【97年1月3日(金)】
Bank of NY → State Street Bank (買収の一歩か?)
(New York Times & Wall Street Journal 97.1.3)


  1. Bank of New York (BKNY) は、従来 5%程度であった State Street Bank (Boston: Security processing で定評がある。) に対する株式保有比率を 9.9%にまで高めることを発表した。
  2. BKNY によれば、「単なる投資目的」ということだが、5%以上への買い増しが事後的に買収に発展する例も多い。
  3. 米国の銀行が 他の銀行の株式を 5% 以上買う場合は連銀(FED)によって数多くの制限が要求され、それに従うとともに、連銀の事前認可が必要になる。
  4. BKNY の目的は、利配収入や貸付による収益が Volatile なのに比べて Book Keeping や custody業務が安定的な Fee Business であることを狙ったものと言われている。

−−−コメント−−−

80年代から鮮鋭となっている銀行・証券の競争の中で、銀行は Fee Business への傾斜を強めている。
New York Times、Wall Street Journal(WSJ) とも、これは takeover (買収)の第一歩かもしれないという見方をしているが、そのあたりは WSJ の方が微に入った記事となっている。

今年は大きな銀行による買収が増えることが予想されており、金融業界の競争は激しさを増している。
あくまでもキーは「顧客のニーズにあったビジネスの追及」だ。


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