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【16】会社は誰のもの?

         ----愛がなくては---

セキショウのミニ盆栽。守衛さんは盆栽歴30年。
2月からのひと月半は、日本放送株の買収劇が耳目を集めた。完全な決着には至らないでいるが、悲惨な尼崎の列車事故が起こり、今はニュースに登場することもなくなった。しかし、この間、今まで知らなかったM&Aの言葉など、覚えなくてもいいことまで勉強させてもらった。

会社は誰のもの? 商法的に言えば株主のものということが解ったけれど、現実にはそれでは納得がいかない。

個人的には、ホリエモンは一時代を画するヒーローかもしれないし、既得権益に物申す面白いキャラクターだと思っているが、TVを見る限り、彼には謙虚さが足りない。古い時代の人間から嫌われるのも、さもありなんという気がする。コミュニケーション力不足、あるいはゲーム世代のなせる業と言っている評論家もいた。

さて、会社は本当に誰のもの? そしてどうあるべき?

法律で言えば株主のもの。しかし法律はあくまでも、人間社会の最低限の決まりで、現実にはそれだけで社会は成り立っていない。

人がたった一人では生きてはいけないのと同じで、会社も、様々な人の支えと関わりの中で存在を許される。ステークホルダーという言葉も覚えたが、 まさしく関わるすべての人から愛される会社でなければ生きてはいけない。

顧客はもちろん、従業員、従業員の家族、取引先、地域社会、その地域の関係諸機関。関係を持つ相手すべてに責任を持って対することが最も大切なことだ。

顧客には、適正な価格で良い商品を販売し顧客の生活を潤おし、従業員には生活の幸せのために満足のいく給与を支払い、生きがいを感じてもらい、取引先にはお互いの繁栄のために努力しあう。その結果として生んだ利益を株主に払い、税金を納めて社会へ還元すること。それが正しい企業のあり方だろう。

あり方のもとにあるのは、他者に対する愛そのものだと思う。それは謙虚さを持った愛。自己愛だけでは、本当の愛とはいえない 。

ホリエモンはまだ本当の愛を知らない。

事故後3日経っても、まだ発見されず、ご家族との対面もできない方たちもいらっしゃるという今日、JR西日本の列車事故で亡くなった人たちのご冥福を心からお祈りします。

■ステークホルダーとは企業活動を行う上で関わるすべての人のこと。(2005/04/27)

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