【97年1月1日(水)】

企業保険のAlternative Marketへの移行
(New York Times 96.12.31)


あけましておめでとうございます(New Yorkはまだ大晦日ですが)。

年末で大した記事がないためか、大晦日のきょう、こんな記事(読み物)が "Business" の 1面に大きく出ていた。

内容的には目新しい記事ではなくここ4−5年の米国の企業保険分野の Alternative Market 化のトレンドをまとめただけのものだが、具体的な数字が随所にちりばめられていたのでメモをとった。参考までに照会する。


【独り言】
(ホームページを作り始めて 3ヶ月、自分自身、慣れるためになるべく多くの記事を書いたが、夜遅く家に帰って朝家を出るまでの短い時間内で作業をすることに少々疲れて来た(特に privateのホームページ
そこで、少しペースを落とそうと思っている。どうせ大した人数が見る訳ではないし、自分自身、HTML言語やページのレイアウトにも相当慣れて来たから、ほぼ初期の目的は達成した。)

以下、きょうの NYTimes をもとにした僕自身のメモをそのまま掲載する。
手抜きをお許しあれ。(文章にするのが面倒なので。)

  1. 伝統的な保険からの離脱
  2. Self-insurance
    Alternative Market
    captives
  3. Workers Compensation
    小さなリスクは自家保険化
    その上のlayerを保険会社から買う
  4. WC Prem tripled since 1980
    $53.5 Bill to $132.5 Bill
    しかし自家保険が増えたためWC保険のシェアは79%から63%に低下
  5. 企業の保険料支出の当該企業の収入に対する割合(ある調査による)
    1992年度 0.83%
    1995年度 0.65%
  6. もはや "take it or leave it" のアプローチではない。
    保険会社が企業顧客のニーズに合う商品を taylor する
    場合によっては、免責金額を引き上げるoffer を出しさえする。
  7. リスクを顧客に取らせる場合(自家保険、captive等)でも、
    claims settling
    consulting
    等の業務はfee ベースで引き受ける。
  8. 保険業界としては選択肢(自家保険化に対応するか否か)はない
  9. captive の数は10年間に倍増し、3600になった。
    member corporation は 1万にも達している。
    captive の 資産運用は主に債券と株式(保険会社と同じ)
  10. 各保険会社の例
    CIGNA
    顧客には、リスクをとりたいだけとってもらう
    今年から、企業のすべてのカバー(12程度?)を一括して交渉する
    また、3−5年契約。1契約ですべてのカバーを提供。
    20年程度前に excess cover と captive management の会社を250人程度で開始。
    (対象はアメリカの大手100企業)
    現在はトップ15000企業にまで拡大。スタッフ数は2000人
    収入は50Millから700MIllまで増えた。現在では企業保険の収入 4.8BILL の 17% に達している。
    手数料商売は利益がうすいが、manageable で predictable
    Travelers(/Aetna)
    顧客に伝統的な保険に留まっていてほしいとは思うが、
    それを引き止めるよりは、これらの会社(captive等)と何とかうまくやって行こうとする
    Fee で稼ぐのは従来保険料で稼いでいた額の30%にしかすぎないが、ないよりは相当良い。
    AIG
    免責金額を引き上げて保険料節減を勧める。
    保険料の一部を返戻する商品(dividend、retroか?)
    TIG RE
    captive 設立開始
    writing customized policies
    providing services
    Captive Resources Inc = Captive 専門会社
    現在は $200MILL 500社。
    5年前は $20MILL に過ぎなかった。

    −−−コメント−−−

    企業マーケットでの Alternative への移行はとどまるところを知らない。日系の在米企業も例外ではない。また、この動きが日本で加速する(民間労災が強制加入でない点は異なるが)のもそう遠い将来ではなかろう。


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