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  質問C

   いよいよヤタの鏡・まが玉・草薙の剣の三種が揃いましたが、昔話の宝と深い意味合いが生まれてくるのでしょうか?その理由や三種の神器の草薙の剣の意味を教えて下さい。

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 よくある質問についてお答えします



 回答C


前回で述べたように三種の神器は究極の宝であり、真理を示す意味を内包した特殊な道具です。この三種の神器は、頭の最初に全て「八」の文字がついています。前に述べた(八)やたの鏡と(八)やさかにのまかりたま(八坂瓊曲玉)と同様、今回出てきた(八)やえがきのつるぎ(八重垣剣)にも、調和と美しさを示す普遍の価値を持つ真理である「やのきまり」が表されている筈です。下の写真の剣の形を見て下さい。どうひいき目に考えても決して人を斬って突き差す鋭い切っ先もなく、どちらかと言うと老人が持つ杖のような鈍器の感があります。やはりこれは剣と名がついていても、人の命を危める道具ではなく、この形に内包する意味が最も重要なことなのでしょう。ホツマツタエ)

この不思議な剣に八つの垣根を
並べた形が内包されているのか?

「新説」  ホツマツタエ   宮地正典 著 より

 

やえがきのつるぎ(八重垣剣)

天照る神や代々の(すめらぎ)天皇が受け継いだことが記されています。日本書紀や古事記では「やえがきのつるぎ」ではなく、草薙の剣が神器とされています。草薙の剣の由来は、「すさのうのみこと」が「やまたのおろち」という大蛇を退治したときに、尻尾から出てきた「あめむらくものつるぎ」と同じものです。また、「やまとたけのみこと」が譲り受け、敵に騙されて草原に入り込み、火を放たれて周りが火の海になった時、この剣で周りの草を切り払って自分の周りの火を鎮め、逆に火を放った敵を焼き払い災難を免れたことにちなんで「草薙の剣」と改名されたと言われています。しかし、ホツマツタエの中には草薙の剣を神器にするという記載はありません。草薙の剣と他の二つの神器との間にはやのきまりを元にした統一性がありません。

また、大切な神器を実際の戦に使用するということは常識として有りえないことで、壇ノ浦の戦いや南北朝の戦い、または日本の存亡をかけた戦いにも神器が使われることはありません。

すさのうのみことの歌 

 
 やくもたつ 八雲立つ
 いずもやゑがき 出雲八重垣
 つまごめに 妻籠めに
 やゑがきつくる 八重垣作る
 そのやゑがきは その八重垣わ
 

 (ほつまつたゑ9綾) 訳    

この「ほつまつたゑ」の中で強調されている、「素直」であることの「重要さ」から考えれば、そのまま「八つの垣根」のように並べた剣です。中にある大切なものを守るために、外側をぐるりと垣根のように囲んだ剣という意味になります。この構図は原子の構造図と一致します。原子は八つの剣(8個の電子)で守られているのです。この「やえがきのつるぎ」の法則が成り立たなければ、この世界の全ての物質は一瞬で存在しなくなります。原子は中央に中性子とプラスの電荷を持つ陽子が存在し、その周りをマイナスの電荷を持つ電子が取り囲んで高速で回転しています。他の分子が近づいた場合に、垣根のようにお互いが入り込むことを防ぐ重要な役割をします。もし、この電子が周りを取り囲む形をしていなければ、原子核は核融合や核分裂を繰り返し続けます。こうなった状態では人間の生命はもはや生存できません。ミューラー博士とベドノルツ博士が高温超伝導物質なるものを発見し、その後の研究者たちにより、それは分子の美しさと調和を示すやのきまりをもとに作られた物質の中のペロブスカイトと呼ばれる構造であることがわかりました。次の時代で核融合反応を新しいエネルギーとして利用するためには、この原子を取り巻く電子、やえがきのつるぎの原理の秘密を解き明かす必要があります。やえがきのつるぎ」という言葉は、一見矛盾しているような非常に不思議な言葉です。垣根は広い面積を持ったものであり、剣は鋭い幅の狭いものです。アインシュタイン博士もまた、この原子の全く矛盾する電子の挙動を正しく理解するために、非常に苦労しました。量子力学と呼ばれていますが、この垣根と剣のような相反する性質が、一つのものの中に同時に存在することが原子の本質的な性質です。やえがきのつるぎ」は原子の概念を表すものざね」です。「日本書紀」や「古事記」に書いてある人間の常識を超える草薙の剣の現象や魔力のようないわれなどは「ほつまつたゑ」では何も書かれてはいません。「ほつまつたゑ」の中では「やえがきのつるぎ」のいわれを素直に何の修飾もしないで伝え、歴代のすめらぎに神器として受け継がれてゆくようにと記されています。

それは人類の宝となる真理の発見と、それを表す一番自然な形の名前のつけ方です。そこには日本独自の深い知恵が背景としてあります。そして最も優れた人間の生き方を我々に教えてくれるもの。三種の神器は人間らしい素直で正常な心が捉えた真理を秘めた形であり、我々にとって最も大切な宝です。

我々自身が美しく完璧な調和を示す「やのきまり」に従い、光から作られた原子で体が構成されていて、原子の形に共鳴する構造を持っています。純粋」で「単純」で、どんな人にも美しく感じとることのできるものであり、より本質的なものを示しています。我々の住む日本、その皇室に受け継がれてきた普遍の価値を持つ宝、三種の神器」が進むべき道を教えてくれます

つづく

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