マジック雑感


マジック関係蔵書一覧

きっかけ
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お気に入りのマジシャン
たねあかし番組について
やりたくない
例外
むずかしい技
自作マジック
自作マジック その2
トライアンフのこだわり
驚いたぁ〜
エルムズレイカウントについて
サインについて
おまじないについて
トーン&リストアカード
自作マジック その3
待望の書
リセットその後
自作マジックが商品化されました

■きっかけ
平成元年。ミスターマリックの登場が、マジックにとりつかれるきっかけとなりました。
そして、ほぼ同時期に古本屋で偶然、東京堂出版の「カードマジック入門事典」を見つけ、以来、カードマジックにハマってしまいました。
続いて「カードマジック事典」を手に入れました。この2冊で、とにかく練習しまくりましたね。

■お気に入り
初めて私の手品を見る人には、たいてい「ツインスティングエーセス」から見せます。ほぼバーノンの原案どおりです。
この作品については、表向きになったエースの処理の仕方が毎回違うことで、操作に一貫性がないという疵があると考える人もいるそうですが、これはマニアならではの発想で、私は今まで何回も原案どおりの「ツイスティングエーセス」を見せていますが、「あっ、さっきと操作が違う」などと言われたことは一度もありません。(これからも言われないでしょう)。操作を統一したいという考えはある程度理解できますが、それにこだわりすぎて無理な手順を組むぐらいならいっそ毎回カウントの仕方を変えたほうがいいとさえ思っています。(まあ、難しい技ができない私のひがみでもあるんですけどね)
最後にスペードのエースを表返す部分は、いろいろと試行錯誤を繰り返して、今は相手の手の上でやっています。エルムズレイカウントで4枚の表を見せ「スペードはなかなかひっくりかえってくれません」と言って4枚を相手の手の上におき、人差し指以下の3本で裏面をなでるようにしてゆっくりとファン状に広げていきます。3枚目までずれても表向きのカードは見えません。客は何も起こってないと思います。次の瞬間、一気にずらしてボトムのエースを見せます。自分の手の中でカードがひっくり返ったと感じ、たいていの人は思わず声を出します。

■お気に入りのマジシャン
レクチャービデオ(DVD)を買い集めるようになってから、一番のお気に入りは、ゆうきともです。以前は本名の高橋知之名義で作品を発表していました。そのころのレクチャービデオ「クロースアップカードマジック」3巻はすべて持っています。(この作品集で高橋知之という名前を知りました)。ゆうきとも名義になってからのワイズワークス4巻、トランプの友2巻もすべて買いました。手順が実になめらかなのです。名作の改案をされている方は他にもたくさんいるでしょう。私はその全てを知っているわけではありませんが、「これ改案? 改悪でしょう!」というものも少なくありません。技におぼれて無理な手順になっているように感じます。その点、ゆうき氏の手順は私にはとても入りやすいのです。中でも「トランプの友 壱」の中の「最後の訪問者」は完全に私のお気に入りになりました。
これはラリージェニングスの「ヴィジター」の改案です。「ヴィジター」は「カードマジック事典」で知りましたが、ほとんど演じたことはありませんでした。手順はマスターしましたが、相手のカードを黒いクイーンの間にはさみ、それを片方のパケットの中に混ぜる、という部分の手順がどうしても納得できなかったのです。「クロースアップカードマジック」の確かVol1にも改案が紹介されていましたが、それでもまだ納得できませんでした。その点、「最後の訪問者」の手順は、最初あっさり引っかかってしまいました。シークレットアディションの枚数を変えるだけであれだけ納得のいくムーブになるのですね。その後、ゆうき氏と誕生日が同じ(3月7日)だということを知り、(勝手に)親近感を感じています。

■たねあかし番組について
最近やたらマジックブームです。ふじいあきら(昔、ウンナンが司会の「特報王国」とかいう番組に「ウルトラマンをとばす男」として出てました)やRYOTA、ムッシュ・ピエール(この人、ゲテモノかと思っていましたが、たいした技の持ち主です)、HIRO(ヒロサカイ。この人も好きです。ミスターマリック登場後の超能力ブームのころにデビューしました。テレビではニヒルな印象ですが、レクチャービデオを見ると、とてもおちゃめな方です)、そして前田知洋、セロなど様々なマジシャンに会えます。うれしいです。しかし、相変わらずゲストのタレント連中は「トリック見破ってやる」風の見方しかしないので、本当にうざい。いりません。それと、やたら種明かしをするようになってませんか。マリックがけっこうやっていて、以前「アウト・オブ・ジス・ワールド」のトリックをばらしていたのにはあきれました。マリックさん大好きだったんだけど。

■やりたくない
性に合わないマジックというのがあります。私の場合、いわゆる「ダウンアンダー」という技法(?)を使うカードマジックは基本的にパスです。
だって・・・。いかにも怪しいでしょう、あの配り方は。ダウンアンダーで数えて最後に残った1枚が相手のカードだとか、残ったカードを使って不思議なことを見せても、たいして感じないなぁ。数理的トリックの匂いがプンプンするもの。
もうひとつ、スペルカウントを使うのもパス。例えばダイヤの5に対して、「FIVE OF DIAMOND」とスペルをカウントさせて、その枚数目のカードで不思議さを見せるというのは、英語圏の方々にはいいのでしょうが、日本人には合いません。「だ い や の ご」と数えさせても同じです。ただし、どちらにも例外があります。

■例外
ダウンアンダーを使うマジックで唯一やっているのが「舶来 カード奇術あ・ら・カルト」の中の「7人の容疑者」です。直接カードを当てるのに使うのではなく、カードの枚数を減らすのに利用しています。まあ、許容範囲です。またスペルカウントをどうしても使わざる得ないのが、「ヘンリー・クライストのフォアエース」の手順です。私は「ザ・マジック」に紹介されていた小林文美の手順を使っています。他の方の手順を見るとたいてい、最初のエースを差し込んだあと、そこから左のカードの枚数を数えなければなりません。さらに数えたあと何らかの計算もしなければなりません。その点、小林バージョンはそのような煩わしさが全くないので、愛用しています。お気に入りの1つです。この中で3枚目のエースを出すときにスペルカウントをします。私は「ダクハス」の順に出すと決めているので、「は あ と の え え す」と数えます。多少違和感はあるのですが、仕方ありません。

■むずかしい技
何と言ってもパスでしょう。文章で読んだだけでは、さっぱりコツがわかりませんでした。しばらく挫折していました。最近、DVDやビデオでパスの解説を見ることが出来るようになり、これでやっとコツをつかみました。一番参考になったのは柳田昌宏の解説ビデオです。ただ、目の前に鏡をおいて練習すると、どうみてもバレバレのような気がして実践する気にはなりませんでした。でも相手の目線が上(つまりこちらのカードを見下ろす位置)にあるとほとんどばれませんね。もちろん言葉でごまかし、一瞬視線がカードからはずれた瞬間にやるようにしていますが。
最近マスターしつつある技はヒロサカイの「ダックチェンジ」です。いろいろなチェンジの技法の中でひときわカッコイイ技です。これはヒロサカイの「旅人のすみか」で知りましたが、最初は全くうまくいきませんでした。何枚もカードを折りました(泣)。今は、ほぼ100%出来るようになりました。ただし、実践では緊張してうまくいきません(笑)。そんなに右手に力を入れる必要がないことがわかってきました。それと左手に持ったパケットの下の方を狙うとピタッとカードがおさまります。このときは快感です。夜寝るときに10回連続成功しないと寝ないと決めて練習していました。今は数十回は連続して成功します。
あと、名前がついているのかどうか知りませんが、指先でカードをクルクルと回転させる技。これはマジックに使う技ではありませんが、見た目がカッコイイのでぜひマスターしたいと思っていました。右手の中指にカードの真ん中を合わせ、人差し指をカードの下に入れて回します。うまくいくと、いつまでも回っています。痛快です。相手のカードを見つけて渡すときにさりげなく回転させて渡したいのですが、肝心なときに回転してくれません。誰も見ていないとすごく回転します。まあ、8割程度はできるようになりました。

■自作マジック
いろいろなトリックを覚えると自分で作品を作りたくなってきます。また覚えた手順の一部を自分にあった手法に直したりします。私がはじめてそれを行ったのはポール・ハリスの「リセット」を覚えたときです。トリックそのものは「松田道弘のカードマジックアップ」で知り、感動を覚えたものです。しかし、その手順には首をかしげました。表向きにAとKを4枚ずつ確認し、さらに裏向きにして4枚カウントしてテーブルにおくという手順がどう考えても無駄な動作に見えるからです。表向きで4枚ずつを確認して、すぐに片方の4枚をテーブルに置く方がずっとスマートです。原案はそのようにやっているらしいのですが、私は知りません。他の方がやっているのを見たことがありますが、裏向きのAの上に表向きのKをのせてスタートしていて、これも不自然に思えました。私は最初、8枚を表向きにもち、1枚ずつ裏向きにしていくという動作の中に、シークレットアディションのような技法を使って、AとKをうまい具合に分ける方法をとっていましたが、今はビドルムーブを使っています。8枚を表向きに持ち、上のKを4枚カウントして左手にとり、そのままテーブルに裏向きにおき、残りのAを見せるという手順です。そこから先の手順はほとんど松田氏の方法をマネしています。最後は、手のカードがAに戻り、テーブルのパケットはKだということを見せて終わるようにしていましたが、わざわざKであることを見せる必要があるか疑問でした。(しかも全部見せられるわけではなかった)。そこで、Aに戻ったパケットをテーブルのパケットの上にのせ、広げると同じマークのAとKが交互に並ぶように変えてみました。これは面白いだろうと、あるマジック関係の雑誌を販売している会社に送ったところ返事がきて、かなり昔、大阪のマジシャンの間でハヤっていた手順だ、と一蹴されました。でも初めて自分で考えた手順なので愛着があり、「リセット」を見せるときはいつもこの手順で行っています。
(追記:最後に、AとKが4枚ずつ元に戻る手順も覚え、これも使っています)

■自作マジック その2
実は自作マジックがマジック誌に載ったことが2回あります。最初はトリックスで出していた「とりっくBOX」の第5号。これは読者投稿特集号ですが、この中に載っている「インポッシブル」というのが私の作品です。読者投稿特集をやるということで、自作のマジックをたくさん送りました。「インポッシブル」はその中ではあまり自信のない方だったのですが、採用されました。一番自信のあったカードのテレポテーションを扱ったマジックは無視されました。今考えると現象がありきたりなので仕方ないことです。「インポッシブル」で使っている技は平凡なものばかりです。ただ構成が変わっていたので採用されたのだと思います。例えていえば、2組のデックを使った「DO AS I DO」というマジックが実はキーカードを使ったカード当てと同じトリックなのに、その構成の面白さで全然別のマジックに思えてしまうのと同じです。
もうひとつは二川滋夫氏が出している「マジックハウス」の第3号に掲載された「ウツルンデス」です。これは商品を注文したときに図々しくも自作マジックも一緒に送ったのだと記憶しています。二川氏直筆の返事をもらいました。
「”ウツルンデス”は面白いと思いますので、マジックハウス3号に載せたいと思います。図を加え、文章も書き直すと思いますが、構いませんか?(後略)」
うれしかったですねぇ。あの二川滋夫からほめられちゃったんですから。しかも「ウツルンデス」のバリエーションまで考えていただきました。感激でした。

■トライアンフのこだわり
トライアンフはダイ・バーノンの傑作です。「カードマジック事典」で知り、そのとおりのフォールスシャッフルで覚えました。最近、ザローシャッフルを覚え、今は100%こちらを使っています。前田知洋も使っています。ザローシャフルを知っている人が見ると完全にわかってしまいますね。おそろしいです。
トライアンフの改案が様々な形で紹介されていますが、たいてい、事前(あるいは演技の途中)に1枚のカードをひっくり返しておくようです。これなら難しいシャッフルをしなくてすみます。
しかし、私としては、シャッフルする直前に左右の手でパケットをスプレッドし、表と裏をまぜるのだということを完全に観客に信じ込ませたいと思っています。ですから、他の方法でやる気にはなりません。また、フォールスシャッフル後、デックを左右3段ずつの表裏混合のパケットにわけるという見せ方がありますが、これも使っています。いやがるマジシャンもいるようですが。

■驚いたぁ〜
マーティン・ルイスの傑作に「テクニカラー・プレディクション」という作品があります。ただし、封筒を怪しげなパネルに差し込んでおかなくてはならないので(DVDを見て自作してはみましたが)、ちょっとやる気になりませんでした。(一度親戚に見せて、それなりに驚いてもらえましたが)。そこで、これを3枚の封筒だけで行うマジックを考えました。「エンベロープ・プレディクション」と名づけ、一人悦にいってました。これには「マジシャンズ・○○○○」という技法と「○○封筒」を使います。我ながらいい出来だと思い、そのうちどこかの雑誌社に売り込もうかなどと考えていましたが・・・・。
いま(2005年2月26日)テレビ朝日の「ドスペ!」という番組を見ていました。さすがHIRO、RYOTAと感心しながら見ていたのですが、番組終了直前にRYOTAがやったマジック。これがなんと、私が考えた上記のマジックと全く同じものでした。(マジシャンズ・○○○○のやり方は違っています)
いやあ、びっくりした。まあ、誰でも考えることだったんですね。ただし、トリックが全く同じかどうかはわかりません。他にも解決策はあるからです。でも、がっかりしたなぁ〜。

■エルムズレイカウントについて
私は、松浦天海のビデオで覚えたので、対角線上を持っています。しかし、一般的にはピンチグリップに持ちます。
ある本に次のような記述をみました。(種明かしにならないように気をつけて書きます)
「1枚目のカードを右手ボトムに○○
ールするとき、そのカードが右側にはみ出てはいけない」
そうでしょうか。疑問です。(プロマジシャンにど素人が何を言ってるんだと言われるでしょうが)。
4枚を普通にリバースカウントしてみてください。私の場合、2枚を左手にとったところで、3枚目は4枚目よりも左にずれています。逆にいえば、ボトムのカードは右側にはみ出ているように見えます。3枚目を取りやすくするにはこれが自然の動きだと思います。(右の親指でちょっと押すので)
したがってエルムズレイカウントで「例のカード」が多少右にずれても、不自然ではないと思うのですが。3枚目を取る用意に見えるでしょう。そもそも、観客は左手に取られたカードに注目するわけですから、それほど神経質にならなくても、などと、ど素人は思っています。

■サインについて
アンビシャスカードの解説では、たいてい相手が選んだカードにサインをさせることを奨めています。確かに、効果的ですが、根が貧乏性なので、サインをしてしまって、アンビシャスカードを演じるたびに1枚ずつカードが減るのはちょっと困ります。私はシールを貼るようにしています。これでも十分です。アンビシャスの手順が終わったらサインされたカードを相手に渡すと思い出になるといった解説もありますが、有名マジシャンのサインが書かれているならまだしも、自分のサインが書かれたカードなど、もらってもたいして嬉しくないと思いますが。

■おまじないについて
「ザ・マジック」(東京堂出版)48号の「そもそもプロというものは」(藤山新太郎)に次のような文章が載っています。
「君が指先や目の動きで魔法を掛けるとする。その動作が思い付きでなく常に一貫しているかどうか。本気で魔法を掛ける芝居をしているかどうか。これが大切なんだ。どうせ魔法なんて本当に掛かりっこないからと、いい加減なジェスチャーをするのは三流以下のマジシャンのする事なんだ。」
この号では「おまじない」の重要性を説いています。上の文章は5ページに渡る内容の中の一部です。
テレビで見るマジシャンの中には魔法の掛け方がいいかげんな人がけっこういます。「マジシャンは魔法使いを演じる役者である」という有名なことばがあります。マジックをしている間、演者は魔法使いの役をしなければならないのです。照れずにやることが大切だと思います。

■トーン&リストアカード
客が1枚のカードを選び、それにサインをします。マジシャンはそのカードを4つに破ります。そして、1破片ずつ復活させていきます。
元来、スライハンドが苦手なのでこういったマジックには興味がない、というより自分には無理、と考えて購入することはないのですが、トーン&リストアはとても魅力的で、以下のレクチャー商品を買ってしまいました。

1 フュージョン(説明書のみ)
2 REPARATION(ビデオ。最近DVDが出た) John Lovick
3 UNRIPPED(DVD) Gared Crawford
4 TORN(DVD) Daniel Garcia
5 RIPPED & RESTORED(DVD) Yves Doumergue

このマジックこそ、復活したカードをもらって記念になるものです。ですから、最後は絶対手渡しできるものがいいと思っています。また事前の準備がやっかいだと繰り返し演技する気がなくなります。そういう意味で、上の4つの中では2と4がお奨めです。(1は・・・書いていいかな。実は復活してません。3は準備がやたら面倒)。中でも4は本当に完璧に復活したように見えます。が、演技そのものもそれほど難しくはありません。ただ、カードが滑りやすいと失敗しやすいので、私がやるなら使い古しのカードでやります。個人的には2の方法が楽で、気に入ってますが、4分の3復活した部分のディスプレイが弱いのが欠点。ただし、2や4と違って表向きに復活していきます。(カードの表面にはサインを書かせます)
最近5を手に入れました。この方法もけっこういいです。4と5は最初の破り方がほぼ同じです。3片目の復活のときのハンドリングが大きく違います。
したがって最後の復活も違ってきます。どちらも、カードの表面を一度も見せられません。
いずれにしても、練習のたびにカードが1枚ずつ減っていくのがつらいですが。

■自作マジック その3
Card Loves You」というサイトがあります。ここに「Cardmagic Problem」というコーナーがあり、管理人がカードマジックのプロットを考え、その解決方法を募集しています。現在のところ次の2つがプロットとして掲載されています。

プロブレム その1
デックを1組使います。「ワンデックには、絵札が約4分の1、12枚入っています。」と言って、リボンスプレッドします。絵札が12枚、トップの方に固まっています。デックをまとめて裏返しにして持ち、おまじないをかけます。再びリボンスプレッドすると、デックの半分が絵札のカードになっています。デックをまとめて裏返しに持ち、指を鳴らし、リボンスプレッドすると今度は4分の3が絵札に変っています。「これが最後です。」と、4度目のリボンスプレッドをすると、全てが絵札のカードになっています。

プロブレム その2
紙と鉛筆を用意します。
相手に好きなマークと数字を3枚書いてもらいます(ハートの5、クローバーのJ、ダイヤの2というように)。デックの中から相手にカードを裏向きのまま3枚引いてもらい、相手が書いたカードのうえに1枚づつ置いてもらいます。カードをオープンすると、相手が書いたカードと相手の引いたカードが一致しています。

どちらにも私のアイデアが掲載されています。興味がある方はどうぞ。
プロブレム1のアイデア 佐藤さんより 2005 6・4
プロブレム2のアイデア 佐藤さんより 2005 5.21

(現在、閉鎖されています)


■待望の書
待ちに待った本が出版され、届いてからというもの、毎日のように練習をしています。マックス・メイヴェン氏の「パケット・トリック」(東京堂出版)です。
氏が1990年に発表した「FOCUS」という作品集の日本語版です。以前、マジックランドから出版されていた「とらんぷの動物園」「とらんぷの夢」あるいは「不思議」という雑誌などで、いくつかのトリックは知っていましたが、「とらんぷの動物園」はある方に貸したっきり戻ってこなくなり、はやく「FOCUS」が翻訳されないものかと思っていました。
「パケット・トリック」 題名は味気ありませんが、この本はお勧めです。60ものパケットトリックが紹介され、その上25種類のトリックカードまでついています。すごいです。
(ただし、カード自体の出来は期待しない方がいいでしょう。紹介されているトリックをまずは体験してみたい、という時には便利ですが、長年使っていくなら、自作した方がいいと思います。私は以前、「カードマジック事典」に載っていた「Five Card Polka」のトリックカードを自作し、今でも使っています。)
私は、トリックカードを使ったパケットトリックも好きで、いくつかお気に入りのものがありますが、ノーマルデックから数枚のカードを抜いて、それらを使って不思議を見せる方を最近は好むようになりました。そういう意味で、この本の中でのお気に入りは
Choice Flesh
Jumping Bean Aces
Relative Interchange
Cry Wolf
Up and Down Mixtant
Masque
です。ただし、Masuqueは以前から知っていて(題名は知らなかったが)ずっと愛用していました。
Cry Wolfは一番のお気に入りになりました。カードを手にするたびに復習しています。

■リセットその後
あるテレビ番組で高校生の天才マジシャンが紹介され、そのスゴ技が披露されていました。(たしか中国人)
その中のリセットの改案で、最後にAとKが表と裏で交互になるというマジックを見て、さっそく自分なりにの解決方法を模索しました。
テレビでは、最初AとKを背中合わせに持ち、そこからスタートしていたと思います。私は最初はすべて表向きからスタートしたいと思いました。
今使っているのは、最初AとKがすべて表向きの状態から始め、最後にA4枚に戻ったパケットをKのパケットと裏どうしを合わせて重ねると、表裏交互になっている、というものです。
2006年1月14日に発売される、ゆうきとも師の「トランプの友 4」にはゆうきバージョンのリセットが紹介されるということです。とても楽しみです。

■自作マジックが商品化されました(2009年8月)
「カクテルセレクション」というマジックがあります。またその変形の「人名セレクション」も有名です。しかし、カードの両面を使うという不自然さが気になり、
この基本原理を発展させ、片面だけで行うものを思いつきました。そしてヒロサカイ氏に送ったところ、商品化されることが決まり、約5か月メールでやり取りをして改善し、
「ワールドツアー」という名前で発売されることになりました。
すでにフェザータッチで販売されています。今後、I-MAGIC、フォーサイトなどで販売されるはずです。
(買ってください!(笑))

フェザータッチ様

I-MAGIC様

クリエーターズ様

フォーサイト様

monthly magic lesson様

FIELDS MAGIC様

フレンチドロップ様(動画あり)

OFFICE MAGIC FANTASIA様

Funny Magic様

また、以下のページにレビューが載っています。
素人マジシャンの一言(2009年10月12日)

動画もあります(フレンチドロップのものと同じです)
マジック動画ナビ