#34 餌>ディスカス・ハンバーグの作り方        可良時寿子
可良時寿子 ID:KBB53931

可良時寿子先生の料理教室

 ディスカスハンバーグの自作方法の解説です。
 ディスカスの餌は、清潔で、栄養価の高いハンバークが最高です。
 これを参考に、可愛い愛魚のために、おいしいハンバーグを手作りしてやって
下さい。

1.材料の種類と量

   鶏の心臓・・・・・・・・500g
   鶏のレバー・・・・・・・100g
   クリル粉末・・・・・・・・10g(なくても良い)
   食塩・・・・・・・・・・・・2g
   ポポンS(顆粒)・・・・・・2g
   おろし大蒜(ニンニク)・・・2g
   乳酸カルシゥム・・・・・・・5g
   米糠(ヌカ)・・・・・・・50g
   水・・・・・・・・・・・・・適量

それぞれの材料の量はいかにも正確そうに書いてありますが、目分量で結構です。

2.材料の説明

 ディスカの人工飼料と言えば、ワットレィ氏の開発したディスカスハンバーグ
が有名で、主成分は牛の心臓(業界では、Heartsが訛って、ハツと呼ばれ
ています)を使ったものですが、自分で作ってみると、水のなかでバラケ過ぎ
て、水を汚しやすいものが出来ます。市販のハンバーグには、何か結着剤を混ぜ
て粘りを付けているように思います。
 鶏の心臓は、少し食塩を加えることで、粘りの有るハンバーグが作れます。
 ビタミン、ホルモン等の供給の為に鶏の肝臓(レバ)を加えます。
 赤い色を出すためにクリルを加えますが、無くても構いません。ビタミン剤と
して小児用のポポンSを加えます。
 ポポンSは、液状と顆粒状とが有りますが、液状のものは一度開封すると冷蔵
庫で保管する必要があり、匂いもきついので、出来れば顆粒タイプを使ったほう
が良いでしょう。
 おろし大蒜(ニンニク)は各種ビタミンの吸収を援けるために加えるもので、
チューブ入りで販売されているのが、手軽で良いと思います。
 乳酸カルシゥムは骨格の完成した成魚には必要の無い成分ですが、これから骨
格を成長させなければならない幼魚には必要な成分です。
 カルシゥム化合物にも色々有りますが、この、乳酸カルシゥムが吸収が良いの
で、小量ですみ、水の硬度の上昇値も心配する必要がなく、かつ、価格もそう高
くないので手ごろです。
 米糠(ヌカ)は便秘を防ぐための植物性増量剤です。
 胃腸の調子を整えるのに植物繊維質のものを食べなければならないのは人間だ
けでなく、ディスカスや金魚など雑食性の魚に、レバーや魚肉の摺り身など効率
の高い餌ばかりを与えていると、便秘や下痢等に成ります(魚の下痢を見たこと
が有るかな)から、ヌカを入れて、糞の量を増やしてやります。

3.作り方

 鶏の心臓は薄くて固い膜に包まれており、この膜はクッキングカッターでもう
まく砕けませんから、取り除きます。
 さらに、心臓の根元に厚く付いている脂肪の固まりも取り除いて下さい。
 心臓の中には、プリンの様な血の固まりが入っていますが、これは捨てずに、
そのまま使います。
 レパーも、心臓とつながっている部分に付いている筋を取り除きます。
 米ヌカは少し水を加え、団子の様に握ってみて下さい。
 ドロリと流れるように形が崩れるようであれば、水が多すぎます。
 団子の形が維持できず割れるように崩れる場合は、逆に水が少なすぎます。

 以上で、準備完了です。

 全ての材料をまとめてクッキングカッターに放り込むと、うまく行きませんか
ら、米ヌカは別にします。
 米ヌカ以外の材料をクッキングカッターに入れ、数分間回して、鶏の心臓を十
分に砕きます。
 鶏の心臓、レバ、ビタミン剤等が溶け合って、ドロドロのペースト状になれ
ば、この上に米ヌカを加え、もう一度クッキングカッターのスイッチを入れて、
全ての材料を均一に混ぜ合わせます。

 これを、細かい仕切りの入ったポリスチレン製のお菓子の容器などに入れて、
フリーザで凍らせます。
 適当な容器がなければ、アルミフォイルの上に5mm位の厚みに延ばして、凍
らせてください。
 十分に凍ってから、一回分の大きさに切り分け、ポリ袋に入れて保存し、餌を
やるときに、必要な分量だけを解凍します。

            ディスカス様ご用達レストランのシェフ 可良時寿子
                               (おわり)

                 動物&植物の国 ライブラリー より転載