◆ PCR

 

 

● PCRとは...

 

 PCRとは、合成酵素連鎖反応(Polymerase Chain Reaction)を表わす頭文字を取ったもので、1986年にアメリカの化学者Kary B. Mullisによって確立された遺伝子工学技術です。この技術により、短時間に目標とする特定のDNA領域を10万倍以上に増幅することができ、ウイルス感染症の遺伝子診断等に活用されています。
 

この検査により、コイヘルペスウイルスについては、次のような報告がされています。
 

 感染した鯉から分離抽出されたヘルペスウイルスによって、この病気が引き起こされている事が、実験の結果判明しました。ところが、このウイルスの初期の特性は、鯉科の魚が罹る一般的なヘルペスウイルス(CHV)とは、明白に異なる結果がでています。

 コイヘルペスウイルス(KHV)は、31のビリオン・ポリペプチド(ウイルス粒子のアミノ酸配列)を持っています。KHVのビリオン・ポリペプチドのうち12は、ヘルペスウイルス(CHV)のものに対して同様の分子量を持っていましたが、10は、ブチナマズ・ウィルス(CCV)のものに似ていました。この分析については、イスラエル、及びアメリカでの分析結果共に、ゲノム(遺伝子情報)のDNAのビリオン・ポリペプチド、及びDNA破片分析において、KHVが分離されるされることが実証されました。

 これらの点から、この病気を引き起こすウイルスを、コイヘルペスウイルスと呼ぶのはふさわしくない状況が生じています。新たなウイルスとして認識され、ウイルス名の変更を余儀なくされることでしょう。

 

今後、更に研究が進み、ウイルスの正体が判明し、治療法が確立されることを願いたいと思います。

 

 

 

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