【97年6月30日(月)】

NAIC97年夏の定例会議


6月6日−11日に Chicago で行われた、NAIC夏の 定例 Meeting の主要ポイントを入手した。

特記すべき項目は以下のとおり。

1.Surplus & Capital Notes / RBC での取扱
(1)発行実績は、以下のとおり、この1年間で2倍近くに増加した。
95年度 780Mil
96年度 1.3Bil
(2)Capital Notes についても RBC計算上のTAC(Total Adjusted Capital)に含めて良いとの議論であるが、Wyoming州が懸念を表明している。
(注)Capital Notes は Surplus Notes と異なり、元利支払に保険庁の事前承認不要。その代わり、一定の財務的 Performance を達成することにより支払が行われる。

2.Internet による保険販売
(1)保険においても急成長している分野
(2)募集上の問題(不適正広告等)等、法規制の整備が課題となっている。
(3)このため、Working Group で保険行政の考え方のまとめ("White Paper")を作成しており、Draftができているが、引き続き論議し、12月までに作成することに延期された。

3.ALAE/ULAE 区分改定
(1)従来から論議されている。外部アジャスター費用をULAEにしようというもの。
(2)考え方はほぼ固まっている。すなわち、
・個別クレームに帰属するか否か
・あるいは内部的コストであるか外部コストか
は ALAE/ULAE 区分の根拠とは別とするというもの。
(3)98年1月1日実施予定

4.Catastrophe Reserve
積立を種目ごとに行うか種目合計で行うかが議論になっている。
さらに検討を重ねる予定。なかなか思うように進んでいない。

note:bf970630.htm


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日本での Surplus & Capital Notes に相当する劣後債は、富士銀行・安田生命・安田信託の資本提携でも用いられるなど、日本でも資本増強の手段に使われることが急速に増えて来ている。要フォロー。


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