#114 コリドラス繁殖法 おしけん
★タイトル (ACE16805) 98/ 1/17 0:22 (101)
コリドラス繁殖法 おしけん
★内容
昨年夏から白コリ(アエネウス・アルビノ)の繁殖に取り組みまして、最近
仔をコンスタントに取れるようになりました。そこで繁殖の記録とその方法
をご紹介したいと思います。
種親
種親の白コリは、アダルトサイズで購入し、初めて産卵した昨年夏の時点で
1年ほど飼育していたものです。コリ混泳水槽の中から4匹取り出し、繁殖
用ケースに移しました。
丸っぽくて大きいのがメス、それより細身なのがオスです。メス1、オス3
入れました。
繁殖ケース
繁殖ケースはニッソーのいわゆる金魚セットの30センチ水槽です。エアリ
フト式の底面フィルタを敷き、3センチほど大磯砂を乗せています。
水温
コリは水温は低めがいいらしいので、22度で設定しておりましたが、夏場
のちょうど暑い時期でしたので、25度以上になっていただろうと思います。
産卵した日はちょうど夏でも気温が20度以下になった日でして、温度が下
がったことで産卵させるきっかけの刺激を与えたのだと思います。この初め
ての産卵まで繁殖水槽をセッティングしてから2ヶ月くらいかかりました。
産卵させるきっかけ
産卵させるきっかけとして水温の低下のほかに、水替えをした直後、pHを
降下剤で降下させたときなども産卵させることができたので、そういう刺激
がいいのかもしれません。ディスカスの産卵させる方法と似ていますね。ア
マゾンの繁殖の季節、雨季が来たと思うのかもしれませんね。
産卵形態
いつになく4匹すべてのコリが忙しなく水槽中を泳ぎまわり、落ち着きませ
ん。するとメスがプリプリと産卵しました。腹鰭で押さえるように20個く
らいの卵を抱えています。するとすぐオスの身体にT字状(横棒がオス、縦
棒がメス)に位置どりました。これがTポジションです。メスはオスの精子
を口で吸い取って卵に吹き掛けて受精させるそうです。(^^)ちょっとえっち。
Tポジションを取ったあと、また泳ぎまわり卵を産み付ける場所を探します。
ディスカスやエンゼルと同じく垂直な面が好きなようで、水槽のガラス面、
フィルターのストレーナーなどに5個くらいずつ産み付けてました。産卵→
Tポジ→産み付けの繰り返しで全部で70個くらい産卵し終わりました。メ
ス1に対してオスが3匹もいるのは、受精率が上がるらしいからです。
親を隔離
産んだそばから卵を少しずつ食べ始めましたので、親を別の水槽に隔離しま
した。実験として卵の一部をガラス面から取って薄いメチレンブルーを入れ
たプラケに隔離してみましたが、うまく孵化しませんでした。繁殖水槽にも
水カビ予防として薄くメチレンブルーを入れました。
孵化
約3日で孵化しました。最初、卵がなくなっていて稚魚も見当たらなかった
ので、全滅させちゃったかな?と思ったのですが、底砂の大磯の間にいまし
た。おたまじゃくしのようにしっぽの長い1センチ弱の割と大きめの稚魚で
す。それをすべてスポイトで吸い取ってプラケに移しました。
移したプラケ
市販されている一番小さなサイズのプラケSです。水量は1リットルです。
小さなプラケに移したのは、アルビノは目が悪いらしいのと、コリは底棲で
すので、大きなケースではうまくブラインが行き渡らないと思ったからです。
弱めにエアーレーションしました。
ブライン給餌開始
孵化3日後までは卵黄が残っているのか、ブラインをまったく口にしません
が、3日目くらいから少しずつ食べ始めます。ブラインを食べているかは、
エンゼルの稚魚と同じ様に腹がオレンジ色になるので解ります。絶えずブラ
インがプラケにいる感じでブラインを与えました。
水替えは朝晩
ブラインの給餌開始5日くらいでもうヒゲも生え、大人のコリをそのまま小
さくした感じになります。水量が少ないのとブラインの大量給餌で水の汚れ
が早いので朝晩水替えをしました。夏の初めて産卵したときはそれでも追い
付かず、猛暑もあって全滅させてしまいました。
また産卵
だいたい一度産み始めると、週1ペースで何回か産卵します。
プラケをステップアップ
コリの成長に伴い、プラケをS→M→Lとだんだん大きくしていきます。
底砂をひくとブラインが砂の間に入ってしまってコリは食べることができな
いので、赤虫を食べることができるようになるまではベアタンクで育てます。
エサ
エサは、赤虫の小さめのが食べれるくらいまでブラインシュリンプでしばら
く育て、しばらく両者を併用し、赤虫が100%食べれるようになったら赤
虫とフレークフードに切り替えました。この切り替えはすんなり行きました。
市販のサイズに
2ヶ月半ほどで市販のサイズになりました。繁殖水槽から混泳水槽に移しま
した。これで繁殖は完了・成功です。
今後の改善すべき点
種親の入った繁殖水槽をベアタンクにする。でないと砂の間にもぐった稚魚
の捜索が大変。
稚魚ブラケのオーバーフロー流水化。水の汚れが激しいので。
と、こんなところです。とにかく産卵するまでが長いので、いかにきっかけを
与えて産卵させるかが肝心ですね。産卵さえさせてしまえば、繁殖そのものは
至って簡単です。
今年は他のコリドラス(レティキュレータス、ステルバイetc.)の繁殖にも挑
戦してみようと思います。
おしけん@Matsudo city CHIBA Pref.JAPAN E-mail:ACE16805@biglobe.ne.jp
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