カードの状態

(CONDITION OF CARDS)


今回は、MTGのカードの状態について書いていきます。

コレクションをする際に気になることの一つがカードの状態だと思います。しかし、意外にしっかりと理解している方は少ないのではないでしょうか。そこで、一般的な状態表記について述べた上で、更に厳密な表記を行っている有名な鑑定会社についても触れてみることにします。


  1. 一般的な表記
  2. PSA
  3. BGS
  4. SGC

1.一般的な表記

最も多く使用されている表記です。通常の売買、トレードなどではこの表記を目安にするとよいでしょう。また、NM+やEX-といったように、表記の後ろに「+」や「−」をつけてより細かくランク付けすることもあります。

A. Mint(ミント)

パックから開けたばかりの状態です。つまり、傷や汚れのまったくない完全な新品をこう呼びます。

B. Near Mint(ニアミント)

ミントと呼べるようなほぼ完全な状態からわずかな傷、汚れなどがある程度の状態までをこう呼びます。略号はNMです。

C. Excelent(エクセレント)

多少の擦れや汚れがあったり、エッジがわずかに傷ついていたりするものです。ぱっと見る限りでは、綺麗なカードです。略号はEXです。

D. Very Good(ベリーグッド)

より多くの多少目立つ傷や汚れがあるものです。スリーブなしでプレイできる程度の外見は保っています。略号はVGです。

E. Good(グッド)

かなり多くの傷や、エッジの擦れが目立つものです。スリーブなしではプレイできない状態です。略号はGDです。

F. Poor(プアー)

非常に多くの傷、擦れ、汚れが目立つものです。エッジもかなり磨耗しており、時には折れ曲がってしまっているものさえあります。プレイにスリーブは必須です。略号はPRです。

なお、EX〜GDの状態をまとめてPlayed(プレイド)、PRの状態をHeavy Played(ヘビープレイド)と表すこともあります。厳密な表現ではありませんが、トラブルを避けるため、範囲の広いプレイドという表現を特に使うことも多いようです。

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2.PSA

PSA という最も古くからある有名な鑑定会社の鑑定基準です。さまざまな角度から、厳密に10段階のランク付けをしています。MTGの鑑定でも最もメジャーです。下のリンクは、PSAの公式サイトです。

PSA - Professional Sports Authenticator

GEM-MT 10: Gem Mint.(ジェムミント)

実質的に完全な状態のカードをいいます。シャープな4つの角、鮮明なピント、パックからあけたばかりの光沢を保っています。全ての面で完璧でなければなりませんが、もし全体的に見てカードの魅力を損なわないのなら、わずかな印刷上の不完全さは許容されます。また、センタリング は、表60/40以上、裏75/25以上です。

MINT 9: Mint.(ミント)

裏面の非常にわずかなシミ・汚れ、目立たない印刷の欠陥、わずかに真っ白でない外枠といった欠点のうちの一つだけをもつ、素晴らしい状態のカードです。センタリングは、表65/35以上、裏90/10以上です。

NM-MT 8: Near Mint-Mint.(ニアミント‐ミント)

一見"MINT 9"に見える最上位のカードです。しかし、より厳密な検査をした場合、裏面にわずかなシミ・汚れがあったり、1つか2つの角に小さな擦り切れがあったり、目立たない印刷の欠陥があったりするものです。また、外枠は、若干真っ白でなくてもかまいません。センタリングは、表70/30以上、裏90/10以上です。

NM 7: Near Mint. (ニアミント)

厳密な検査をした場合、わずかな磨耗が明らかに見て取れるカードです。いくつかの角がわずかに擦り切れていたり、ピントが少しずれていたり、軽い印刷傷があったり、裏面にわずかなシミ・汚れがあったりするものです。カードの光沢は、ほぼ保っています。センタリングは、表75/25以上、裏90/10以上です。

EX-MT 6: Excellent-Mint.(エクセレント‐ミント)

全体的なカードの魅力を損なわない程度の表面の磨耗や、印刷の欠陥が見られるカードです。厳密な検査をした場合、非常に軽い引っかき傷が見られることもあります。また、角の擦り切れがより目立ったり、ピントがわずかにずれていたり、光沢を若干失っていたり、裏面に目立たないシミ・汚れがあったり、エッジにわずかな刻み目があったり、枠の白さが完全でなかったりします。センタリングは、表80/20以上、裏90/10以上です。

EX 5: Excellent. (エクセレント)

角のわずかな磨耗が明らかに見て取れるようになっています。表面の磨耗や印刷の欠陥もより明白になっており、エッジの欠損がわずかにあったり、光沢がより失われてしまっていたり、ピントがわずかにずれていたりします。厳密な検査をした場合、全体の魅力を損なわない程度のいくつかの軽い引っかき傷が確認できます。また、外枠の白さが完全ではありません。センタリングは、表85/15以上、裏90/10以上です。

VG-EX 4: Very Good-Excellent.(ベリーグッド‐エクセレント)

角の磨耗が見られます。表面の磨耗が目立ちますが、そこまでひどくはありません。 軽いこすり傷や引っかき傷が見られます。また、 多少ですが光沢は保たれています。 外枠の白さは若干失われています。 さらに、軽いしわが見られます。センタリングは、表85/15以上、裏90/10以上です。

VG 3: Very Good. (ベリーグッド)

極端ではないものの、角の磨耗がはっきりとわかるものです。軽いこすり傷や引っかき傷といった表面の磨耗が明らかに散見されます。ピントはややずれています。また、エッジには、目立つ擦り切れが見られます。カードの光沢は、全てではないものの、大方失われています。外枠はやや黄ばんでいたり、変色していたりします。また、しわが見て取れます。若干のシミ・汚れが表面に見られ、かなりのシミ・汚れが裏面に見られます。センタリングは、表、裏とも90/10以上です。

GOOD 2: Good.(グッド)

角の磨耗がより進行しており、表面の摩擦が一見してわかるほどに進んでいます。表面にこすり傷、引っかき傷、軽いシミ・汚れ、あるいは、光沢剤の欠損が見られます。また、いくつかのしわがあります。光沢は完全に失われており、かなり変色しています。センタリングは、表、裏とも90/10以上です。

PR-FR 1: Poor to Fair.(プアートゥーフェア)

角は極端に磨り減り、それは絵の枠にまで及んでいます。表面には、こすり傷や引っかき傷、くぼみ、欠損、シミといった磨耗が進行して見られます。ピントはかなりずれており、外枠は茶色く汚れています。一つ以上のひどいしわがあります。カードの一部の欠損が見られ、大きなしわ、極端な変色や汚れ、そり・ねじれが見られます。センタリングは、表、裏とも90/10以上です。

センタリングとは、カードのイメージが中心からどれだけずれているか(外枠の幅がどれだけ均一か)を表すものです。上下の外枠の幅が完全に一致している場合を50/50(パーセント)として表します。左右についても同様です。

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3.BGS

Beckett という有名な鑑定会社の鑑定基準です。鑑定のランクは1〜10まで0.5刻みで19段階に分かれます。

鑑定の結果が、CENTERING(センタリング)、CORNERS(角)、EDGES(エッジ)、SURFACE(表面)の4つの部分に分けて示されるため、カードのどの部分がどの程度のランクなのかを一目で知ることもできます。そして、これら4つの部分を総合して全体のランクが決定されます。

また、カードを封入するケースは、かなり丈夫にできています。さらに、カードのラベルにも凝っており、10と9.5にランク付けされたカードには金のラベルが、9と8.5にランク付けされたカードには銀のラベルが、その他のランクのものには、白のラベルが与えられます。

MTGの鑑定においては、BGSは、PSA程は利用されていませんが、総合的なサービスの内容はPSAに引けをとりません。

以下は、BGSの公式サイトです。

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4.SGC

PSAやBGSに次いで有名な鑑定基準です。ランクは少々特殊で、100、98、96、92、88、86、84、80、70、60、50、40、30、20、10の15段階に分かれます。MTGの鑑定では、あまり利用されていないようです。

以下は、SGCの公式サイトです。

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