『後書 de BLESS&CURSE外伝〜戒〜』

 奉 「あ〜とが〜きだよぉ〜」
 司 「な、なによ、奉。その気ぃ抜けた始まりの声……」
 奉 「ん〜……久々の長編だったから、ちょっとダメージ
    大きいみたい。
    しかも、最終話がこんなに長くなるって
    思わなかったから余計にねぇ〜」
 司 「そうねぇ〜。確かに長かったわ、最終話。
    でも、ここで、今回の謎を全部消化させなくちゃ
    なんなかったんだから、このくらいになるわよ。
    あんたもよく頑張ったわね」
 奉 「ん〜……」
 司 「さて。んじゃ、シャキっとして、後書始めるわよ!」
 奉 「んぅ〜……」
 司 「ほらほら、さっさとする!
    みんなのコメントとか聞くんでしょ?」
 奉 「んぅ〜…………ぐぅ〜……」
 司 「寝てんじゃないわよっ! この天然ボケぇ!」

(閑話休題)

 司 「とゆ〜ことで、改めて。
    こんにちはぁ〜! or こんばんはぁ〜!
    司会進行役の司でぇ〜っす!」
 奉 「……ど、どもっす。同じく司会の奉ですぅ〜。
    んで、最初のゲストは、この人……」
 司 「空式格闘術第百四十一代目継承者『大神 虎一』!」
 虎一「うっす、虎一だ……だけど、奉、どーしたんだ?
    本編以上に、ボッロボロだけど……?」
 奉 「ちょっと、まあ……いろいろと……」
 司 「そんな怯えてる奉は、ほっといて、お疲れ〜、虎一」
 虎一「お、おう! 二人もな。
    いやぁ〜、長かったな、最後まで」
 奉 「虎一さんが出た第一話は……え〜っと、
    二〇〇一年の三月二十五日。
    一年と九ヶ月振りの登場だったね」
 司 「お約束な展開ではあったけど、やっぱ王道ってのは、
    気持ち良いもんよね」
 虎一「そうだなぁ〜。
    あんだけじゃ、収まりつかなかったしな。
    奉には世話んなっただけで、なんもしてねぇだろ?
    ここは、なんかしてやんなきゃって、な」
 司 「最終話じゃ、けっこー活躍したわよね。
    第一話のボッコボコ振りが嘘みたい」
 虎一「ぐわぁっ!……きっついなぁ〜……」
 奉 「司ちゃん、それ言い過ぎ」
 司 「そんだけ、今回のが凄かったってことよ。
    褒めてんのよ、あたし」
 虎一「素直じゃねぇんだよ、実際。
    まあ、獣化は、最終手段だからな」
 奉 「でも、あそこまで獣化できるのって、
    虎一さんくらいなんじゃない?」
 司 「完全に獣だったわよね。
    あれって、狼なの? 虎なの?」
 虎一「俺は、狼分が多いんじゃねぇかな?
    でも、歴代の継承者ん中じゃ、
    虎のほうが多いのもいたみてぇだぜ?
    俺たちは、時空神縁の一族だからな。
    天狼と地虎、どっちかの要素が多いかで、
    能力も違ってくるんだ。
    天狼が濃ければ、空間干渉に長け、
    地虎なら、時間干渉って感じだな」
 奉 「でも、完全獣化の影響で犬耳と尻尾残っちゃったね」
 虎一「気にしねぇさ。
    前より、力、自由になるしな、このほーが」
 司 「んじゃ、虎一。最後に今回の感想と、今後の抱負は?」
 虎一「感想はな、色んなもん、もらった気がする。
    だから、それをもっと活かしていきてぇと思う、
    ってのが抱負だな」
 司 「はぁ〜い。ご苦労様でした!」

 奉 「次なるお人は、『八敷 柚葉』くん〜!」
 柚葉「ちっす!」
 司 「小さいのに良く頑張ったわねぇ。
    あんた、ホントに十歳くらいなんでしょ?」
 柚葉「そうなんだけど……『ホントに』って何?
    にーちゃんとねーちゃんの十三歳と十五歳って設定は、嘘なの?」
 奉 「…………………」
 司 「ところで、柚葉は霊獣の因子を武器にしてるのよね」
 柚葉「あ、話、そらした」
 奉 「柚葉くん。あんまり、突っ込むと
    明日の朝日は拝めなくなるよ」
 柚葉「なにそれっ?
    ……って、にーちゃん、顔、蒼くして……
    うん。そうだよ。
    全部で、四つの霊因子を持ってるんだ!」
 司 「ホント、良い子ねぇ〜。
    あ、奉、この武器、どっかに片付けとて。
    えっと、フェニックスの翼、カーバンクルのルビー
    リヴァイアサンの鱗に、バハムートの鱗ね」
 柚葉「元ネタは、とある有名なゲームの召喚獣。
    でも、カーバンクル以外の能力は、本調べてだから、
    ちゃんとした能力なんだ」
 奉 「そうそう。調べて驚いたんだけど、
    『バハムート』って『ベヒモス』の別名なんだって」
 司 「『ベヒモス』?
    それって、『リヴァイアサン』と同格くらいの
    聖書の獣じゃない?
    『海の獣』、『地の獣』って感じの」
 柚葉「一説には、巨大なカバとか、七つの大罪のうち、
    『大食』を司るんだって」
 司 「竜っていう設定は、どこから出たのかしらね?」
 奉 「西洋圏じゃ、竜は悪の象徴だからじゃないかな?」
 司 「ん〜、聖書じゃ、ルシフェルのこと
    赤き竜って表現してるし、そういう意味なのかも
    しれないわね。
    にしても、柚葉は、ホントに頑張ったわね」
 奉 「うん。柚葉くんの影響って、結構あったと思うよ」
 柚葉「そっか?
    俺、そんなんでもないって思ったけど……」
 司 「純真だからよね。まだ、すれてないって言うか、
    あたしたち、もう、そういうの無くしてるから、
    すっごく助かったわ」
 奉 「いろんなこと知ってたり、経験してたりするから、
    どうしても真っ直ぐなこと出来なくなるんだよね。
    ホント、ありがと。柚葉くん」
 柚葉「俺だって、にーちゃんのおかげで立ち直ったんだぜ。
    だから、にーちゃんの役に立ちたかったし、
    必死で、にーちゃんを助けるねーちゃんの
    助けもしたんだ。
    だから、礼なんて言わなくても……」
 司 「柚葉。でも、お礼言われて、嬉しいでしょ?
    だからね、こーゆーときは、『うん』って、
    笑っとくものよ」
 奉 「さて、柚葉くん。今回の感想と今後の抱負は?」
 柚葉「生まれてきて良かった。これが感想。
    でね、抱負は、いろんなこと頑張る!
    始めた仕事もそうだけど、俺、学校も行きたいんだ」
 奉 「柚葉くんなら、出来るよ。友達、いっぱい作ってね」

 司 「さって、折り返しぃ〜!
    お次は、五皇神の巫女『メイル=ティアレット』!」
メイル「どうも、みなさん、メイルです」
 奉 「結局、あんまり五皇神の力って、使えなかったね。
    神霊術も、調和神の光皇のものばっかりだったし」
 司 「そーよね。
    ほとんど、魔法使い役と愚痴り役だったわよね」
メイル「あの……けっこー気にしてるんで、
    言わないでもらえます?
    でも、今の世界は、『光』で出来てますから、
    光皇呪のほうが使い勝手がいいんですよ」
 奉 「ちなみに、第三話で、壊れかけたボクに
    話し掛けてたのは、その『力の源』である光皇、
    つまりは、調和神なんだよ」
メイル「私と柚葉は、光皇様に助けられたんですね」
 司 「あの小僧のことは置いといて、ホントのトコ、
    あんた、何歳なの?」
メイル「さあ、前回の『文明の終焉』から少し記憶飛んでて、
    我に返ったら、この文明の中期前半くらい
    でしたから、よく分からないんですよね」
 奉 「でも、七千年前って良く言ってなかった?」
メイル「おおよそです。七千年くらい経ってたような
    気もしたんで。
    7千は、越えてるんじゃないでしょうかね?」
 司 「でも、自称二十一歳なの?」
メイル「ええ、見た目そうですし」
 司 「臆面もなく良く言えるわよねぇ〜。
    どーやってんのか、知らないけど、
    ほっとんど不老っていっても、
    徐々に年はとってくもんなんだから」
メイル「それを言うんでしたら、司様こそ、
    始源より在られるんですから、
    少しは、年相応の落ち着きを持たれたほうが
    いいんじゃないですか?」
 司 「ほっほ〜、言うようになったわね」
メイル「いぃ〜え、まだまだ、司様には及びませんわ」
 奉 「場が寒いなぁ〜。
    さあ! 騒ぎ起きないうちに、メイルさん、
    今回の感想と今後の抱負どうぞ!」
メイル「みなさんには情けないところばかり見せてしまい、
    申し訳ない気持ちでいっぱいです。
    前のときの引き篭もりをまだ、引きずってましたね。
    凄く反省すべきことでした。
    今後は、余計なこと吹っ切って、
    活動的に行きたいと思います」
 司 「破壊的の間違いじゃない?」
メイル「それも司様には到底及びませんからぁ〜!」
 司 「ホント、性格良くなったわねぇ〜」
メイル「はい、おかげさまで」
 奉 「つ、次! 次行くから!
    メイルさん、お疲れぇ〜!」

 ポー「どもぉ〜!
    遺跡の護人『ポー=アルティアフ』やで〜!」
 奉 「ぽ、ポーさん、先、紹介してから……」
 ポー「ええやない。ちゃっちゃと行こうやないの。
    せやけど、司ぁ、あんた、メイルねーさん、
    キライなん?」
 司 「別に? そんなことないけど……なんか、
    ムカツクのよね」
 奉 「同属嫌悪かな?」
 司 「なんか言った? 奉」
 ポー「はいはい!
    凄まんで進めほーがええんやないの?」
 司 「ちぃっ……さって、ポーと言えば、関西弁よね。
    で、なんで、関西弁なの?」
 ポー「最初から、こーやったね。
    標準語しゃべった覚えないし。
    うち、日本人ですらないんやけどね。
    どーしてなん? 奉」
 奉 「ん〜?
    関西弁を話す女の子が書きたか……ぐぉぼぉ!」
 ポー「し、神速の左ボディ・ブロー。
    うっわぁ〜、白目で口の端から泡吹いてるわ」
 司 「いい加減なこと言うからよ。
    ただの思いつきで決めて、関西弁書くのに苦労して、
    ホンットに、こいつ、天然ボケよ」
 ポー「でも、やりすぎとちゃう?」
 司 「なによ、ポー。こいつの肩持つの?」
 ポー「せやのうて、うちのどつく分ないやん」
 司 「あ、そーゆーことね。そりゃ、悪いことしたわ。
    後で、目ぇ覚ましたらにしてくれる?
    先、進めたいし……」
 ポー「気ぃ削がれたから、もう、ええわ」
 司 「ホント、悪いわね。
    んじゃ、も一つね。あたしを封じたその鎖だけど…」
 ポー「天輪の縛鎖と地輪の戒鎖やね。
    見つけたんは、あの遺跡で。
    これを手ぇにしたときに遺跡の護人になってな、
    奉のこととか知ったわけや。
    全部、メイルねーさんの仕組んだことらしいで」
 司 「でも、結局、守りきれなかったのよね」
 ポー「仕方なかったんやけどね。
    捕まった奉、盾にされたら、
    どーすることもでけへんし」
 司 「すぐ分かったの? 『忌み子』ってこと」
 ポー「ばっちりや。あんなに酷い目遭うやつなんて、
   他にいないんとちゃう?
    もう、一目で分かったわ」
 司 「それは、否定できないわね」
 ポー「でも、奉の『節制』込めてあったんは、
    気がつかんかったわ。自在に動くんも、
    うちん中にある『力』を導いてくれてるんやろね」
 司 「けっこー、いい仕事してんのね。
    『節制』をよく理解してなきゃできないことよ」
 ポー「かなりのもんやね。
    うちらのリーダーだけのことはあるわ」
 司 「リーダーって……ああ、『戒〜imashime〜』ね。
    どぉなの? 仕事は?」
 ポー「うちが一応、この業界じゃ、先輩やし、
    うちの指導のもとに、ちゃーんとお仕事してるで。
    痕跡、残さんようにお宝、頂戴したり、
    いかに高値で、闇市にさばくかとか、いろいろや」
 司 「つ、捕まんないように気をつけないさいよ」
 ポー「そないなこと、基本中の基本やで?」
 司 「……ま、いいわ。
    さて、今回の感想と今後の抱負だけど?」
 ポー「今回は、よう守れんかったから、
    今後は、守れるように強なる」
 司 「良い答えだわ。気合入れてね」

 奉 「……はっ! あ、あれ? 終わったの?」
 司 「復活ねぇ〜。あともう少しよ。
    とっとと起きて、進める進める」
 奉 「は〜い。んじゃ、ここで、没ネタコーナー!」
 司 「まずは、能力者『秦 総一郎』。
    実は、第四話の決勝戦で奉に倒された
    スーツの男なのよね」
 奉 「新たな魔力を喰らうことに取り憑かれた
    マジックジャンキーって役どころで、
    司ちゃんの『力』を喰らおうとしていたんだけど、
    今まで、手に入れてきた魔力に飲み込まれて
   自滅するんだったけど
    ミカエルさんとルシフェルさん出したかったんで、
    あえなく、却下」
 司 「悲惨ねぇ〜。
    狂気に取り憑かれたのは、あたしもパスだわ」
 奉 「それに最後にみんなで力を合わせてってとこに、
    このキャラは呼べないしね。
    そして、最終回にもあるんだ」
 司 「当初の予定じゃ、どこぞの少年漫画みたいに
   『怪異』に飲み込まれた『星護座』を一階ずつ
    駆け上がってって、一人ずつ潰されていくって
    感じだったのよね」
 奉 「虎一さんは、『怪異』に飲まれた異界の異形を
    止めるために。
    柚葉くんは、『力』に惹かれたバハムートと
    対決するために。メイルさんは、五皇神から
    最後の試練を与えられて。
    んで、ポーさんと司ちゃんだけがボクの居る
    『星御座』にたどり着くっていうふうにね」
 司 「あまりにもベタだったから、変更。でも、虎一のと
    柚葉のは、やっても良かったんじゃない?」
 奉 「それすると、二人とも瀕死になったんだけど……」
 司 「やめて正解ね。
    主人公側がピンチになるってのは定番だけど、
    先にあんたがピンチになっちゃってたものね」
 奉 「まぁねぇ〜」
 司 「ところで、『怪異』の中で、どんな目に遭ったの?」
 奉 「……………………………………………聞かないで」
 司 「あ〜…………まあ、いいわ。そうしてあげる。
    ところで、これから、この世界には魔力が
    復活するのよね」
 奉 「そうそう。実用レベルまでにはいかないけど、
    世界の魔力濃度は、ゆっくりと
    高くなるんじゃないかな? でも、誰でも
    魔法が使えるようになるんじゃないけどね。
    適正ってものがあるから」
 司 「いろんな影響が出るわね。
    力が強くなるとか、生態系も変わるだろうし。
    神話の中でしかなかった存在も
    表に出てくるはずね。
    面白くなりそうだわ」
 奉 「どんな世界になるかは、その世界に在るものたちに
    委ねられてる。
    良い世界になってくれればいいね」

 司 「とゆ〜ところで、後書、終了!」
 奉 「ここまで、お付き合いいただき、
    ありがとうございました」
 司 「この話は『戒〜imashime〜』。
    自分を抑える心がどっかにちょっとだけあれば
    いいの。それだけで、けっこー良くなるものなの」
 奉 「でも、それができてないってことは、
    『今は、まだやんなくていいよ』って
    ことなのかもね。
    んで、いつか、気付くんだよ。頑張らなきゃって」
 司 「そのときに、あなたに『力』が生まれるわ」
 奉 「それを導こうと、『節制』と一つになるんだ」
 司 「みんながそうであるように」
 奉 「みんなが幸せでありますように」
司&奉「神子と忌み子より、祝福を。じゃね」

by KANA−星御座
MANA−星護座

『戒〜imashime〜』
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