(やねかべパーク(有限会社パラヴィ)での)
外壁修繕(外壁補修)工事 〜アフターメンテナンス記録2018〜
簡略版

外壁メンテナンス

15年目の外壁修繕(外壁補修)工事

外壁(サイディング面)修繕
基本的には、サイディング間シーリング(コーキング)を全撤去して打ち直しての塗装になります。塗料よりも早く劣化すると言われているシーリング材には少し良いもの(オートンイクシード)を奢ってみました。塗料には防藻機能が付与されたナノコンポジットW防藻+(プラス)を選択しました。

サッシと換気口の防水シーリング

サッシ周りや換気口周りについても、シーリング(コーキング)を不良部は撤去し、その他の部分は全て増し打ちをする形で、防水シーリング(コーキング)と塗装がされています。

竪樋の移設

今回のメンテナンス工事では、雨どいの縦の部分、竪樋(たてとい)を移設しています。元々竪樋の取り付け脚がシーリング(コーキング)部分に付いていたのですが、それはシーリング(コーキング)の防水を破っていることに他ならない、ということで、全ての竪樋をシーリング(コーキング)の脇のサイディング部分に金具で取り付けるように移設しています。これはパラヴィさんでは標準の作業工程だそうですが、少し以前の住宅ではシーリング(コーキング)部に付けてしまっている事が多いそうです。お宅の竪樋の取り付け場所も要チェックです。

レンガタイル部分の修繕
我が家の外壁の一部はレンガ風タイル貼り仕上げになっていますが、無塗装サイディングの上にレンガタイルを接着剤で貼っています。レンガタイルの下の無塗装サイディング面には下地として接着剤を薄く延ばすように塗ってあります。基本的にはサイディングの継ぎ目にはシートを貼ってから工事をしているのですが、我が家では一部の継ぎ目にサイディング間のシーリング(コーキング)の上に直接接着剤の下地を塗っている個所が有り、その部分が経時劣化で割れてきてしまっていました。

レンガタイルの下にあるため、シーリング(コーキング)を打ち直すことも出来ず、どうメンテナンスするかが懸念事項となっていました。当初、エポキシ樹脂の注入と左官工事で目地を埋めてしまう案も有りましたが、最終的には下地まで届くようにシーリング(コーキング)で塞いでしまうという形に落ち着きました。目地底やタイルとの取り合い面などの接着面をしっかりと接着させる「ブリッジ工法」という施工です。

タイル下地シール補修・パッカー

目地底を含む3点をプライマー処理した上で、このように、「パッカー」と呼ばれるスポンジ状のパーツで押さえた内側をシーリング(コーキング)処理します。最終的にはパッカーを剥がすことで、完成です。

タイル下地シール補修

レンガタイルの目地全体にシーリング(コーキング)を回すわけではないため、部分的に縦縞状にシーリング(コーキング)が入る形になります。少々不格好な気もしますが、殆どの箇所がレンガタイル領域の両端付近になるため、アクセント模様だと考えることにします。

レンガタイル

正しくシート処理をされていた下地箇所についても、シートの接着が不十分だったためか、一部に弛みや破れが見られたため、その部分に付いても水の流れに沿って縦一列に補修をしています。その為、一部のレンガタイル面は致し方なく継ぎ接ぎな感じの模様になってしまいました。

継ぎ接ぎ補修

また、下地が無塗装サイディングではなく塗装済みサイディングとなっている箇所では、特に下地接着剤塗布面の劣化が激しく、一部にはパッカーを剥がした衝撃で剥がれてしまったような個所も発生しました。

レンガタイル下地剥離

このような部分は追加塗装にて処理して頂きましたが、下地接着剤面の劣化はかなり広範囲なので、全てを処理できたかというと難しい面があります。また、表面を塗っただけなので、それ程持つものではないという事でした。サイディング面が小面積見えているだけなので、防水上の問題は少ないと思いますが、今後を考えると懸念材料として残ってしまっているとは思います。

我が家の建築当時は他社でも耳にした、平らなサイディングへのレンガタイルの点付け貼り工法は、所謂「乾式タイル貼り工法」の1種ですが、最近では推奨されていないそうです。

当時、我が家と同様な「目地を埋めない」「下地が見えている」レンガタイルの乾式工法としては、引っ掛け貼り付けや金具取り付けの工法も耳にしましたが、どちらも目地を埋めない工法なことから、下地のサイディングやシーリング(コーキング)が傷むと完全に修復するにはタイルを剥がしてやり直すしかありません。このような工法を取っている壁面の場合には「メンテナンス(修繕)が難しい可能性が有る」事を頭に入れておいた方が良いでしょう。外から見えている下地や下地の継ぎ目が補修し易くなっているかが重要です。

但し、同じ乾式タイルでも下地が見えない乾式タイル貼り工法の場合には、タイル同士が瓦のように重なり合っているので下地が傷むことを考える必要が(殆ど)ありません。

その他の箇所の修繕(屋根、バルコニー防水)〜完成
サイディングやレンガタイル貼りの箇所以外では、雨樋、水切り、雨戸等の樹脂部品、金属部分(アルミサッシ等は除く)の塗装をした他、飾りサイディング、破風や軒天も塗装をしています。

今回のメインは外壁修繕工事ですが、折角足場を作るので、屋根とバルコニー(ベランダ)防水のメンテナンスも実施しました。

我が家の屋根は陶器の瓦(粘土瓦)のため、色落ちしないので、塗装をする必要は有りません。ですが、棟部分は瓦ではなく板金仕上げになっています。その為、板金の部分は他の金属部分と同様に塗装をしました。

棟板金塗装

天端の棟板金は継ぎ目にシーリング(コーキング)も使われていますので、シーリング材(コーキング材)を厚みを持つようにブリッジ工法で充填した上で塗装をしています。この部分は屋根に上って見られなかったので、業者さんに撮影して頂いた画像を載せておきます。

棟板金の継ぎ目シーリング
(この写真のみパラヴィさん提供)

我が家にはほんの少しだけ、下家が有ります。建築業者さんにオマケで作ってもらったことも有り、この部分のみ粘土瓦ではなくスレート屋根(カラーベスト)になっています。カラーベストは傷んでしまうと塗装できず交換するしかない、という事だそうですが、我が家の屋根は傷みが殆どなかったので、そのまま上からシーラー+塗装仕上げとなりました。

カラーベスト屋根塗装

これで塗装が劣化するまでは持ってくれる事でしょう。

最後は、バルコニーのFRP防水の修繕です。

バルコニーFRP防水

古いFRP防水の上から簡易的にウレタン防水コートをして済ます方法も有るそうですが、痛みが進んだ場合に塗り重ねが難しい、元の施工に戻せない、といった欠点があるということで、新築時と同様なFRPトップコートの塗り直しを実施しました。表面のコートを剥がしてFRP1層+トップコートを実施しています。ピカピカのFRP防水面が綺麗です。但し、トップコートは5年保証だそうです。今まで15年良く持ったものです。

と言っても、都合により実際の施工の中間状態を殆ど見ていないので、詳細が見積書通りに実施されたかどうかは定かではありません(^^;;)。報告書も全ての工程を全箇所、とは行きません。業者さんを信用してお任せした感じです。

足場が取れて、無事完了しました。

外壁補修完成

これにて15年目の大規模メンテナンスとなった、外壁修繕(外壁補修)工事は完了です。外壁に関しては、これであと20年、何とか持ってくれると有難いと思います。やねかべパーク、パラヴィ様、有難うございました。


(2018.07.23)

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