３．２　違和感覚と調和感覚

想念観察の行程があまり遠回りにならないために、想念と表現の起こり始めの気づきと並んで大切なチェックポイントがあります。

この宇宙の人のアドバイスは、私たちが停滞した背景を明確にしました。

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想念観察は感覚の世界です。

想念観察の視点では、感覚と気づきとイメージは同義です。

感覚の前には、言葉も理屈も名前も肉体も意味をなしません。

また、深く高い意識レベルのイメージは、想念でも表現でもありません。

（あなた）の意識体チームは、深いとか高いという自覚もなく、いつもこの感覚の中に住んでいます。

あなた方地球人の言葉や理屈は、感覚を確認するためのものですが、今までひとつとしてその真相を完璧に表現し得たものを、私たちは知りません。

想念と表現の起こり始めの感覚の気づきが、あなたと（あなた）の全てを語ります。

それが、違和感になるか調和感になるか、いずれにしてもあなたと（あなた）の全てを語ります。

想念観察を進めていくと、いろいろな感覚に出会うようになりますが、気の合う仲間と語り合うとき、同じ体験を分かち合ったとき、また、今までいがみ合っていた人と分かり合えたとき、ある深く高い理解に達したとき、超常体験で満たされたとき、同化の（あなた）は深い感謝と「大いなるあなた」との一体感と共に、とてもポジティブな調和感覚を体験します。

それはとてもすばらしいことだと言いたいところですが、これがいずれやっかいな怪物になっていきます。

前章でも触れましたが、それらのポジティブな感覚は、その充実感や幸福感が深ければ深いほど、その余韻がいつまでも残って、やがて「ポジティブな執着」としてエゴ体のあなたに定着します。

定着すると、それが同化の（あなた）の固定観念となり、ほぼ無意識にいろいろな照合・評価のものさしに使われます。

やっかいなことは、「ネガティブな執着」はネガティブゆえにむしろ離しやすい一面があるのに、「ポジティブな執着」はなかなか離したがらない傾向にあることです。

特に「ポジティブな執着」になる背景には、エゴ体の骨格を形成した心の傷や不安・恐怖があり、この裏返しがポジティブなものを渇望する引き金になります。

そして「ポジティブな執着」は、その周りにいろいろな装飾を施すようになり、やがてあなたは（あなた）の意のままにならない、やっかいな「停滞」という怪物になってしまいます。

調和感覚という名の優美な部屋に入るときには、細心の注意が必要です。

一方、違和感覚の部屋は、誰もが長居したくありませんが、宇宙はこの部屋に長く居れば居るほど、（あなた）の成長進化が促進されるシステムになっています。

不安・恐怖や不足感・不幸感などの違和感・分離感は、できれば早く去って貰いたいものですし、いつも違和感・分離感のある環境は、実感としてとても辛く苦しいものです。

そして、自分のみが自分だと疑わない強い同化の（あなた）は、その違和感・分離感が我慢の限界を超えると、「もう後がない」と立ち往生してしまいます。

しかし（あなた）が意識体の立場に気づいて、なぜ元の素晴らしい理想的な環境から、そのように不自由な環境を選んだかを知り、いずれは元のすみかへ帰るという事情に気づけば、次にくるイメージは「体験」「学習」「役割」と言ったものになり、自身の違和感覚についてのイメージも自ら変質していかざるを得ないでしょう。

例えば不本意に苦しく辛い状況があっても、「自分は今、苦しみを体験している」という感覚になっていくでしょう。

愛する人や家族のためなら、身を切るように辛いことにも耐えられるようにです。

私たちが、「人間の本質は意識体である」というものさしを、想念観察の前にどうしても身につけておいて貰いたいとしている根拠は、正にここにあります。

（あなた）が、このものさしを真に体現しているなら、そもそも違和感や調和感に出会う必要などはないかも知れません。

意識体の真実を体現しているなら、（あなた）は死や苦悩を恐れないでしょう。

しかし恐れるなら、（あなた）はまだ、あなたそのものです。

ものさしの変化という視点からは、想念観察が始まった当初は「根源のものさし」との違和感を強く感じるでしょうが、やがてそれは「地球のものさし」との違和感に変質していきます。

但し、エゴ体のあなたのもっともらしい騙しのテクニックに注意して下さい。

常に違和感があっても、油断は禁物です。

（あなた）には、いつも二つ以上の選択肢があることを忘れないで下さい。　

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