ラミネートログについて(丸ログ、角ログ、Dログ)

 現在、世界のラミネートログ(張り合わせたはログ)大別して2層、3層、
4層が有ります。なぜラミネートログにするかは、前述のように生木の無垢
材は必ず経年変化でヒビ割れ、歪みがきますが、これは木の特性で仕方あ
りません。
 しかしログハウスに住み、維持・管理する立場からすると厄介なことです。
メンテナンスに多くの時間と費用をついやす結果になります。
これらのことから解放したのがラミネートログです。強制乾燥炉の中で含水
率を11%〜14%になるまで乾燥させます。(自然乾燥ではできませ
ん。)この強制乾燥によって木の本来持っている性質(歪み、ねじれ、ヒビ
割れ)を取り除きます。そして性質の相反する方向でお互いを貼り合わせま
す。このことで歪み、ねじれを相殺することができます。また、乾燥させる
ことにより、木の水分が蒸発するとき発生するヒビ割れを防ぎます。
 この製法は、日本においても高級木造住宅の和室の柱梁等に集成材とし
て多く使用されています。よって、建築後のヒビ割れ、歪等の心配が無くメン
テナンスが比較的簡単です。
マシンカットについて(無垢材)

    大別して、丸太ログと角ログがあります。

○丸太ログ

 丸太ログは主にカナダ、北欧の加工丸太(均等に削った丸太)が輸入され
ていますが、ハンドカット同様、生木の無垢材のため ヒビ割れ、歪み等が
激しく水漏れ、すきま風等に注意を払わなくてはなりません。
 また、ログとログを重た実部分(断面部分がR曲面及び∨カットが主流)が
ハンドカット同様メンテナンスはこまめに行う必要があります。

○角ログ

 角ログは北米、カナダ、北欧から多く輸入されています。一部D一口グ(断
面がD型)もあります。
 ともにパイン材ですが、まれにシダー、スプルスもあります。
 マシンカットでログを重ね合わせる部分の実(サネ:タング アンド グル
ープ)を加エしますが、断面形状にも様々なものがあります。
 台形のもの、本実のもの、ダブル本実のもの、実の形状がテーパー(斜め)
のもの等があります。この実部分は非常に重要な役割を果たしています。(水
漏れ、すきま風、歪み)マシンで実を加工するため、ハンドカットのものより
精度が高く、重なり部分が密着し易く歪み、水漏れ、すきま風等が少なくメン
テナンスは楽な方でしょう。
 しかし、生木の無垢材のため、経年変化でヒビ割れ、歪み(特にノッチ部分)
等は避ける事ができません。
          ログ部材の種類



    大別して、ハンドカットとマシンカットがあります。

ハンドカットについて(無垢材)

  ハンドカットは主に北米、カナダから多く輸入されています。
名前の通りパイン丸太材(松系)の皮をむきノッチ(コーナー等の組み手部
分)を手でカットしながら組み合わせていきます。
よって、ノッチがうまく岐み合う、合わないは熟練した職人の腕によるところ
が大です。
 一般的に丸太が太く重量感がありますが、小さな建物にはバランスが悪く
不向きです。
 また、生木の無垢材を加エするため経年とともに丸太を重ねた実(サネ)部
分(殆ど断面がR曲面の重ね合わせ)が乾燥し、ヒビ割れ、歪み等がひどく、
隙間ができてきます。(これらは生木の特性です。)
 そこから雨漏り、隙間風等が侵入し、メンテナンスには辛が掛かります。さら
に経年とともに乾燥した丸太が縮むことにより平均約6cm〜8cm建物全体が
下がってきます。