家庭内LAN配線

家庭内 LAN 配線について。我が家は富士ハウスさんに準備工事までしておいてもらって、実際の配線は自分でしたのですが、その作業内容についてはアフター記録で一通り触れてはいるものの、写真も図も無く文章だけなので、分かり難い状況になっていました。いずれ機会を改めて別頁を作ろうと思っていたのが延び延びになってしまっていましたが、ここに作業内容をまとめた頁を作ろうと思います。

基本コンセプト
スター状配線イメージ まずは家の中のLAN配線をどうするかを決めなければなりません。我が家では、最も単純で分かりやすい「スター状配線」を採用しました。これは外部から家の中に入ってきた配線を、一旦一箇所のターミナル状の場所(「ハブ」と呼ぶのが正しいのでしょうが、LAN配線で使う機器としてのハブと紛らわしいので止めます)に集めて、そこから放射状(スター状)に各部屋に配線を分配するという形式です。集める場所には「情報分電盤」を用いました。

ハウスメーカーによるLAN準備工事
ハウスメーカーが工事をしたLAN準備工事の配線図はこんな感じ。

ビルダー準備工事配線

基本的には情報分電盤・引き込み口・各部屋のマルチメディア用コンセントの設置と、その間のCD管配線が主になっています。情報分電盤とマルチメディア用コンセントまでは富士ハウスでは標準でした。但し情報分電盤と言っても、専用のLAN機器が付属しているものではなくて、普通の分電盤のケースだけみたいな感じのものです。情報分電盤の中に電気配線(2口コンセントが付いています)をするのを忘れずに。これが無いとモデムやハブの電源が取れなくなりますので要注意です。

工事中の情報分電盤 情報分電盤は固定電話配線にも使います。電話線自体はNTTの人が引くので、ハウスメーカーの工事はここでもCD管だけになっています。電話線は外から一旦情報分電盤に引き込まれてきて、ここから各部屋に分割されていきます。
同様に、情報分電盤にはTV配線も入っています。アンテナ(通常用と衛星用の2個所)からの線がここに集められてきていて、ここで合成・分岐して各部屋に分割されて行っています。こうすることでケーブルTVのインターネットを使う事になっても、ここにモデムを置いて対応することが出来るようになっています。画像は工事中の情報分電盤。コードとCD管がいっぱい出てきています。

コンセント工事中マルチメディア用コンセント側には、標準のアンテナ線口、電話線口(準備工事だけなので穴開プレートのみ)の他に、LAN用の口として埋込型モジュラージャック(松下電工製のNR3130)を付けてもらっています。 情報分電盤とマルチメディア用コンセントの間には、内径12mmのCD管が電話線用として標準で配線されているのですが、LAN配線用に余裕のある内径16mmのCD管を追加で引っ張って貰いました。工事中の画像でも、大小2種類のCD管がコンセントケースに繋がっているのが分かります。その所為か情報分電盤に来ているCD管の本数が物凄いことになっていますね。LAN用のCD管には先行配管として番線を入れておいて貰いました。一個所数千円だったと思います。LAN用の管だけお願いしたのですが、手間はあまり変わらなかったようで、結局同じ値段で全部の管に入れてもらえました。

NTTによる固定電話工事
NTT工事後配線図

NTTさんは固定電話の設置を頼むと工事にやってきてくれます。外から情報分電盤までCD管を通して引き込んできて、ここに分岐器を設置して、各部屋に分配して、コンセントについていたただの穴開きプレートの代わりに電話用のモジュラージャックを付けてくれます。電話用のモジュラージャックの数で工事費が変わるので要注意です。
NTTさんの業嫁さんが工事の時にADSLを使う、と言ったところ、電話回線にADSLのスプリッタを挟み易いように2つのボックスを付けてくれました。ご丁寧にADSL, TELの手書き説明付きです。

施主による宅内LAN配線工事
ここからがいよいよ本番。自分でする宅内LAN配線工事です。

まずは秋葉原に行って、カテゴリ5eの単線UTPケーブルとスイッチングハブを購入して来ました。ADSLモデム・スプリッタはプロバイダ支給のものを使います。

最終配線図

配線図を示しておきます。スプリッタを電話回線に挟み込んでADSLモデムを接続します。ADSLモデムは情報分電盤の中に入れ込んでいます。ADSLモデムから出るLAN回線をスイッチングハブにつなぎ、そこから各部屋にスター状に配線します。スイッチングハブは情報分電盤内に木ネジで固定しています。

ここで本来は情報分電盤内に露出用のモジュラージャックを設置して、短いLANケーブルでモジュラージャックとハブを繋ぐのが正当なやり方だと思いますが、私はちょっと手抜きをしてRJ-45プラグ付きのケーブルを買ってきてそのプラグをハブに直接繋ぐ形で済ませることにしました。この方が配線がすっきりするし、何より楽なので(^^;;)。従って、これで機器の設置作業は終わりです。

情報分電盤続いていよいよLANケーブルを通す作業に移ります。まずは当面必要そうな3個所だけ配線をすることにしました。部屋側でマルチメディアコンセントのカバーを外して、CD管から出ている番線にケーブルを引っかけてテープで止めて、情報分電盤側でCD管から出ている番線をひたすら引っ張ります。線が絡まないように部屋側でも線を送り出す人が居た方が良いでしょう。我が家ではこれは嫁さんにやってもらいました。引っ張るのに結構力が要るので、線がちぎれないかと心配になりましたが、何とか通す事が出来ました。情報分電盤側は前述のように、元々LANケーブルに付いていたプラグをそのままスイッチングハブに繋いでいるだけです。

そしてコンセント側で余ったケーブルを切って、モジュラージャックに繋ぎます。LAN用モジュラージャックに使った松下電工製のNR3130は、カテゴリ5e対応で、かしめ工具無しでワンタッチで配線が出来る優れものです。ワンタッチ配線は最初戸惑いましたが、ウェブのから落とした成端方法の説明書(我が家を建てた頃にはカラーがあったのですが、もう型落ちなのでモノクロ版しか見つかりませんでした)とにらめっこしながらのんびりやりました。3個所しかやりませんでしたが、慣れれば特に問題はありませんでした。
今はNR3160(cat.5e), NR3170(cat.6)という新しい工具不要型の物が出て来ているらしいので、これから作る人はそちらを使用するのがおすすめです。接続方法は松下電工の頁に丁寧な図解で出ています。

マルチメディアコンセントモジュラジャックとの接続が終わったらコンセントカバーを元に戻して作業は終了です。後は断線が無いか、線の接続が間違ってないか、を確認する為に通信チェックをして、OKであれば完了です。

情報分電盤外観
情報分電盤の外観図

以上で配線の説明は終わりです。説明下手なもので、きちんと説明できているかちょっと心配です(^^;;)。

LAN配線はケーブルではカテゴリ6や光ケーブルと変わっていき、モジュラジャックもどんどん進化して変わっていっているので、古い情報は参考にしかならないかもしれませんが、少しでも皆様のお役に立てれば幸いです。

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