聞聞録(ぶんぶんろく)
聞き間違いに関する記録と考察
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1.番号出しますか?
郵便局で振込をした時のことである。
受領証を受け取って帰ろうとした私に窓口の郵便局員が一言、
「大石さん、番号出したりしますか?」

番号・・・振込の番号?通帳の番号?
いったいどういう事なんだ、どこに番号を提出したりするんだ?
それとも、何か番号を見せてくれるのか?
分からぬ。

わずか0.5秒のうちに頭の中を巡る疑問たち。
「はぁ?」
次の瞬間に私は思わず聞き返してしまった。
その時、カウンターに置かれたパンフレットが目に入った。
私は全て理解した。
「マンゴー出しませんかね?」
郵便局員はにこやかに再度私に言った。
産直マンゴーのパンフレットがひときわ輝いて見えた。
2002年7月:大石昆平


「マンゴーを出す」という言葉は通常使われることはない。
(普通、郵便局で「マンゴー」という語は使われない。さらに、「マンゴーを出す」という言い方は農家が出荷するとき以外には使わないだろう。なおかつ、マンゴーは一般的な中元商品ではない。)
人は聞いたことのない言葉に出会うと、どうにかその言葉を理解しようとするため、自分が置かれた状況で使われるであろう言葉に変換してしまうのだ。
→【思い込み系聞き間違い:現場・状況複合型】

今回の場合は、
 「マンゴーを送りませんか」
と言い換えるか、もしくは
 「お中元にマンゴーを出しませんか」
と一言頭に付ければ聞き間違うことなどなかったはずだ。

【類音語】番号・マンゴー・マンボウ

(提供:ゲレン堂出版)

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