さて、いよいよ車検取得の日がやってまいりました。
これで上手くいけば、大手を振って、公道を実に19年ぶりに走る事が出来るようになるのです。
しかし、一筋縄では行かないのが我等が360。今回もかなりキンチョーの場面が続出でした。
まずは朝、日曜に無事、北千束までたどり着いていた360に再会。前回バッテリーが上がったところで終わっていましたので、その確認。クンッ!と言ったきり、始動が出来ません。
事務局様と合流、ブースターケーブルで始動します。
オイルポンプからの漏れは、やはりあります。駐車スペースに、コブシ大の染みを作ってしまいました。まあ、軽協のリフトは陸事のとは違ってシェイクしないですから、ラインに入る前にそっと拭いておけば問題ないでしょう。
で、今回はさすがに40年モノの上、車検が切れて19年、一発勝負のライン持込は恐すぎますから、予備検を使います。。
事務局様のクルマの後を追い、品川陸事の前にある、早川自動車で予備検です。それにしてもクーラー無いので暑いなぁ。。 ここまで来るのにそんな感じですでに疲れていると、ヤナセの初老整備士さんが、ベンツを持ち込んで光軸を弄って貰っていましたが、こちらに気付くとやたらニコニコしており、ついつい手を振り返してしまいました。おそらく昔乗っていたのか整備していたのかもしれませんね。
で、当方の順番です。まずはブレーキチェックです。フートブレーキはOKですが、サイドブレーキはNGとのこと。おそらく前回整備時に分かったシュー位置ずれの問題で、リアはクリアランスを取っているので、そのためでしょう。これは軽協で修正してみます。 次に光軸確認。 位置を調整しながら、"エンジン吹かして"と指示があります。どうやらシールドビームの劣化に加え、バッテリーが弱っているために、発電させながらやればギリギリ何とかなることが分かりました。言い方を替えればリレーを噛ましておいて良かった瞬間です。なぜならそのままでは光量不足で落とされていたからです。 最後にサイドスリップですが、見事なまでにインにずれています。寡黙な整備士さんがアレコレ弄って5分くらいで見事にスリップゼロになります。その瞬間、整備士さんはニヤリとしていたのを私は見逃しませんでした。 うーん、これならいけそうだなぁ。これは予備検を受けた甲斐がありました。
予備検中
さて、いよいよ軽協に乗り込みです。今日は軽協のHPによれば混雑予想になっていましたが、拍子抜けするほど空いています。おかげで楽なのですが、係官がじっくり見るような気もしてちょっとイヤでもあります。
とりあえず当方は、サイドブレーキの調整のため、シュークリアランスをきつめにします。ついでに左リアのスリ音を調整しようと思い、ジャッキアップすると件の音がしません。うーん、まあいいか。 で、今度はエンジンを始動しようとすると掛かりません。。。どうもバッテリーの問題だけではなく、ダイナモが駄目なのかな?
その間、事務局様は書類作成に奔走。なかなか来ないので、合間にラインの係官に、気になっていた排ガスの測定について質問しました。 なぜならこのクルマ、排ガス規制の対象以前のモデルですし、2ストロークエンジンです。 すると係員いわく、ちゃんとガス件の所に特殊エンジンンの項があるとの事なので、一安心。大きな声ではいえませんが、この360、排気ガス自体はちょっと綺麗とはいえないんです。。。まあ、文化遺産の動態保存というところで勘弁してもらうべきか。。。 で、事務局様がやっと建物から出てきたと思いきや、”預託券が出ません!”と叫んでいます。おおー、そうか。こんなクルマを登録するのも珍しいモンなァ。
で、預託券を出してもらう間に、ラインに入って良いとの由。エンジン始動に不安がありますが、まあいってみるか。
ラインは陸事でもおなじみのマルチテスタなので、そのあたりは慣れたものです。
まずは外観検査。ウィンカーやライト、車体番号などを照合。陸事では見られた経験は無いのですが、ワイパーの作動をチェックしていました。
外観検査からサイドスリップへ。初めの位置が肝心です。
次にサイドスリップ。これは自身満々にテスターに入り、当然のように”○”。次にスピードメーター検査。 余裕の心でローラーに前輪を載せると、前にツーっと出てしまいました。慌てて係官もやってきて、後に下がって良し、とのことでしたが、ウカツにもエンスト・・・・セル回りません(泣)。 今日の敗北が訪れた瞬間です。 事務局様と係官に推してもらい、情けなくも一度退却します。
あらエンスト!
あえなく退却。。。。
かくなる上はバッテリーの新調ですが、すでに11時半。もう午前中の取得は諦めます。バッテリーは結局代官山辺りにあるオートバックスで新調、取って返すと丁度午後の始まりです。そそくさとバッテリーを載せ替え、セルを回すと・・・・・・セル回りません。 今日2回目の敗北です。 原因はセルかなぁ。プラハンでセルを叩いてみると、そのあと回ったりします。おそらくセル自体のOH、配線の引きなおしを検討しなければいけないようです。但しバッテリーを交換したためか、何度かセルを回そうとすれば、掛かってしまうモードがあるようなので、ライン勝負に突入です。
ラインに向かい、係官がやってくると、外観すでに終わっている事を認識してくださっており、”こんなのスリ変わっていないと思うけど” と、車体番号の照合だけ行います。サイドスリップも一度終わっていますが、ラインの都合でもう一度チェック。でもここは何度やっても大丈夫なはずですから、安心して踏み板を乗り越えます。もちろん”○”です。
で、スピードメーター。タイヤサイズが正規ではありませんが、40Km/h校正はすでに北千束回送で事務局様と何度も行っているので、40km/hジャストでヘッドライトオン。電光掲示は”○”。
次は光軸です。
ハイビームにして、五月蝿いくらいエンジンを吹かします。左・・・”○”。 右・・さらにエンジン吹かします(早川さんで右が特に弱いといわれたので)・・・・・・"○” 。通っちゃいました。
次は鬼門のブレーキです。
ますフートブレーキ。これがいきなり”×”です。 、、、次にサイドブレーキ・・・"○”です。 あれ?早川の時と逆じゃないか。うーん、と思っていると係官から"もう一度ブレーキ見ます”との声。今度はフートもOKです。 これ、事務局様が目撃していたのですが、フロントが軽すぎるせいか、ローラーが空転していたそうです。もしかしたら測定できていないのかなぁ??
いづれにしてもOKですからまあいいか。
スピードメータ検査中
で、排ガス検査は”C"ボタンを押し、こちらも無事OK。
検査票への打刻を行い、いよいよ最後は下回り。車に乗ったままリフトアップされます。 フロンと回りをチェック、その後リアへと係員が回っていきますと、目撃していた事務局様いわく案の定、オイルポンプを弄っているようですが、私には見えません。ちょっとの静寂の後、何も言われずにリフトから降ろされます。とうやらOKのようです!
下回り検査
いやぁ、検査も通っちゃいました。
後はリサイクル預託券の発行待ちですが、これも無事発行され、ついにナンバーを貰います(買うんですけど)。番号は88品川い8X-XXです。ちなみに車体側にはネジ切られていませんので、ナンバー取り付けボルトに合うナットは手持ちのものを使い、無事装着!これで大手を振って走れます。
ナンバー付いたよ!
そうこうして感慨にふけっていると、初老の方が寄ってきて、"私も持っているんだよぉ”と360談義になりますが、要約すると、自分の360程度のよさを伝えたかったようです(笑)。
それにしても、さすがに達成感ありますね。すると早速空腹を覚えたので、事務局様と昼飯を食い、叉再び金井まで回送です。
搬入と同じ道のりで約1時間、金井に無事到着しました。 しかしこれからは、自力回送の上本社工場での整備が出来ますが、今回の車検取得において見えた以下の点に手を加える必要がまだあります。しかし、なんとか会員様への約束である8月中登録が出来たことは、当方にとってもほっとした瞬間でもありました。
要修理個所
セルのOH
セルまでの配線見直し
ブレーキ再調整
ハブベアリングのチェック、交換、またはドラム干渉の整備(引き摺り音)
オイルポンプの交換