うんだけど、こんな気持ちになったのだ。

誰かと比べても仕方ないよ。比べたって悲しくなったり尊大になったり羨んだり勘違いしたりするだけだよ。と、言いたいのだろうな、わたしは。

2008.07.12/下北沢楽園

栄冠は君に輝く

シベリア少女鉄道の再放送

忘れた頃に届くシベ少からのメール告知では、いつもメール着日の翌日から「24時間以内にチケットを予約せよ」という指令に終始するため、他人の予定を勝手に埋める羽目になる。
今回の告知メールは少々様子が違い、「再放送します」だった。まぁ、予約は24時間しか受け付けてもらえなかったのは同様だけど。

フィルムコンサートにも行ったことが無いし、お芝居の上映も始めての経験だった。
かなり初期の作品で、さすがのY氏も見逃しているとのことで相変わらず連れ立って出かけた。

ここ最近の公演ではお会いできない藤原さんが登場しただけで嬉しい感じ。
相変わらずの芝居っぷりだけど、そんなことはいいの。

いや、もうね。面白かった。やっぱりシベ少ね。シベ少ならではだった。生じゃないのにあれだけ自由に客席が笑ってるのも楽しさ倍増だった。

ラストの藤原さんのパフォーマンスには、お腹がよじれそうだった。あれは芸だと思うよ。
わたしからは10点で。

2008.06.21/新宿シアター・ミラクル

すすめ!!観光バス

動物電気

公演期間が短いせいか、ついつい行きそびれていた動物電気を久しぶりに堪能することができた。

しょっぱなから強烈な富永一家に押しまくられる。
金魚吐かないと思う、たいていの人は。

富永家の一粒種「陽介ちゃん」がいい味出していた。あの構われ過ぎでイライラする感じ、よくわかる。
富永家のお母さん、どうみてもオッサンだったはずなのに途中から本当におばちゃんに見えてきたのはマジカルだった。
これが芝居ってヤツなのね。

個人的にツボだったのは、サキエちゃんの「部屋にねずみの死骸、置こう?」っていう発言と兄(辻修)が「キミたちには常識というものがないのか」と言ったところ。
辻くんに常識について講義される日が来るとは思わなかった。ちなみに今回も信長で登場するという基本は外していなかった。

富永父と母の着水事件後の会話で、わたしは落涙。なんてこった。動物電気なのに!

その涙も乾かないうちに、父による「おもしろいこと」が開始され別の涙も出てきた。もうどうにでもして!という感じ。
無事コバケンも裸体を晒して終了。よかったよかった。一時はどうなることかと思ったけれど、無事脱げてよかったね。

そんなこんなで笑って泣いて、やっぱり面白かった。

2008.06.07/下北沢駅前劇場

けんか哀歌

猫のホテル

国中が連休で沸き立っているど真ん中に観劇をすることが自虐的と言えないこともない年中行事になってきた。
今回ももしかしたら嫌がっているかもしれないY氏を誘い出し、わくわくと下北沢へ向かった。

チケットのメール予約がトラブっており、 発売日当日に予約したのだが、後ろから数えた方が早い席になってしまった。嘆いても仕方ないのでおとなしく着席するが・・・ ここのところ激しく視力が弱っているわたしには少し辛かった。

さて本題であるストーリーの時代は「ザ・戦後」。「はい、いま終わりましたぁー」な戦後。御上の思惑にキリキリと回される市井の人々やら、妹の思惑に振り回される兄やら、妻の思惑が掴めない夫やら。更には『女性も参加して話し合いで解決をする忠臣蔵』も登場。

もう戦後じゃないと言われていたりいなかったりするが、結局は御上の思惑に振り回されているのは同じだと思う。
団結して戦ったり、どうしても手に入れたいもののために何かを捨てたりする気力すら無くなってしまっているのが現代なのかしら、と思ってみる。

いつもは菅原さんやイケテツに釘付けになりがちだけれども今回は岩本さんの抑えた感じにグッと来ていた。ずっと。

なんと悲しいことに、いつもの携帯がならなかったご褒美小芝居は抜きだった。千葉さんを見ないままの終演となった。
が、おしまいのご挨拶が佐藤さんでお得だった。ものすごくとっちらかった佐藤さんが楽しくて、小芝居抜きだったことに気づくのが遅れてしまったくらい。

もう一回くらい観られるといいのだけど、どうかなぁ。

2008.05.04/本多劇場

Lost Lost Lost

[松]Box公演

とあるルートの紹介で観に行ったダンス&パフォーマンスの公演。

不思議だった。ものすごく不思議だった。
で、悲しかった。とても悲しい気持ちになった。
いろいろと散らばってしまって、かき集めても指の隙間からサラサラと零れ落ちる感じだった。

もう少しでつかめる何かを想っていた。

で、帰宅後改めてフライヤーを観て気付いたのがタイトル。Lost Lost Lost だった。あぁ、感じたことは概ね意図に沿ってるね。

11月、父、休み過ぎ。
あと、コンビニ行き過ぎ。お金もったいないから。

と、感想まで不思議なまま放置。

2008.02.09/プロト・シアター

勝、新

はえぎわ第19回公演

何度もフライヤーと握りしめて行こう行こうと思いつつ、公演期間の短さに出会いを阻まれていた感のある「はえぎわ」。
初はえぎわなのだけど、主役がいけしんさん。猫ホテなのね。

まずはいけしんさん。
わたしの中で彼はどうしても表現・さわやかにおける『長井大』であり、そこのところが色んなことを邪魔してしまうのだ。
おそるべし、長井大。

肝心の「勝、新」については消化不良かと。
たぶんわたしの消化力が足りないのかと思われる。
もう少し欲しいところに言葉がなく、そこはいいやという箇所に説明が多いと感じてしまった。

だからといって否定はしない。 芝居の途中で大騒ぎして帰って行ったおっさんのように。

みんなが同じお金を払って観ているものだ。あなたが嫌いだったからと言って、他の人の邪魔をする権利までは買ってないんだよ、おっさん。
それくらいのことが判らないような年寄りには成りたくないな。

2008.01.26/下北沢ザ・スズナリ

百千万 [ももちま] 2008改訂版

劇団鹿殺し

衝撃的なフライヤーとの出会いからもう1年。
ようやく気になりまくっていた鹿殺しに会えた。

口上の「ファッションセンターしもむら」でひと笑い。 過日より友人と盛り上がっていたスポットだったし。

歌って踊って不条理で。そして多分不必要な裸体さらし。
いいなぁ、こういうの。わたしは好きだなぁ。裸族なんて、放課後電磁波クラブみたいだったもの。なんだろうあの衣装。特注なのだろうか。衣装ってか、なんてか。

あんなにとっちかってるのに、たまに説明過多でもあった。
このアンバランスな感じもまたワクワクなんだけどね。

わたしときたら、カンパネルラ君とのお別れで滂沱の涙。何故だろう。そんな重くないし、くどくないし、解説もほぼ無しなんだけど丸尾丸さんの芝居にグッと来たのだろうか。あんな格好だったのに。あんな格好の若いオトコを凝視して泣いているおばちゃんという絵は、端から見ると恐ろしいと思う。
誰にもバレていなけりゃいいな。

好き嫌いのハッキリする芝居だと思う。わたしはまた行きたい。同行のY氏はわたしに黙ってもうずいぶん通い詰めている。負けないぞ。

2008.01.14/下北沢駅前劇場

俺たちに他意はない

シベリア少女鉄道/vol.18

お久しぶりのシベ少。
毎度お馴染みの仕掛けは何かなぁと、開演前からわっくわく。

それはそうと。 開演前にクドクド言われてどうしようかと思ったのだけれど「補助椅子を出す可能性があります。補助椅子を出すと席を立てません。お手洗いは今のうちにどうぞーっ。」と2分と空けず告知され続けると出ないものも出る気がしてくる。危なく不要なのに行くところだった。

仕掛けが始動する前のお芝居は、ラブリーヨーヨーの加藤さんがぐいっと引っ張っていたというか一人だけ芝居してたというか、そこはいいのだよ。
酔っぱらいのおいさん(何故関西弁だったのか判らないまま)の「全ての答えはこれからや!」がトリガー。
ニヤリとする観客席のわたし。

きたきたきた。「ジャンッ!」という効果音と共に質問がどしどし表示される。
最初の方は、たしかまだ人質を捜していた気がするのだけれど途中からどんどんやりたい放題好き放題。

犯人やら振り込め詐欺やら人質やら外出した旦那やら、すべて吹っ飛ばす勢い。これぞシベ少。全部で365個!

2007.12.22/赤坂RED/THEATER

ポエム

表現・さわやか/第4回公演

初っぱな。
イケテツはやはり女装・ウソ乳バリバリで登場。
好きよね、女装。そして、毎度言うが足が綺麗。

もう表現・さわやかの舞台はいつも栗駒で決まりでいいと思う。
そして、お久しぶりのサダッチ・ノモッチ。ナカッチはお休みだったから。
時報兄弟に久しぶりに会えて感激。 長井大が案の定調子に乗ってて、革靴なのが笑えた。

そして恒例のアミューズメントコーナー。
今回はマッスルミュージカル。素敵すぎ。笑いすぎ。本気でお腹が痛くなるくらい笑った。
「ここーここーここー♪」と一緒に歌いだしそうだった。

どうしても気になったのはキャスト表。
池田鉄洋・・・大森先輩 ってヤツ。
大森先輩がメインキャラってことはない筈なんだけどなぁ。でも確かにインパクトあったしなぁ。 もうちょいで飛べそうだったしなぁ。
そう、スーパーマン大学のあの先輩ね。

つらつらと書き出してみると、やっぱりギッシリで楽しかったなぁ。イケテツ満載。表現さわやか万歳。

2007.11.03/下北沢駅前劇場

リトル・レッド

「めがね」の雰囲気を壊さない範囲、での2本目選びで 「リトル・レッド」に決定して正解。

子供だましでもないし、大した深刻でもないし、ちょーどいいユルさ。
だいたいが、おばぁの首の後に『トリプルG』の入れ墨があっても子供にはウケないだろうなぁ、と思ったりした。

パケットばぁさんには笑わせてもらったよ。
Gとしての登場場面や音楽なんかはXとほぼ同じじゃなかったか??

文句無く楽しめた。

困ったことは、カエルの声はケンコバだって判ってたけど、あのヒゲを見ているとどうしても頭の中でムーディに変換されてしまうこと。

まぁ、ひどくどうでもいい困り事なんだけどね。

2007.09.07

めがね

「朝です。(アルカイックスマイルで)」
起き抜けの裸眼でのもたいまさこ。こいつは怖いだろうと思う。

力が抜けない。
気軽に楽しむ能力が低い。
きちんとしていないとイケナイ。
そんなタエコの資質をさっくり見抜くサクラさん。
氷をすすめるのはそんなワケなのか。

『毛糸の何か』を身にまとったサクラさんを観て、ようやく判ったことがある。

みんなしてサクラさんの自転車の後ろに乗ったことをうらやましがる感覚。やきもちな感じ。
なんだかわかった。あの場所に居たくて仕方なかったから。

誰も何も押しつけない。
それが心地よい。

メルシー体操を覚えに、春にはあの町に降り立ってみたい。

2007.09.07

まだ見ぬ幸せ

松原祭−明日への夢−

松原敏春さんというのは何やら有名な作家さんらしいのだけれど、 お友達の「チケットがタダだよー」の一言で観劇を決定。
なんか、すんません。

お友達共々、迷子の予感にドキドキしながら新宿で待ち合わせ。
「着いたよー」とメールし終えたら目の前にお友達が居た。驚いた。
ノドが乾いたと訴えるお友達をほったらかして、劇場へ向かう。 だって迷子になるからね。劇場に着いたらお茶飲んでもいいよ。

会場に入って更なる驚き。観客席がhibana至上最高平均年齢(当社比)だった。なんというか、商店街のくじ引きに当たった?風の客層。伝わってるかなぁ。

だからこそなのか、いつもわたしが好んで観ているお芝居のような「あっちこっち見てないとおいてかれるよー」的なあわただしい感は無し。
ゆったりと一箇所に注目していればいいので個人的には楽だ。

持っているものじゃなく持っていないものを欲しがる。
そんな生き物なわたしたちだけれど、充分に気を付けないと持っているものを失う。
そして失ってしまったものは、ほとんどの場合は還らない。
そんな事を思った。

2007.09.01/紀伊国屋サザンシアター

キサラギ

気になってしょうがない人の一人、香川照之が今更そこまで?というカチューシャ姿を披露しているのを見逃す訳にいかないので鑑賞。

滅多に行かない銀座に降り立ったものの、暑くて溶けかける。溶けかけながらも、お昼ご飯を食べて、いざ行かん。

自殺したアイドル「如月ミキ」の1周忌オフが行われることとなった。
家元、安男、オダユージ、スネーク、いちご娘の5人がそれぞれの 思惑を胸に会場に集まってくるところからストーリーは始まる。

いちご娘>いちごおやぢ>いちごパパと呼び名を次々を変えるスネーク君の小技はお気に入り。
やっくんを左斜め後45度から見るとジョニーデップに似てるというくだりが好きだ。いちごパパが「そもそもそんな角度からジョニーデップを見たことない」と言っていた。
そらそーだ。

家元役の小栗旬だが、そういえば「隣人13号」でもなかなかの演技っぷりであったことを思い出した。
今回の彼もいい芝居するなぁ、と素直に堪能。男前の上にいい芝居するなんて、欲張りさんねっ。

全員がそれぞれのやり方で精一杯如月ミキを愛していたのだねぇ。

そしてついにはエースのジョーまでも・・・。

2007.08.11

少女とガソリン

主催:阿佐ヶ谷スパイダース

久しぶりのスズナリだったため忘れていたらしく、思った以上に席が狭い。エコノミー症候群まっしぐらな予感。
自由席の一番前なので膝が舞台に当たってる状態。5センチほど向こうには役者がずらりと勢揃い。
近すぎて見えない。(メタファー)

「クシダー」を巡る物語。失われたクシダーを取り戻すのだ。

なぜか繰り返し「大五郎」と口にし、唐突に「特攻野郎Aチーム」の役割分担にかかる。
フェイスマンて、あなた。普通にコングさんて呼ばれてるしね。

なんていうおふざけは極限までカットされ、とことん突きつけられる。
根源を見せられる。自分の内側を見せられる。
自分の内側にこびりついた汚れを見て見ない振りをしている自分も見せられる。
見て見ない振りをしていると認めるか、それすら認めないかによって「義手無い派・ある派」に分かれるのかも知れない。

できれば義手無い派でいたいけれど、逃げたい気持ちはいつもある。
とても卑小な生き物である自分を見ない振りはしたくない。

変えたいと思うか。そう簡単に変わらないけど、せめてそのことに 向き合えるか。
そんな不変で普遍なテーマをぐいっと押し付けられる。
訳も分からず涙が出てしまったが、結論なんて死んでも出ない。そんなお芝居。

スズナリの空間くらいの息苦しさでちょうどいいテーマじゃないだろうか。あれをパルコ劇場のきらびやかな空間で心地よい椅子で見ていたら、ここまで心に刺さって来たのかしら、と思ったり。

2007.06.16/ザ・スズナリ

ドブの輝き

大人計画

松尾ちゃんが過労によりダウンするという悲しい知らせがあったが、それでもお芝居は進む。もちろん観る。

開演前のひとときにいつも小ネタを拾うんだけれども、今回も拾ってきた。
真後ろに座っていたお嬢さん(見てないので声だけで想像)が「わたし、大人計画社歌が大好きなんですよ。毎朝元気をもらってます!」と同行の男子に言い放っていた。どんな元気をもらうのだろうか。

今回はオムニバス形式であったので、感想もばらけてしまうがとりあえずは「涙事件」から。
余りにもブラック過ぎて笑ってしまった自分を後悔した「卵焼き」。 ありゃぁスゴイよね。

井口巨匠の「えっくす」は、わかりそうで解らない。
痒いところに手が届いたんだか届いてないんだか不明。ではあるが、もちろん子ネタは大笑いさせてもらった。

「アイドルを探せ」は、吐夢さんの怪しいくねり踊りが頭から離れない。
それと、松尾ちゃんは「フォトジェニック」「日テレジェニック」が大好きなんだね、今。ブームが来てるんだね、と納得。
心に残る一言は「あきらめないで!日本語を!」かな。

阿部サダヲ氏が彬しゃべりだったのは何故なのか解らず終い。

死の裏側に命が張り付いてた、と悟るのがお米券っていうのがとてつもなくステキだった。

2007.05.19/下北沢本多劇場

Watch with Me 〜卒業写真〜

先行試写会にて

こんな風に死ねたら幸せなのじゃないだろうか。

ただし、これは自分が生き残る前提での感想だろう。
結局はそういう感想になってしまうのだ。 大切で大好きな人達に囲まれて逝きたいというより、 誰かを送るならそうしてあげたい、と思うものだ。
自分のこととしてどれだけ考えているつもりでも、最後は逃げ出してしまうのが「死」というリアルじゃないだろうか。

劇中では何もかもがリアルだった。
ガンと闘ってるんだから患者は痩せときゃいい、とかじゃない。
たとえば由紀子の洋服だって同じものばっかり着てるとか、いつもいつも笑って受け入れるばかりじゃなくきっちりキレるとか。
そのキレる原因が、まぁハッキリ言うとかなり子供じみてる事だとか。

泣かせようという意思が働いていないために、 「泣く」という安い感情に流されずに集中することができた。

泣いてる暇があったらとにかく出来るだけの事をしなきゃ、というのが 実際に必要な対応なんだろう。
泣くのは(逝った)後で十分間に合うものな。

和馬のおばちゃんが最高だった。さすがだね。医者だろうが何だろうが、子供の頃から面倒みた坊主に違いないんだものな。治せっつったら治せとごねるおばちゃんが愛おしいよ。

さて、あんな風に最後まできっちり寄り添える相手がいないなら、どうだろう。
そうしたいと思える相手に出会った由紀子と和馬は幸せだと思う。悦子が「うらやましかぁ」って言ってたしね。 きっと自分と夫はどうだろう?って考えた結果の言葉なのだろう。だからと言って彼女が不幸ということではないけれど。

とすると、結局は誰に出会えたか、が問題なのだろうか?
どうせ答えなんてわかりっこないことを相変わらず考えてみている。

由紀子役の羽田さんという人が、女優としてとてもステキだと思った。 触ると折れちゃいそうな女優さんが多い中、彼女は違っていた。 生身の人間の体つきに見える(実際は当然ものすごく細いんだろぅけどね)ことが、今回の役には大切だったように思う。
ただ可愛いらしくて細いだけの女性ではなく、地に足を着けて働いているんだと容易に受け入れられる美しさだった。
きっともっともっと美しく映ることができるのに「ものすごく美人でスタイルのいい近所の奥さん」レベルの美しさで押しとどめたのではなかろうか。
わっかり憎い例えになってるけど、そんな気がした。舞台挨拶で「余命半年と言われても、女優でいたい」と言い切った彼女は美しかった。

2007.05.11/新宿バルト9

苦労人

猫のホテル

年に1度ペースの猫ホテ本公演に通い続けている。 まだまだ数回だけれど、楽しませてもらっている。

さて今回の「苦労人」だが、まさにその名の通りの内容だった。
何がイケナイ訳じゃない。意図してそうなった訳じゃない。
なのに、どうしても結末はそんな風になってしまう一族の物語だ。

最後のセリフを全面的に受け入れてしまうのも少し乱暴だとは思うけれど、そういう面があることも確かだとも思う。
ここが微妙ポイントなんだな。全面的に受け入れてしまうと、小さくは村八分、大きくは人種による差別を肯定することに限りなく近づく気がする。
それだからといって、全面的に否定することもできない。ソレによって受け継がれる、という意味ではなく、外部環境が受け継がれるから、全面否定できない、と思うのだ。

まだまだ公演中のため、なんだか歯切れの悪い言葉ばかりが連なってしまうが、「親子が似ているのは遺伝だけではなく、一緒に生活することによって嗜好や言動が似るし、さらに経済状態を ある程度引き継ぐことも、一人の人間の一生というスパンでの相似を生む」というところか。

舞台に土が運び込まれていたのも、何処までいっても農耕民族な日本人というものを表していてくれたように思う。

と言って、重苦しい舞台だった訳ではない。幕が開くといきなり出演者全員(女子は除く)がふんどし一丁で登場。
ここでわたしはポロリを大期待するも、無し。無念。
ひとつ驚いたのは、菅原さんの体型がユルかったこと。ビールっぱらじゃないさ! ものすごくどうでもいい感想だけど、ね。
場面ごとに面白おかしい場面は山ほど用意されていたけれど、一番は馬太郎さんの死体だろう。面白すぎた。

菅原さんの早変わりに背筋が寒い感じすらした。京介が青年から一気に老人まで老け込む一瞬の間。別の人物になるんだろう、くらいの予想はあったものの驚いた。
表現するにはいかにも語彙が不足しているが、もう、スゴイや!くらいしか言えない。

そして最終の場面から「金は時に人を傷つけます。」という秘書の言葉。
これにも参った。
お芝居が終わってから数分後、何故だか急に泣きたくなった。

2007.04.21/シアタートラム

みんな昔はリーだった

作・演出/後藤ひろひと

今年最後のお芝居は大王で。なんだか良い感じで年の暮れを迎えるじゃないか。
わたしにとって「高価な」お芝居を観ることにすると、何故だか池田成志さんが漏れなくついてくる。じゃなく、出演している。きっとそういう位置の方なのね。
暮れも押し迫って師匠も弟子も走り回っている時期に、お芝居を観るなんて。とても贅沢な気分で渋谷へゴー。空いてる!路面が見える!驚いた。 まぁ、観劇を終えた夕方からは込み合ってきたのだけれどね。

座席はF列といい場所。そして東京公演の楽日。とことんいい感じ。
幕が開く前かどうかって瀬戸際からお芝居が始まった。こうやって観客を異空間へさらっと導いてくれるのね。ありがとうよ、大王。
幕が開くなりビックリするほどバカにしか見えない池田さんが登場。 早くも大笑いしてしまった。

小ネタは無表情でとんでもない事を言い出す板尾にピッタリだった。
「ジュンでーす、長作でーす。もうひとり誰だ!」とか、「夜のお菓子うなぎパイを朝食べるのは罪かっ!!」とか”絶対ストーリーに関係ないだろっ”という部分が心に染みる。これはわたしの体質か。

さて本題のストーリーについてだけれど、「とても当たり前だ」と思った。
大王の作品をそんなに沢山観ている訳でもないけれど、以前に観たときには概ね「よくもまぁこれだけベタなストーリーを膨らませてこんだけ泣かせてくれるなー」というような感想だった。同じ場所にいるけど中空から俯瞰している感じでいられた。
今回は余りにも身近すぎて、「泣く」みたいな演出っぽい反応が出来ないんだ。自分のことに置き換え過ぎちゃって、深く浸みるけどすぐに反応出来ない感じだった。
これは子供達に観て欲しいなぁ。もしくは子供を育てている親に観て欲しいね。何が大切なのかって事かな。たっけさんがヒーローみたいに誰も彼もを助けるんじゃなく、だめゆきが本当にダメな訳じゃなく、河田が見事に悪い訳じゃなく、ヨットくんが原因でもなく、桑島が勇気がない訳でもない。かみ合ってしまったりする。
かみ合ってみえるけど、おかしい。狂ってる。それに誰かがちょっとだけ波風を立てる勇気を出すか、その必要性を感じるかどうかにかかってるんだな。

いま現在、だめゆきのような立場にいる子には「かみ合っちゃった」なんて言い訳は通じないだろう。でも、そうなのかもしれない。少しだけ勇気を出して、だめゆきみたいに20年経った桑島にも思い出せるような「声」を出すことも必要なのかもしれない。

大人になった(ヨットくん以外)彼らが当時の自分たちについて語るのが良かった。河田がだめゆきにした事、自分の事なのにエラクお怒りだったのも良い。そんな風に反省しなきゃダメだよ。

わーわー泣いたりしなかったけど、静かに静かに染み込んで来た。「少し遠くからだけど大王が応援してくれているよ」と、伝わるといいのに。

2006.12.30/パルコ劇場

そこそこ黒の男

表現・さわやか/第3回公演

チケット発売当日に前売りをゲットしたんだもの、もちろん待っていたともさ。
指定席だってんで、余裕ぶちかまして開演30分前に到着。並ぶ間もなく開場。さっそく席を探しに入ろう・・・お?
しんぺーさんが入り口すぐの座席にちこーんと座っていた。ああぁぁぁ、しんぺーさぁあーーん!!と激しく動揺したが、そこはソレ。大人なので慌てず騒がず自分の席へ着いた。

えらい男前(伊藤明賢)が化け物状の踊り子さん達に叱られているストリップ劇場楽屋。ここからストーリーが転がり出す。
「いい声」をさんざっぱら無駄遣いしたところへイケテツ登場。ものごっつい化粧。付けまつげバリンバリンで、ひっくり返りそうなハイヒール。似合ってるのよ、なんだかね。相変わらず脚がキレイでイヤになっちゃうね。

オープニングで伊藤明賢さんがピヨーンとジャンプする度に「頭ぶつかるぅー」と冷や冷やしていた。みんなはジャンプ抜きでダンス。イケテツはそっとヒールを脱いでいた。

「どこからつっこめばいいのかしら、この、宝石箱っ!」byカトリーヌ
「動きに見とれて情報が伝わってこねーよ」byナカッチ
「ウォーーーターーーー!!!」byサダッチ
「いなばうあぁ・・・」by荒川静香
「かっこいいじゃねぇか。ふっ」byヤリマン先輩
「生きてる事は噛む事なり」by鳥居さん

心に残る名言が盛りだくさんで、どれもこれも面白かった。
前公演に引き続き長井大が登場。なんだかスターになってた。
余所で話してる間、本気でバカとしか思えない顔でいる長井大に幸あれ。

場面は、ストリップ劇場楽屋>スカウトのキャンプ場>紫綬褒章授賞式会場>ナナと靖輝の新居>さかもとパン屋>オーディション会場>牛丼屋>ファミレス>ストリップ劇場外・・とサクサク変わって行く。

それぞれの場所に目玉が用意されているのがスゴイ。

さかもとパンの坂本先輩とヤリマン先輩は以前、栗駒でUSJを経営していたハズ。今は”山パン祭り”を執り行っている。

実は、この山パン祭り見たさに会社を早退して当日券でもう一度観た。だって伯爵が歌って、坂本先輩とヤリマン先輩がパン持って踊って、間奏で伯爵が何故かタップダンスを披露して、そしてパンの山車持たされるナカッチとノモヤン。面白過ぎだよ。2日目は「山パンっ!」て唱和したよ。
山パンCDとかDVD欲しいよ。バカだな、つくづく。

耳元ランデブーでお馴染みのマイケルさんも登場したし、長井くんはこっそり「サミュエル、エルサイズ・・」と言っていた。ここで「クヒヒ」と笑った人は、ランデブー聞いてるよなぁ。
もうバカバカしいこと甚だしいんだけど、でもなんかね、ラストがいいんだよ。妙にしみじみなんだよね。楽しかった、ものすごく。

2006.11.25 & 2006.11.29/下北沢駅前劇場

イヌの日

阿佐ヶ谷スパイダーズPRESENTS

勝手に敷居が高い気がしていた阿佐スパを、ようやく観ることができた。朝から掃除洗濯荷物の受け取り等々、雑用をきっちりこなしての出陣。多少出遅れたので劇場に到着したのは12時半頃だった。しかも電車が遅れたしね。「お急ぎの所を申し訳ごさいません」って言ってたけど、ホントっすわ。出社よりも数段急いでたっすわ。間にあって良かったっ。
最近は生意気に前売りを購入する事が多く、久しぶりの当日券並びだった。みなさん通路の方が良いとのことでパイプ椅子とはいえ一番前の座席をゲットした。

芝居が始まって解った。これ、再演だから知ってる人は少し後ろで観るのね。お二階でお芝居開始だもの。お首痛いもの、ちみっと。

阿佐スパは初見だけど、伊達さんは「腑抜けども・・」で一度観ていた。あの時も、なんかこう身内の愛情でごちゃごちゃした役所だったな、となんとなく思ったりもした。

いきなりセックス場面から開始。慣れたね、大人計画で色んな事にさ。直後の隣室には「タバコとあたしとどっちが好き?」というナイスな質問を投げかける女が登場。いきなりこの台詞にシビレた。

金をせびる明夫に「この間貸したじゃない」という陽子。だが、明夫が言うには「この間借りたのはこの間の分!!」らしい。見事な開き直りに襟を正す思いだ。

所々でというか、明夫が登場する場面が多いが「ここで息抜きしてね」てな具合に小ネタをちりばめて笑わせてくれる。
それが無いと息が詰まるじゃないかってくらい重たい話しだ。

ヒトはお母さんを大事にしたいんだよな、基本。きっと愛してるし、当然愛されたいんだよな。例えどんな目に遭わされたとしても。
唐突だが世の男子よ。
今でこそお母さんはお母さん星から来た不思議な生き物だが、元はキミの隣に座ってる女子のような生き物だったんだ。お母さんも人間で、そして女なんだよ。
ほんの少しだけ女でいることを許してあげられないだろうか。そう、キミもそろそろ大人になったのだろうし。

いろんなことが色んな風に巻き起こる夏の日。とても暑い日。たった一人見つかったのは宮本君かと思われるが、どうだろう。いろいろ解らないけど、それでいいんだろう。

久しぶりに観た美保純は良かった。テレビドラマの時も好きだったんだよね。あと、「虎ノ門」でのビデオ鑑賞コーナーも好きだったよぅ。
とうとう観れた八嶋智人。きっちりイライラするむかっ腹の立つ人物だった。流石だよ。
大堀こういちもなんかこう、ずーっと胡散臭いの。胡散臭さを人型にくり抜いた感じ。
とにかくまた観たい。切実に観たいな。

2006.11.23/本多劇場

木更津キャッツアイ ワールドシリーズ

イヤッホーー! 木更津キャッツアイ!!!
全部観たさ。テレビシリーズ開始前から待ちに待って、一度も逃さず隅から隅まで観たさ。
日本シリーズも観たさ。当たり前さ。あぁ、一人で観たさ。何か?
で、ワールドシリーズ。観ない理由がわからんね。

いきなり韓流ドラマから開始。・・・眞露かよっ!
ものごっつウェットに仕上がってるところが本当っぽい。 韓国でリメイクしたら、きっとあんな風になってるだろうと思うよ。

ウッチーの本名が『内山はじめ』だった驚き。
『山ほたるダンシングモール』って本気でどっかのアホなおっさんが命名しそうだという恐怖。
ゾンビ長という役職が存在するのだとういう事実。
死んでからも時々黄泉がえると『結婚詐欺』と呼ばれるという真実。
項目別では、このあたりにグッと来たね。

バカみたいにずっと笑ってるクセに切ない。コウスケにコウヘイ君が見えない理由を考えたりもしてた。最後に「お父さん」て呼んだから、「ありがとう」って言えたから見えないのじゃないかしら。 見えないのじゃなく、見る必要がないという意味なのじゃないかしら。
そんな事は関係なく会いたい(見たい)と思っているコウスケの切ない表情がたまらなく良かった。

美礼先生はオジーにもコウヘイにもお香典は一万円ずつ払ったらしい。これは適切なのか誰か教えて欲しい。
山口先輩が作ったヘルスって、昔ローズさんが踊ってた場所よね? ナイス。
「ビールが好きです! 死ぬほど好きです!」と言うオジーはもう死んでるのよ。
モー子が猫田と結婚するにはどんなストーリーがあったのだろう。んで、モー子父が「船越」。宮藤マニア向けサービス。あ、あと「チビT」もサービス出演だな。

月日が流れる、というのは残酷だったり優しかったりするものだ。ぶっさんとほかのキャッツ達との距離が開いていく。その分だけ、悲しみは和らぐ。そんな風に暮らしていく。

時間が流れたからこそ最後に会いに行けなかった後悔と向き合えて、何が辛くて会えなかったかを自分が理解できて、そして「ばいばい」と言えるようになった。
現実にも同じことがある。3年後くらいに会いに来てもらえる制度があればいいのに、とバカな事を思ったりもした。

ホントに「言いたくないけど、ばいばい」そのままなキャッツだった。

2006.11.11

ウーマンリブ先生

ウーマンリブ/VOL.10

チケット発売当日にウッカリ寝過ごしたため、手に入らないだろうと諦めていたのになんとか入手したこの作品のチケット。観ない訳にはいかないキャストだもの。 松尾ちゃんと古田さんが並んで写ってるのよ?
どうして観ずにこの先過ごすことができようか。
ただし、寝過ごしたため手に入ったチケットは二階席だった。思ったより遠かった。動きは見えても顔の細かいところは見えなくてかなり残念だった。古田さんが髪を耳にかける時、絶対薬師丸ひろこの物まね顔になってたハズなんだけど、見切れなかった。それだけが心残り。

いきなりだった。とにかく「女がいっぱい死んで」た。あっちを開けてもこっちを覗いても「女がいっぱい死んで」た。数字的にも状態的にも「いっぱい」死んでた。
そして幕が開いた。

「先生」と呼ばれる程のバカには成りたくないものだ、と常々思っている。今回は「先生」が「先生」と呼ばれている。なんだかとっても楽しい予感。大人計画な人が「先生」と呼ぶことにするなら、何かある。
宮藤さんはサイトのお悩み相談への返答で「誰かに”頑張って”と言うのは相当心がこもってないか会話を終わらせたい時」と言っている。ナイスだ。この感性による「先生」発言だもの。
これでもか、という位のダメでイヤミな「先生」ぶりも良し。どうしようもない屋敷の編集ぶりも良し。「着信アリ・ファイナル」は観てない。きっと宮藤さんも観てない。観てるんだろか?

女性陣のすばらしさ。
伊勢さんの朗読(+ロード)。なんとも言えない。
池津さんの豹変ぶりと意味なく上手なフラダンスも良過ぎ。
紙ちゃんのバカっぽくしゃべってるけど本当は理屈っぽくて、更に若さを鼻に掛けた腹立たしい様子も良かった。
大人計画の本公演では「全員登場させるので精一杯」な感じがするし、観ているコチラも「全員確認するので精一杯」な状態なのだけれど、落ち着いて芝居を楽しめる人数だったんじゃないだろうかと思ったりもした。

芝居を観ていていつも思うのが、言葉で説明仕切れない感性の部分。朗読の時に必ず『ロード』をかける。『J-WALK』を登場させる。『若い頃の曙と相原勇』にまで言及する。ただ、言ったり流したりするだけでそれにまつわる空気というか感情を共有できるかどうかで、面白いと思えるかどうかが決まるんだと思う。

今回は三船美佳さん的には朗読の部分が納得いかなかっただろうな(余計なお世話)。

宮藤マニアにはサービスとして「フナコシ」も登場。バカ受け。
グロさは少し抑えめにして、エロはあくまで笑える範囲内に抑えて、芝居の後に色々考えて、やっぱり最高に面白かったと思う。

2006.11.04/サンシャイン劇場

宇宙戦争

男子はだまってなさいよ!/VOL.5

特に何の用事もなかったし、本当なら別の日の方が良かったかもなのに何故か金曜日にお休み。
理由は社長がお休みだから。社員も休んじゃえってだけのこと。こんな会社でいいのか。こんな社員でいいのか。ごめんね、社長。

せっかく時間ができたんだから、様々溜まった用事を一気に済ませて、いそいそと下北へ。狙っていたお芝居の当日券をゲットした。
行ってみようと思いつつ時間が作れなかった『男子』。まずはロビーでの物販を物色。TVBros売ってるよ。毎号買ってるからここで買わなくていいよ。もっと華やかなモノを売ろうよ。

しょっぱなから良々がゆるーいブリーフで登場。とにかく全体的にユルイ。どうでもいいことだけど、良々がボクサーショーツとかカッコ良さげなおパンツで登場したらショックだろうな、とくだらないことを思う。
「隊長、迷惑メールへの返事を書きますので失礼しますっ!」と妙にハキハキした良々のメールの内容がいい。 ”大変よいお話をありがとうございます。今回はおうけできませんが、女社長さんへよろしくお伝え下さい。”って。一度返事してみたいね。足のつかないドメインでもゲットできたらしてみたい返事だよね。

その後、お父さんがいきなりUFOにさらわれて、ぐちゃぐちゃになる。

そもそもストーリーの連続性など期待しないわたしだけれど、細切れに次ぐ細切れで、多少息切れ。それと、客が寒い。平日の昼間ってこんな感じなのだろうか? 劇場慣れしてないのね。なんとなく。

小ネタでは、アルフィー・しょんべんテスト・ゾンゲリアン・金・メリージェーン・原田芳雄・番長・パラボラマン(かみかみ)などが良かった。

わたしのせいなのか、劇場のせいなのか、客のせいなのかわからないけど、とにかく寒くて寒くて終盤は物事の理解が困難になる程寒かった。帰ろうかと思っていたくらい。

そんなわけで、スズナリでやってた『白鷺の舞い降りる森で。(ベンガル)』と『宇宙戦争(斉木しげる)』と迷った末の決断だったが良々が面白いのも、池津さんがステキなのも近藤さんがあんな感じなのも知っているので純粋に”斉木さんが見たいかベンガルか”という選択だったが、「ベンガルにしときゃ良かったのか?」と軽く後悔する程の寒さだった。
ここ2年程、下北の劇場には通い続けているが、平日のマチネは初めてだった。平日のマチネっていつもこんなに寒かったり暑かったりするのだろうか。お芝居の感想を述べるどころではないし、風邪を引いたもよう。

2006.08.11/本多劇場

電界

猫のホテル

待たせてもらったよ、本公演。久しぶりさ。「土色の恋情」ぶりだよ。
あまりの久しぶり加減にやっちまったさ。とうとう禁を破ってイケT買ったよ。ついでと言っちゃ失礼だけど罪と罰のCDも買ってしまったさ。サイン付きだよ。

とりあえず、開演前にさんざっぱらグッズ売場で大騒ぎをやらかして ようやく鑑賞の運びとなる。いつものわたしのパターンだ。

ガンツさん、お久しぶりっす。いつも映像でお会いしてまっす。うぃっす。
まことさん、ちみっとだけですけど、めだか師匠に似てませんか? いや、そんなことないですよね。まさかね。

パンいちイケテツ登場。あ、靴下履いてたから、少しウソ。かなり変態チック。そして、足が長いよ、イケテツ。パンツがお似合いよ。

かなり気になっている俳優、松重豊さんが客演。やっぱりステキだった。
常に飄々としたあの風貌。するりと長い体躯。なんだかとても似合っていた。「サイトウ」に。

身近な宝物に気が付かない・・・そう。何が大切で何が大切じゃないのか。たいてい失ってみるまで気付かないようなものが大切だったりする。
いくら気を付けていてもウッカリしてしまう。
どうしたかったのか。どうしてきたのか。どうなったのか。何をしたのか。しなかったのか。
わがままは美しくないが、どれを大切に思っているのかを見失わない程度にわがままでいたい。埋めてくれなんて頼まないように。

イケテツの自主練に爆笑。「ひとりでできるからっ!」という悲痛な叫びに涙した。

おまけ - 終了後にお得意の下北駅前おトイレに行ったわたしを待っていた同行者は「あ、いま第一漁協のお酌好きの人、通ったよ」と言う。ガンツさん・・・見逃し・・・

2006.08.05/本多劇場

初恋のひみつ

ドナインシタイン博士のひみつ学会/§3

なんだって1日に2本芝居を観るのか。しかもシベ少に続けてこんな面白いのをっ。さすがY氏。ぐっちょいっ。

今度は新宿。参加メンバーが1名増えて、当日券に並ぶ。
なんだか女子が多い。だのにわたしだけおっちゃん2名に囲まれている。喜ばしいのか悲しいのかちょっと判断に困る。

とりあえず、レポートの提出から開始。思い出せってさ、初恋を。
無理よ、そんな昔のこと。戦後のゴタゴタですっかり・・・(いつよ?)

何が起こるかわからないまま腹筋さんに突入。もう「ニューロン」でいっぱい。汗ダクの腹筋さんに飽きたかなぁと思っていたものの、今のところ個人的に一番流行っているのが「ニューロン」ごっこ。どんなだよ。
続いてカリカのネタから「今の俺はさっきの俺じゃないから」というセリフ。
どうもピンポイントで観た人だけにしか受けないところがひっかかりどころ。

それと粟根さんから「ファイナルファンタジーは1から3までやらなければならない」ということを学んだ。
さすが学会。なんとも勉強になるじゃないか。

しばらく後引くこと間違いなしなのは、やっぱり大王の「レッツ、絵!」助けて、面白すぎ。

あ、真面目に1つ。”愛”は一緒にあることで、”恋”は一緒にいないことらしい。そんなにかけ離れたことだとは、ちぃとも知らなかった。

2006.07.15/新宿シアターモリエール

残酷な神が支配する

シベリア少女鉄道/vol.16

久しぶりのシベ少観劇。勿論おデート。
数カ月ぶりにいつものY氏から「チケットあるよー」とメール。 何もかも投げ捨てて駆け寄る。 (用事が無かったとか、どうせヒマだったんだろとかの穿った考えは良くない。捨てたまえ。)

急なお誘いをいただいたため、例によって予習なしで出かけた。
劇場へは迷わずに行けたが、その珍しさのためか電車も止まる土砂降りになった。 そのために開演時間が40分程遅らせるることになった。
ってことは、なに? 開演時間が遅れたのはわたしのせいか?

何はともあれ開始。何故だか静かに穏やかに緩やかに。
いつ仕掛けられるんだろう?と身構えているコチラとしては 「え? なに? もしかしたら最後までずっとこの調子?」とか余計な心配ばかり。

大丈夫。回ってるから、きっと大丈夫。

思った通り回ったけど、回ったけどね、山内兄が「少し気分が悪くなって来ました」と言った通り回りすぎ。
実際観ていたわたしも最終的に「少し気分が悪くなって来ました」。

久しぶりでもやっぱりシベ少。文句無し。

もうね、フライヤにある偉くカッコイイ画像の意味など問わない。何も問わない。それがシベ少。笑ったから。
猪木ね、そう来るかっ

2006.07.15/吉祥寺シアター

まとまったお金の唄

大人計画

なんだかものすごく早くにチケットを手に入れたが、その時チケピのおねーさんに「いつでもいいから土曜日ください!」と言ったところ「ホントにいつでもいいんですかっ!(半ギレ)」と聞かれた。「いいですけどっ!(キレかかり)」と言ったものだが、そらそぅだ。
おねーさんが正しい。黄金週間のまっただ中にお芝居ってあぁた。あたしゃ行くけどね。おねーさんの心配も正しいわな。だからってキレる必要はないがな、おねーさん。

待ちに待った当日。自慢の従姉妹を従えて劇場に突入した。例の「座布団席」について講釈をたれたり、お手荒いに走ったりと大忙しのわたし。
そろそろ始まるわね、わくわくするわっ! なわたしの目に飛び込んできた信じ難い光景。 一つ前の列に座ってる男子の”ホワイトバンド2個着け”。
おぃ、それは無いだろ。
何が無いってさ、大人計画にだけはホワイトバンドは無いだろってハナシだよ。それは間違ってるだろ。ホワイトバンド巻いちゃうならキャッツ観ろってハナシだよ。偏見か? これは偏見か?

そんな衝撃的な事件を乗り越え、鑑賞体制を整えていたわたしの隣で「座布団席」の女子が携帯の電源を切るどころか電池パックを取り外してる。
そこまで繊細なのか? 外さないと鳴るのか?

そんなこんなで始まる前から勝手に疲れているわたしの事などお構いなしに幕が開く。

舞台は万博で沸きたつおおちゃかのとある貧乏一家。これでもかーな衣装を身につけた登場人物たち。
そして来たよ、ウンコ。いきなりウンコ。葬式なのにウンコ。
おなかいっぱいウンコだった。最初っから最後まで。

今回は、華やかな客演と地味な客演とが入り乱れていた。わたしの愛する猫ホテから菅原さんが参戦。 いつもの通り、軽くマニア臭をまき散らしていた。ナイス。

ウンコ・乞食・びっこ・おかまとカラフルに総出演させての松尾ちゃん節。見事に松尾ちゃんなテイスト

「何度もおとーちゃんが死ぬんだよ」というおかーちゃんの一言のためにもしかして2時間半があったのかしら。

あ、あと、サンタは脱皮するから。ね。覚えておいて。

2006.05.06/本多劇場

Vフォー・ヴェンデッタ

なんだか今年は気ぜわしいというか何というか、 どういう訳だかちっとも映画館に行けなかった。
ようやく時間ができて取りあえず劇場へ行ったものの・・・何を観るつもりでもなく、ぶらぁっと鑑賞。

当たり。そういえばミスタースミスが出るんだけど 一度も顔が見えないと言っていたな、と思い出した。

ストーリー自体は、どこかで観たことがあると言えばある。んが、ナタリーが愛らしいのでオッケィ。
それにしてもナタリーは、レオンの時と同じ状況だと 思わないか?(あ、ネタバレ?)
なんだってそんな面倒くさいおっさんにばかり惚れる? やめとけよ。今後は爽やかな青年と恋愛をしてくれ賜えよ。あぁ、老婆心だとも。

それにしてもあの人を食ったようなマスク、ラストでとっても活きていたことよのぉ。

2006.05.03

約三十の嘘

かなり前から気になって気になって公開中に見逃してしまったことを後悔したりしていたこの作品。
ようやくレンタル出来て、のんびり鑑賞。

田辺誠一。最近この人をやたらと観る。
お芝居に行っては観、映画借りては観。 お目当てが別にいたハズなのに、気が付くと彼に釘付けとなっていることが多い。
今回も彼のキャラクターはとってもすばらしい。
牧場は無いと思うよ、ホント。あからさまに騙されタイプの詐欺師。大成しないこと請け合い。

そんな田辺誠一演じる久津内くんの言う「お祭りに参加できない人」達が、自分の家族を作っているように感じた。
きっとお祭りに参加できない人は、自分の肉親のお祭りにすら参加できないんだと思う。どこかで俯瞰している自分を捨てきれないのだ。
我を忘れて夢中で何かを欲しがる・喜ぶ・悔しがる・・・といったごく当たり前の行動の中に、何故だかほんの少しの劇場性を見い出してしまう。
拗ねてる訳でも達観している訳でもない。ただ<自分はあの中に入れない>ことを知っているだけだ。
そんなお祭り出来ない人々の、ちいさいお祭り。少しだけ羨ましく思った。
そして、「パインちゃん」と呼びかける姿に涙するわたしだった。

『BeRLin』の時にとてもとても素敵だと思った中谷美紀が「なんとなくテレビの枠からはみ出ているなぁ(ケイゾクを除く)」と思っていたのだけれど、見事にハマっていた。当たり役だったと思う。
美人全開で男前で、素敵だった。

2006.03.19

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