情報に関する学問は多い。だが,「情報学」そのものに言及した学問は少ないように感じている。また,学問は,人文系,社会系,自然系の3分野に分けることが多い。情報に関する学問をこの3分野に適用してみると,社会系には情報社会学,自然系には情報科学や情報工学などがある。しかし,人文系に相当するであろう情報哲学というべき学問は成立すらしていないように思われる。
さて,私は高等学校で情報科を担当しているが,高校情報の親学問としての「情報学」は存在するか,というのが,平成12年度新教科「情報」現職教員等講習会を受講した時からの疑問であった。確かに,国立情報学研究所をはじめとして,いろんな大学等で情報学に関する研究がおこなわれている。しかしながら,多くの場合,それらは情報社会学や情報科学が中心であって,情報学の哲学的な基礎付けに関するものは極めて少ない。このようなことから,私は,情報学の哲学的基礎付けの研究をしたいと考えている。そもそも確立すらしていない情報哲学なので,一から構築していくことになるであろう。
私は,昭和63年から放送大学で学んでおり,来春に学部を卒業する予定である。大学院では,今までの学びの総仕上げをしたいとも考えている。所属プログラムは,自然環境ではなく,文化情報学が適切である。すなわち,私の想定している情報学は,社会系でも自然系でもなく,人文系からのアプローチだからである。従来の「総合文化(文化情報科学群)」が「文化情報学」に再編され,名称が「情報科学」から「情報学」へと変更になったことも志願を決めた理由のひとつである。