2011の夢日記

11/08

落下

スペースシャトルの機外作業中にうっかり足を滑らせて地球に落下してしまう。地表に向かって落ち続けてどんどん加速していき、死を覚悟したとき、偶然大気中を漂っていた風船を3つ4つ掴み取ってなんとか減速した。

落ちながら周囲の地形を吟味し、落下角度を調整しながら川へ突入。水切りのように川の表面をぴょんぴょん飛びながら不時着。無傷だった。

10/13

夢の国へ

夏。電力不足で節電が叫ばれていた季節。僕は交通事故にあって、集中治療室にいた。

手も足も動かせない。目と耳だけが使える寝たきり状態。そこに医師の声が聞こえてきた。

「お、定時だ。帰ろ。あ、節電しとかんとなぁ」

医師の手が次々と医療器具の電源を落としていく。そして僕の生命維持装置の電源に手がかかる。

「うぉ、ちょっとまて! それ電源落とされたら僕死ぬやろ!」

と言いたかったけど、僕は口がきけない状態なので何もできない。生命維持装置の電源は落とされ、僕はあっけなく死んだ。

死んでしばらくの間、僕の魂は病室内を漂っていた。さらに時間が経ち、病院の窓がほのかに輝きだした。そして光る妖精を連れた子供が入り込んできた。

「やあ、僕はピーターパンだよ。君は死んじゃったんだね。これから僕が夢の国へ連れて行ってあげるよ」

ピーターパンに手を取られて空高く飛んでいく僕。やがて雲の上にそびえ立つ夢の国が見えてきた。ピーターパンは言った。

「ココは子供しか入れないんだ。君は年を取ってるから無理だね」

何しに来たんだお前。

06/27

水泳教室

新しいマンションに引っ越した。正方形のビルで外周沿いに1辺数戸ずつの部屋があり、ビルの中心部は各階の住人専用の大浴場になっている。2階には自由に使えるプールもある。マンションというより寮に近い構造だった。

引っ越して数ヶ月経ってから、下の階に小学校時代の同級生が住んでいるコトが判明した。

「2階のプールで水泳教室やってるから一緒に行こうや」

同級生に誘われてプールへ行った。

「水泳教室」という名の新興宗教団体の集会だった。

04/25

籠城戦

時は戦国時代。ココは城。堀の外には敵兵。

つまり籠城中。

僕は軍師として、内堀の中に落とし穴をたくさん掘らせた。掘った穴に草を被せていく。これでいつ敵に攻め込まれても大丈夫。

「赤土の上に転々と青い草が盛られた場所があると、あからさまに怪しくないですか」
「…だいじょぶやろ」

天守閣から外を眺めていると、敵が堀を越えて攻め入って来るのが見えた。僕は左手に中華鍋を、右手にお玉を持った。そして中華鍋をお玉で叩いた。

カンカンカン!

「敵やで~敵が来で~」

エレベータに乗って3階のボタンを押す。3階に着くと、また中華鍋をお玉で叩きながら叫んだ。

「敵やで~敵が来で~」

これを1階まで繰り返す。

敵兵は苦労して掘った落とし穴を見事に避けて城へと押し寄せてくる。このままでは城の中まで攻め込まれてしまう。奥の手を使った。

大音響と共に城から天守閣が切り離され、ゆっくり上へ持ち上がっていく。天守閣の下から生えてきたのは、2本の足。そして天守閣の両端の壁からニョキニョキと生えてきたのは、2本の腕。

そう、僕はこんな時のために、天守閣をロボットに改造していたのだ。

「行け! 天守閣ロボ!」

天守閣ロボは1歩前へと踏みだし、瓦屋根に足を滑らせて城の上から真っ逆さま。地面に激突した。 ピクリとも動かない天守閣ロボ。

「天守閣ではなく、城全体をロボットに改造した方がよかったのではないですか」
「…せやな」

まもなく我が軍は大敗を喫した。

04/17

同級生たちとの再会

道を歩いていると、突然まばゆい光に包まれた。あまりの眩しさに一瞬目を閉じ、再び開くと見知らぬ街角に立っていた。

「ふははははー。よー来たな、もさゆら!」

声の聞こえた方向を振り向くと、中高時代の友達がいた。ずいぶん懐かしい顔だな。

「お前が超能力で悪さしとるっちゅーコトはお見通やねんど!」
「なん…やて」

友達は僕の前に1袋の鞄を突きつけた。

「俺が50,000円で買った鞄や。でも本来は5,000円て書かれてた値札に、超能力でゼロを1コ増やしたんはお前やろう!」
「し、知っとったんか!」
「俺はお前に復讐するために身につけた超能力で、お前をココまでテレポートさせたんや」
「超能力を身につけた…。って、どうやって?」
「通信教育」

最近の通信教育はスゲーなおい。

「さあ、俺の力を思い知─」
「ピロポロ〜ン」
「あ、ごめん、メールやわ。ちょっと待っとって」

iPhoneを見ると、泰泰子はたやすこという小学生時代の同級生から「ひさしぶり、ちょっと会いたいんやけど」という内容だった。どーでもいいけど名前がややこしい。現実にはこんなややこしい名前の同級生はいなかった。と思う。

「用事が入ったわ。復讐はまた今度にしといて」
「あ、おい、ちょ─」

もう顔もロクに思い出せない相手からの連絡に首をかしげながらも、目の前にいる友達を相手にするよりは面倒が少なそうだと思い、メールに書かれた待ち合わせ場所へ向かった。

「もさゆらくん、久しぶり。ココ、私の店やねん。まぁ入って」
雑貨屋さんのような店内には大小色とりどりの壺が陳列されていた。
「これ、幸せを呼ぶ壺やねん。買って」

宗教の勧誘だった。

02/06

ショッカーの旅行

僕はショッカー仮面ライダーの敵役。ガンダムでいうザク。口癖は「イ゛ーッ!」だった。立派なショッカーになるため、ショッカー養成学校に通っていた。今日は待ちに待った修学旅行の日。のはずだった。

楽しくはなかった。

ショッカーというだけで旅行先の地元民から石を投げつけられ、因縁を付けられ、迫害される。ツラい1日が終わり、旅館に戻ってからはただただむせび泣いた。

「仕方ないよ。だって僕たちショッカーだもん」

僕たちショッカーは朝になるまでお互いになぐさめ合った。