#18 バクテリア>増殖について          可良時寿子&Yugo
動物&植物SIG FORUM8 #619 92/1/17,#726 92/1/26,#751 92/1/28,#819 92/2/1
             #868 92/2/5,#869 92/2/5,より転載
可良時寿子  ID:KBB53931
Yugo         ID:HCM79755

#619/637 水中散歩 魚&水草

          忘れモノ。つきこさんへ。
          バクテリアのパック入りがあります。お勧め品です。
          使い方は簡単。底砂を敷き詰めた後で器具をセットし、何も入れないとき
          ポンプを回して、水温を37度に設定します。37度になればパックの中
          身を全て入れてください。一時間後25度に設定しそのまま寝てください
          朝になれば、25度を確認し、水草を植えてください。最高の環境ができ
          あがりです。水温25度のまま10パック入れてもお金の無駄です。
          37度とは、微生物研究の増殖温度では最高値です。
          通常DNAの研究に使われる赤色バクテリアなんぞは数千倍に増える温度
          で、増えすぎは困りますが、すぐに安定するはずです。一度水替えをすれ
          ば完璧です。ホースで水を抜いてハイポを入れ、水を一杯にしてください
          もう一度25度を確認して、魚を入れてください。

                                                                Yugo.
               (転載者注。PSの部分のみ抜粋しました。海人)

#726/731 水中散歩 魚&水草
水質>質問>バクテリアの増殖>Yugo          可良時寿子

Re:#619 ありさん、つきこさんへ+GLPさんへ

 Yugo さんのバクテリア繁殖法を読んで、驚きました。

 市販のバクテリアは何度か使った事が有りますが、経験的には「役に立たない
物」と判断し、パイロット・フィッシュに依る1カ月以上掛けての水作りを勧め
ていましたが、温度を37℃まで上げると1晩で解決するとは知りませんでし
た。
 こんな良い方法があるのなら、「熱帯魚への誘い」の水作りの項も、全面的に
書き直す必要に迫られますね。やる事と言えば、温度を37℃まで上げるだけで
すから、誰にでも実行できる、簡単、かつ、失敗の無い方法だと思います。
 全く凄いテクニックです。

 で、念のために、ちょっとお尋ねしたいのですが、

Q1、  市販の生きたバクテリアと言うのは、ニトロソモナスとニトロバクター
        が適当な比率で混合されているのでしょうか。
        それともどちらか1種類のバクテリアだけなのでしょうか。

Q2、  この方法、シャーレーの中でなく、実際の魚用の新しい水槽で実験し、
        効果を確認した物でしょうか。

 以上、宜しくお願いいたします。

可良時寿子


#751/756 水中散歩 魚&水草
雑>可良時寿子さんへ            Yugo.


   Q1について

   3種類の市販品を調べた事があります。この市販のバクテリアパックには、
   3−4種、10数種類のバクテリアが入っているようです。
   ただ、種類と性質を分類し割合で入れるような事はしていないと思います。
   環境により環境に合ったバクテリアが増えてくれますので、あまり気にする
   必要は無いと思っています。

           nitrosomonas spp. ----- NO2-
           nitrobactor spp.  ----- NO3-

   本来は、課程の一つとしてアンモニアの分解の為に居てほしいバクテリアで
   すが、これだけがアンモニアを分解する訳では無く、複数のバクテリアが同
   様な働きをする為に、あまりこの2種類を意識する必要はないはずです。逆
   に、水槽内に殆どいない場合でも旨く環境が保持できます。

   おそらく水槽に入れた時から、水槽環境に合った種類しか培養できず、時間
   と共に自然淘汰されていくはずです。

   Q2諸実験について。

   一般的に、バクテリアの大量培養については、三角フラスコで行われます。
   完全に滅菌されたもので実験し、各種のバクテリアの培養に37度Cはよく
   使われる温度なんですが、ある意味で水槽による実験というコンセプトは本
   来の目的からすると要素が複雑で、実験には不適切な環境なんです。

   現在確認されているバクテリアが1万種類といわれているだけに水槽の実験
   というとバクテリアの確定が難しく、問題の焦点が絞れないと判断します。

   そして、バクテリアの確認は、シャーレで一定の酸やアリカリ反応や糖分、
   アンモニア、ヨウ素反応等の実験を行い推定します。これらの実験は特殊な
   環境でなく、結果を判定し安い環境で行う事が重要で同じ結果を何度でも出
   せるだけの環境の基準化を図っています。つまり、水槽の実験に期待値を求
   めるよりも環境の整理が成された実験の方が結果を繁栄させ安いはずです。

   つまり、水槽環境と微生物実験の環境を適正水温という目的で分ける必要は
   無いのではないか?と判断します。そして私が設置した水槽は、この方法で
   旨くいっていますので書いてみました。もう少し正確に言うと、私が、仮に
   一万の水槽で成功したとしても、これから作る1つの水槽が成功するかどう
   かは、水槽の実験だけでは、予測できないと言う結論しか出せない訳です。

   可良時寿子さんの言う仮名:パイロットFの話は、養殖池の設営時等で実行
   されている方法だと思いますので、比較的失敗は少なく、有効な処置だと思
   います。それだけに書き換える必要はないのではないか?と思っています。
   この方法が一般の初心者に受け入れられるかどうか?は時間的問題が発生し
   疑問ですが、伝統的な方法でかつ書に値し、著者のステイタスを感じます。

   ある意味で、可良時寿子さんに書くには不要な部分が多い書き込みですが、
   判断基準というコンセンサスを重要だと指摘する貴方の書き込みに共感し、
   考え方の手順を説明するものでもありました。長文乱筆をお許しください。

                                                           Yugo.


#819/819 水中散歩 魚&水草
水質>Q>バクテリアの増殖法>Yugo          可良時寿子

Re#751  雑>可良時寿子さんへ            Yugo.

 バクテリアの培養法に付いて、丁寧な説明をありがとうございます。

 こういう話を、公開ボードで行うときは、信頼性の根拠を理解してもらえう為
にも、専門家にとっては常識のことも、他の会員にわかってもらえるよう、改め
て説明することが必要だと感じています。
 私自身も、微生物の培養のブロでは無いので、Yugoさんの詳しい説明は、とて
も役に立ちました。

 私が推奨する「パイロット・フィッシュ法」は、確かにフィルターの濾過能力
完成まで1カ月も掛かりますが、現在のところ、最も確実な方法だと言うこと
で、それを勧めています。
 Yugoさんの方法が、上手く行くなら、気の短い人には朗報ですが、Yugoさんの
書き込みを読んだ限りでは、まだ基本的な所に疑問が残っているので、もう少し
質問を続けさせてください。

 Yugoさんの説は、フラスコでの培養実験をだけに基づいているのかと思いまし
たが、今回の説明で、自分の水槽設置にも実施されたと言うことは良くわかりま
した。
 自然科学の実験と言うのは、再現性が重要ですから、バクテリアの培養試験に
限らず、安定した条件で、再現性のある方法で行うことが必要だということは、
良くわかります。
 そういう意味では、フラスコでの実験は大いに価値が有ります。
 しかし、立場をひっくり返して、最終の目的を、魚を飼育する水槽環境(微生
物環境)を、いかに短時間で失敗無く確立するかと言う方法を探るため、それを
スケール・ダウンした形で、フラスコで実験するという立場から評価すると、
一般の微生物培養の方法そのまま持ってきたのでは、水槽をスケール・ダウン
し、なおかつ、再現性を良く出来たとは言えず、別の配慮が必要ではないかと思
います。

 従って、Yugoさんのフラスコによる、微生物培養が、上手く言っていたと仮定
しても、それを単純にスケール・アップした物が水槽だと言う解釈には、無理が
あるのでは無いかと言うのが、私の疑問です。

 もう一度、Yugoさんの書かれた#619に立ち返ってみると、

>  バクテリアのパック入りがあります。お勧め品です。
>  使い方は簡単。底砂を敷き詰めた後で器具をセットし、何も入れないとき
>  ポンプを回して、水温を37度に設定します。37度になればパックの中
>  身を全て入れてください。一時間後25度に設定しそのまま寝てください

と書いています。
 そこで、微生物の増殖環境という立場から、この水槽内の環境に就いて考える
と、培養基に相当するものは水が入っているだけであり、もし、この水槽の水作
りをスケール・ダウンしてフラスコの中で実験を行うとすれば、当然フラスコの
中と言うのは、蒸留水(で無くても良いがそれに近い物)に、種になるバクテリ
アを入れて、培養し、その結果でもって評価する必要があります。

 Yugoさん自身は、微生物培養の常識以前の問題と言う訳か、培養基の組成に就
いて何も書いていないので、「勝手な推定」をさせてもらうと、一般的なバクテ
リアの培養と言うのは、培養効率を上げるため、寒天の様な倍地をベースに、炭
素源としてのブドウ糖とか、窒素源としての燐酸アンモニゥム等、各種の栄養源
を加えた物を使っており、硝化バクテリアの培養に於いても、このような、窒素
源と炭素源の豊富な条件のもとで、実験しているのでは無いでしょうか。

 もしそうなら、この経験を水槽に当てはめようとしたとき、水槽の中に、種に
なるバクテリアが加えられ、温度は理想的な37℃に制御されたとして、ここで
バクテリアが増殖するための「炭素源」と「窒素源」は、どこに求めるかと言う
問題があります。

 先ず、一般的な常識として、微生物の細胞の構成要素としては、水素、酸素、
炭素、窒素は最低限必要でしょう。
 このうち、水素と酸素は、水が存在することで解決できました。
 しかし、硝化バクテリアと言うのは、空気中の窒素を効率よく固定できるよう
な物とは思えないし、彼らの細胞が、水素と酸素だけで構成されており、水と温
度さえあれば、大増殖出きるとも思えません。

 従って、新しい水槽で、硝化バクテリアの大量増殖を短期間で図ろうとした場
合、必要な炭素と窒素の供給源を保証してやる必要が生じます。

 だがしかし、市販の、目的の硝化バクテリア以外の、不純バクテリアも相当含
まれている、品位の低い種菌を出発点に増殖することを考えると、豊富な炭素源
が有ると、目的とする硝化バクテリア以外の雑菌の方が遥かに活性を持って、大
増殖する恐れがあるので、水槽のフィルターに期待する硝化バクテリアに関して
言えば、炭素は欠乏気味の方が、硝化バクテリアが優勢なバクテリア相が出来そ
うですから、炭素は「意識的な供給」を、しない方が良いのかも知れません。

 しかし、もう一方の窒素は、硝化バクテリアにとって、細胞を合成する成分と
なるだけでなく、バクテリア自身の代謝エネルギ源でも有り、
        NH4+  -->  NO2  -->  N03-
と言う酸化過程で、生物としての代謝エネルギを獲得しながら、更に一部の窒素
は細胞組織の合成に使われて行く訳ですから、窒素ガスや硝酸態窒素では栄養と
して利用することが不可能で、アンモニューム態窒素を供給しないと、増殖のエ
ネルギーも得られないでしょう。
 外から物理的に与えられる、熱というエネルギでは、生物が細胞分裂を進める
エネルギにはなりませんからね。
 また、いくら空気中に高濃度の窒素ガスが存在すると言っても、ここで問題と
なっている硝化バクテリアには、これを固定したり、エネルギ源として利用する
ような能力は無いはずですね。タブン・・・ソウ、オモウ・・・

 更に、微生物の培養速度を上げるためには、代謝を促進するリンが有効ですか
ら、普通は、燐酸アンモニゥム等を使用すると思います。

 まあ、分かりやすい俗な言葉で言えば、『餌』の存在の問題です。

 微生物と言えども増殖するためには、水以外に適当な『餌』が必要であるにも
関わらず、新しく設置し、水を入れただけの水槽には、僅か1日で濾過能力が完
成するほどの増殖力を保証する、『バクテリアの餌』が、どこにも用意されてい
ないのでは無いか、と言うのが私の疑問です。

 これは、使い込んだ水槽でも、飼育している魚に与える餌の量(=微生物を養
う為の、魚の排泄物の量)に応じただけのバクテリアしか増殖せず、急に魚を増
やした場合、濾過能力が追いつくのに、約1カ月かかるという経験からもわかる
ことです。

 つまり、一般的なフラスコ実験と、水槽の間には、スケールの差異だけではな
い、微生物の栄養環境という決定的な違いが横たわっています。

 初めに、Yugoさんのアイデアを読んだとき、「実際の水槽では確認できて居な
いが、成功するかも知れないアイデアです」と言う注意書きを書き忘れたのかと
思いましたが、#751では、Yugoさん自身が、実行しているとのことですね。

 これが上手く行ったとき、バクテリアの栄養源は、どこから供給されると解釈
していますか?。
 あるいは、逆に、水槽で成功した実験を、フラスコの中での実験にフィード・
バックすれば、この手のバクテリアの培地は水だけでよいと言うことになり、微
生物の培養法に根本的に変革をもたらす実験だと思いますが、窒素源を含まない
「単なる水」を培地として、バクテリアを培養するというのは、ちょっと難しそ
うですね。

 フラスコと水槽の間の差異が、単にスケールだけであれば、再現性の良いフラ
スコでの結果を、水槽に持ってくるのは順当な話ですが、どうも今回の話は、ス
ケール以外の条件が違いすぎ、フラスコの中でのバクテリアの増殖速度を、水槽
の中で期待するのは、無理ではないかと言うのが、私の疑問です。

◆質問。
 まあ、クドクドと書きましたが、一言で言えば、
    1、設置したばかりの新しい水槽の中に、バクテリアが一晩で大量に増殖
        できるだけの「餌=栄養源」は、どこから供給されているのでしょう
        か?
    2、どこか適当な所に、利用可能な窒素源が有ったとして、リンのような
        「生物的な触媒」無しに、1日でフィルターが完成するほどの、増殖
        速度が実現するでしょうか。
と言うことです。

 全く基本的な所での疑問なので、宜しくお願いします。

可良時寿子



#868/873 水中散歩 魚&水草
雑>可楽時寿子さんへ


バクテリアパックの件。(栄養編)

なるほど、おっしゃる通りです。
先日の書き込みは、投入後短期間で本番用の魚を入れることを前提にして
おりました。そして、環境水温が利用結果を左右するという意味でした。

1)栄養源はパック内のもの+底砂に混入したもの+配給水道水の溶存分。
と判断しています。(水槽水はパックの500倍の容量設定です)

2)生物的な触媒という言葉は広い範囲で使われ、生命の発生を促すキーワ
ードですから、確定できるものが無く、一定の条件が揃えば、生物が生物を
発生させる事ができる。という意味でしかないと思っています。

そして、パック内はパックとしての環境が保持されて、その環境で欠落する
条件が発生するまで、バクテリアの増殖が成されていたと判断し、そして、
その中には、一時的な増殖に向く複数の成分が含まれています。
これらは、細かく物質を判定する事が困難な位に存在しますので、BPに欠
落し、水槽に存在する環境差で、今度何かの物質が欠落するまで増殖する。
と言う事しか解りません。
−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−
可楽時寿子さんの貴重な資料を拝見し、有難く利用させて頂いており、
改めてお礼申しあげます。それだけに、是非以下のご理解をお願いしたく、
本文に致しました。単なる見解論で意味はありませんが、フラスコ内の環境
にどの程度の条件を与える事で、水槽との違いが発生し、フラスコと水槽が
違う環境なのかが読み取れませんでした。
−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−
フラスコの話。

まず解釈について、フラスコのスケールアップが水槽である。
というフラスコ教徒の見解では、、一水槽のスケールをどう変えようとも、
他の水槽にならないという判断をしています。
水槽だけが特別ではなく個々の水槽が全て特別なのかもしれません。
であれば、
水槽A=フラスコ=水槽B

この中で、=に当たる部分はどちらか一方が=でない場合は多く存在し、
勿論、両方とも=でない状態もあり、まれに上記の左右が=で繋がる事があ
るという風に考えています。
私が聖(サン)・フラスコ教の信者で、布教の言葉のようで変な話ですね。

フラスコのスケールアップは水槽ではないかな?という話。

この問題は、複数の意味を持ちます。
まず、フラスコ内には蒸留水からスタートし、複数の試料を投入します。
そして、同時に大量のケースを実験し、これを実験日の実験結果として
扱います。この累積を基に判断し結果を推定します。
そして、判断結果は、判断した日付で判断した理由をもって資料となり、
それには、有効期間も有効日もなく、矛盾が発生すれば判断を変えます。

つまり、実験の方法如何でフラスコのスケールアップ=水槽に起因する判例
になる実験は沢山あると確信しております。問題は全て、何等かの条件の欠
落部分がどのように発生するのか?とか、実験の環境作りにある訳で、私の
出した水温の件は、条件が揃えば、一日に数千倍の増殖をするものがある。
という事例でした。そして水槽中の窒素酸化物処理には、少しのバクテリア
で賄っている通常の水槽に濃縮状態のバクテリアは不要なはずです。

逆に、類似する内容で、反例が報告されております。
水槽A=水槽B 、フラスコ
これらフラスコ信者は実用上の広範囲なケースを真似て疑似データとして利
用していますが。特に最近は、DNA研究や微生物研究において、また量子
力学の基本となる還元主義や非還元主義、確率的思考や社会生物学、大脳生
理学における科学の矛盾や観測問題は実験DATAの疑問として、事実上多
数存在します。バクテリアの世界でも、観測と環境の問題は存在し、奇問を
発生させています。
つまり、フラスコと水槽の違いは、永久に実在するのかもしれません。

これらの話は、現在私の行なっている実験や今回の問題を摘要させている
訳ではなく、私の提案とはあまり関係なく単なるお話です。
私の提案は、一部の実験DATAに基づき、論理的解釈と推論と一部の
水槽設置で得た少ない実行例での提案です。
以上の説明は次のresでまとめます。Yugo.



#869/873 水中散歩 魚&水草
水質>PFとBP>可楽時寿子さんYugo.

* パイロットフィッシュ VS. 生バクテリアパック。(以下:PF、BP)
  目的:魚を水槽に入れる為の準備として、どちらが有効か?
−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−
* パイロットフィッシュ法。
(期間を一ヶ月にすることの意味はありませんが、同程度の期間は必要です)

優:1)疑似環境としては、餌、魚が出すアンモニアの傾向が同質であり、
  硝化バクテリアの繁殖課程には向く。(信頼性は高い)
2)失敗が少ない。失敗しても、損出、損失共に少ない。
3)水草との併用には、より効果的で、根付く事を考えれば、1カ月の時間は
  他の環境整備にも効果的である。
4)BPよりルーズな設定方法でも、成功する。
  失敗しても、やりなおしが効くし、楽である。
5)水質に合ったバクテリアが繁殖しやすい。
6)その期間を利用し、魚の品定めに余裕ができ、楽しみが継続する。
7)PFの状態を観測することで、感染病や寄生虫が発見できる。
8)出費がない。

劣:1)時間がかかる。
2)PFの魚種と適正数量が解りにくい。
3)本番の環境まで、如何なるバクテリアが繁殖するか解らないので、
  本番の環境でのアンモニア処理が間に合わない場合がある。
  つまり、PF環境で発生するアンモニア量に耐えられる全ての
  バクテリアが優性に繁殖できる事を防止できない。
4)底砂の条件が環境を左右する。(優性バクテリアの侵入経路)
5)本番で、苔、藻類の発生する確率が高い。
6)設定時に欲しい魚があるとすれば、その管理が心配である。
  もしくはすぐに買えない。(目的が魚の飼育であると仮定する場合)
7)感染病や寄生虫はPFに委ねられ、底砂の水洗等はよりPFの状態
  が重要になる。

* バクテリアパック法。(37度C法の解釈と基本効果)

優:1)短期間で放流ができる。
2)例え、バクテリアが合っていなくても、本番の環境に一時的に対応し、
  その後、優性で淘汰するバクテリアが発生しやすい。
3)事前に、底砂の水洗を充分に行なっていれば、活着が速い。
4)本番環境の設定まで、他のバクテリアが優性で増殖する事を防止できる。
5)バクテリアの安定するまでが速く、配置が効果的である。
6)設定時に選択した魚が、飼育できる。
7)底砂を食塩水で洗浄することで、底砂からの病気や寄生虫を防ぐことが
  できる。また、一般寄生虫や病気の感染がBP内から発生するケースは
  少なく、本番環境に向けて防護できる。

劣:1)BPと水槽の環境が違う。
2)塩素や水温に注意を要す。
3)手間がかかる。(一度にできず、翌日まで待つ事になる)
4)商品が多く、選定が難しい。(安定した商品が少ない)
5)底砂の水洗と設置後、水温を上げる前にも、充分な水替えを要す。
6)魚の飼育環境づくりを安易に考えやすい。
7)BPの製造元での感染病や寄生虫まで繁殖する可能性がある。
8)出費がある。
−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−
BPの注意事項と補足説明。(BPの利用量の500倍の容量の水槽水)

BPのバクテリアの多くは積層された塊で配給されます。
種類によって違いますが、数千個や数万個の塊まであります。
この環境のまま水槽に入れることは決して効率のよい方法とも思えません。

そこで、水温がポイントになります。
水温を上げる事は、個々のバクテリアの活動が盛んになり、塊の表面の好気性
部分が発達し、自ら塊を崩し始めます。結果、底砂やフィルターの色々な場所
に細かく入り込み、居住場所を確保します。この状態から接触水量が増大し、
バクテリアが小さい塊で撹拌されれば、広範囲で活着し、水温が下がり始めた
頃、好気性としての増殖を環境上限まで、開始します。

この準備期間を、だいたい1時間の37度Cと設定しました。

そして、水槽の大きさや設置室の気温によって、温度降下が違います。
推定されるバクテリアの繁殖量を、BPの水溶物を餌にする時の繁殖限度量
とする事で、水槽に発生するバクテリアの上限調整になり、水量500倍程度
とする事で、底砂の異常がなければ、本番環境での窒素酸化物の発生時には、
効率良く増殖できるはずです。

つまり、種を広範囲に蒔くことと同様な状態で、水槽環境の25度Cや30度
Cで窒素酸化物が発生したときに増殖が速くその環境に必要な数量に達しやす
いという事になります。また、これらは好気性として活動するバクテリアが、
非常に多くなります。つまりこの2点が、最も重要なメリットといえます。
−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−
本来、愛好者が薦めるべき方法はPF法であると思っています。
例えば、**大学農学部水産学科などとなるとBPは否定され、薬学部、応用
微生物研は肯定的で、あくまでも環境の問題である。という見解差は、否めな
い事実です。共に理由は無く、常識化しており、検証は無かったはずです。
(水温37度Cについての利用結果の基づく見解)

目的が、無理無く循環環境を確保し、一時的な水質悪化を防ぐ事。そして、
アンモニアが魚の致死量に至らない範囲で優性の硝化バクテリアを活着させる
事にあります。これは常に、環境とケースの組み合せで問題を発生させている
だけに、万人向けかどうかは検証を進める他ありませんね。

ただ、BPだって使い方次第で、それなりの効果を感じています。
差を考えると、新米の飼い主の心情をある程度認めたい方法なんです。

Yugo.

PS: なんだか文章も内容も支離滅裂で、旨くまとまっていませんが、
  基本的な問題と思考性については書いたような気がします。
  微生物の培養実験は、現在頻繁に行なわれており、中でも環境の実験は
  生産性を上げるためのみならず色々なケースを想定し実行されています

  水槽の実験は少ないケースしか確認していません。興味があれば、是非
  一度実行してみてください。問題が発生すれば、その時に検討する方が
  わかりやすいはずです。

    そそ、24時間いつでも風呂に入れます。と言う商品が最近流行っています
  このような機器の設定温度も結構高いはずです。参考まで・・・。