ぷくの生い立ち
 
埼玉県某所
1990年代中盤
小型犬ばかりをペットショップで購入しては
小屋に入れたままほどんど放置していた初老の男性が居ました。
いわゆる買い物依存症.。買うだけ買って
餌は自分がその気になった時だけ与え、散歩などさせていませんでした。
家族に反対されても、自分の金で買うのに何が悪いと取り合わず次々に購入。
もちろん避妊も去勢もさせていません。
そんな中でどうやらぷく誕生。
遺伝的な要素もあるという停留睾丸だったので近親交配の可能性も考えられます。
 
この男性が最初の犬を飼い始めてから7年経った頃、通りかかった主婦Sさんが
犬達の鳴き声を聞きつけて門をたたきます。
その頃病気になって増々犬達の面倒を見なくなった男性に代わり
Sさんは毎日犬達の世話をするようになりました。
1日2回自転車で30分の道のりをかけてやってきて
犬達を小屋から庭先に出し小屋掃除・餌やりを続けたそうです。
その間多い時は100匹近くなり
しかし病気で亡くなってしまう犬も多数おりました。
2004年春 飼い主の男性が死亡
ご遺族はその当時60〜70匹になっていた犬達を保健所に送るとSさんに告げました。
2年間一日も休まずに犬達の面倒をみてきたSさんは悩んだ末にボランティアのWさん達に相談
ご遺族に了解を得て犬達の里親探しが始まりました。
 
この年の春先から夏にかけてのボランティアの方々の奮闘努力のおかげで
犬達は新しい家族を得ることが出来たのでした。
ぷくもこうした中の一匹です。
よくぞ我が家へぷくを遣わして下さいました。とボランティアのWさん、2年間面倒をみてきたSさん、ぷく本犬に感謝する毎日です。

現地を出るまで満足な食餌もできず・1日の大半をケージで過ごし・人にも殆ど接することなく・散歩もせずに生きてきたので
食いしん坊・家族以外の人には懐かず・他の犬にも大いに怯えるぷくですが
少しづつ今の生活に慣れてもらいたいと思っています。
「わん」

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