相談総数も一万六千三百八十八件と、前年度より三割近く増えた。女性が過半数を占め、年齢別では三十−四十代が四割で最多だった。

　相談内容（複数回答）は、上司や同僚など「職場の人間関係」が四千百九件（前年度比１５％増）で最も多く、次いで「仕事の量的・質的負荷」の千三百九十件（同１７％増）だった。「社内いじめ」は前年度より十五件減ったものの、三百八十六件寄せられた。

　相談者の症状で最も多かったのは「将来に対する不安感」の四千五百二十六件で、「落ち着けない」三千六百六件、「イライラ・不安定」三千五件、「孤独感」二千六十九件が続いた。「自殺願望」は前年度より五百七十九件も増え、最も高い伸び率だった。

　同機構は「深刻な悩みを抱える勤労者が急増している。メンタルヘルス対策を早急に進めていきたい」としている。

　道内の「心の電話相談」は釧路労災病院勤労者予防医療部（電）０１５４・２１・５７９７で、祝日を除く火−金曜の午後二−八時に受け付けている。

　「ほっとした。本当にほっとしました。無関係な部員に迷惑は掛けたくないと思っていた」。駒大苫小牧高の野球部長による部員への暴力問題で、被害を受けた部員の父親は、胸のつかえを吐き出すように言った。

　父親は二十六日の和解まで、息子への殴打回数や公表遅れの理由などをめぐり、学校への不信感を募らせていた。しかし、当初から「優勝旗の返還や秋季大会への出場停止などを求めるつもりはない」と明言。和解後は高野連の田名部和裕参事に「寛大な処分」を申し入れていた。

　父親は「部長が野球をやめさせられなくて良かった。わだかまりはもうない。息子も部長が辞めてもらっては困ると話していた。高野連が私たちの思いも考慮してくれたと感じる」と話した。

　息子の仲間である野球部員には「一層練習し、三連覇を目指してほしい」とエールを送った。