宮元地区
神輿庫に収められている様子です。毎年同じように納められています。
宮元地区
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宮元を構成している地区は「山の手」と「
石垣
いしかけ
」地区で大溝祭りには特別の役割をします。山の手と石垣は、現在の町制では「
榊
さかき
」と呼ばれている区域に属しますが「榊」には他に「
郭内
かくない
」「中野」地区があります。
中野地区は主として近年発展してきた住宅地域で、郭内はもと大溝藩の武家屋敷のあった地帯で旧藩政時代には祭礼にまったく参画していなかったところです。中野、郭内は共に日吉神社の氏子の地域ですが、今日でも祭礼には特別の役割を持たない地区です。
「宮元」という格別の奉仕をする山の手と石垣の両地区は、明治初期までどちらも石垣村と呼ばれていたところで、村人が「山王権現」(現日吉神社)に奉仕してきた永い歴史があります。
宮元と神職の役割
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宮元の役割
と
神職の役割
宮元の役割
宮元とは、「氏神のおひざ元」という言葉からきた呼び名ですが、同時に神社に奉仕する特別の役割を持つ村の人々を指しています。宮元とは、古記録に残る「長袖衆・石垣衆」の伝統を引くものといわれています。従って宮元地区の人々は古来から「宮元衆」とか「石垣衆」と呼ばれてきました。
宮元衆の主な仕事は神職の主宰する祭礼神事に「
諸人
もろと
」として奉仕するこです。その他に神域の整備や祭具の維持管理など祭礼に関する諸役を務めるのが仕事です。具体的には、祭礼渡御の
供奉
ぐぶ
(お供)、日吉
普請
ぶしん
(神域の整備)、神輿出し、祭礼用具の出し入れなどです。宮元のこれら諸役は、山の手石垣地区の成人男子が務めます。組長は両地区一年交代で担当する慣わしです。もちろん祭礼に関する諸役については、宮元とは別に神職(宮司・巫女など)の仕事や役割があります。
宮元組長の役割
【例大祭】
神輿引継ぎ
絵馬殿にきた総宰領と副宰領が神輿を借りる挨拶をした後に宮元組長は「お役目大儀に存じます。どうぞ宜しくお願いいたします。」と答礼します。
神輿渡御に出発挨拶
各役員が社務所で「出立酒」を祝っているその場へ宮元組長二人は神輿渡御出発の挨拶「神輿渡御只今より出発いたします」と氏子総代総務に言上します。この挨拶により神輿の渡御に入ります。
神職の役割
神職の役割としては、神殿の清掃をはじめ御神霊の守護と祭礼に関する神事一切を主宰すること及び祭礼用具の保管、神事寄合や神前協議などの企画立案、そして祭礼全般の指導助言などがあります。
神輿番
神輿番とは、拝殿に設置している山の手地区より1名石垣地区より2名の徹夜番が神輿を一晩中警護をすることです。
宵宮の湯立神事より宵宮祭の神前協議が終わまで宮元衆は拝殿で神輿の警護を続けています。神前協議が終わると宮元の組長は、拝殿の宮元衆に協議次第を報告し、大祭の役付けを確認します。午後9時頃になると徹夜番は社務所で「小豆粥」をいただいて、翌朝までの警護につきます。
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