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1.おとなの病気(内科・胃腸科一般)

(1)内科急性疾患

感冒、急性上気道炎などのかぜ症候群がもっとも一般的なものです。ほとんどは対症療法でよくなります。こじれて、急性気管支炎や急性肺炎などを合併して、抗生剤の点滴治療を行う場合もあります。

インフルエンザは症状が重篤であるだけでなく、肺炎や脳症などの命にかかわる大きな合併症を起こすことがあります。早期の適切な診断と治療が重要です。当院ではウィルスの迅速検査(1015分で結果判明)を行います。治療はオセルタミビルという薬を内服します。発病48時間以内でないと効きが悪くなりますから、できるだけ早く受診することが大切です。オセルタミビルは、原則10歳代での投与は禁止されていますから、その場合は対症療法を行います。

感染性胃腸炎(いわゆる嘔吐下痢症・急性胃腸炎)もよくみられる疾患です。ウィルス性の場合は、特効薬がありませんが、たいていは対症療法でよくなります。最近は。ノロウィルス感染症が問題となっており、必要な場合は迅速検査を行います。病原性大腸菌は早ければ抗菌剤が有効です。脱水症状のみられる場合は点滴治療します。食中毒との鑑別は常に念頭におきます。

そのほか、膀胱炎、急性扁桃腺炎(細菌性)、急性虫垂炎(いわゆる盲腸)なども当院でよくみられる病気です。

(2)内科慢性疾患

糖尿病(2型)、高血圧症、高脂血症、狭心症、心筋梗塞などの生活習慣病が主なものです。中でも、糖尿病(2型、遺伝性素因、成人型、インスリン非依存性)が最近増加しています。食事・運動療法から開始し、進行すれば内服、インスリン注射となります。食事療法の十分できない人が多いのに頭を痛めています。次に、高血圧症、高脂血症などが多くみられます。これも食事・運動療法と内服治療を行います。狭心症や心筋梗塞も増えています。これら病気は、発作時には、ドクターカーにより専門病院へ緊急搬送し、不安定期ないしは急性期には専門医で治療し、安定した段階で当院での治療となります。病院−診療所の連携が重要です。

最近、メタボリック・シンドロームが話題になっています。内蔵型肥満に高血糖、高血圧、高中性脂肪、低HDLなどを合併する病態をいいますが、心臓や脳の血管障害を発生するリスクが非常に高いとされています。当院では、内蔵型肥満に注目して、疑われる人には腹部CT検査を施行しています。治療の基本は食事と運動です。やせる方法として、野菜と青汁をしっかりとってカロリー制限し、毎日散歩することをすすめます。

消化器系の病気は、慢性胃炎が最も多いようです。胃潰瘍、十二指腸潰瘍は以前に比べて減少しているような印象です。診断は胃レントゲン検査や胃カメラで行います。胃の病気では、ヘリコバクター・ピロリ感染症の合併の有無が重要です。感染がみられれば内服薬で除菌治療を行います。便秘症は日常的によくみられます。菜食を指導し、青汁をすすめます。下剤でも治療します。肝臓の病気では、慢性肝炎(B型、C型)、肝硬変症、脂肪肝、アルコール性肝障害などがみられます。BC型の慢性肝炎には、インターフェロン治療を行う場合があります。B型肝炎には、抗ウィルス薬(ラミブジン、ほか)を使用することもあります。進行性のB型、C型の慢性肝炎、肝硬変症で、何らかの理由でインターフェロンなどの特殊な治療ができない場合は、強力ミノファーゲンCの注射治療を行います。

呼吸器の病気は、気管支喘息、肺気腫、慢性気管支炎などです。喘鳴発作には、気管支拡張剤の点滴や吸入治療を行います。比較的空気のきれいな田舎に位置する関係か、重積するような大きな発作はまれです。

めまい症は大変多い疾患ですが、いつも診断に苦慮します。脳、脊椎、耳、血液、糖尿、心臓、血圧、自律神経、ストレス、心因など多彩な原因で発作が起こります。脳CT、血液、レントゲン、心電図など組み合わせて検査しますが、原因の特定できる場合はそう多くありません。原因診断が難しく、治療も特効的なものがないのが現状です。メニエル病や脳神経疾患が原因で、必要と思われる場合は、耳鼻科、神経内科、脳神経外科などに紹介しますが、その他のものは当院で治療します。治療法はいずれも同じ対症的で、点滴、注射、内服です。

そのほか、過敏性大腸症候群、非定型抗酸菌症、不整脈(心房細動、心室性期外収縮、他)、慢性心不全、甲状腺機能亢進症、甲状腺機能低下症、慢性腎炎、慢性腎不全、痔核などがよくみられます。

(3)脳疾患

最近、老人性認知症(アルツハイマー病、脳血管性認知症、他)が目に見えて増加しており、最も問題です。特効薬がありませんので、ひたすら人的介護に頼るしかないわけですが、介護者がダウンする場合が多くみられます。当院の治療では通所リハビリが、症状の進行防止・改善に効果を示しています。

脳梗塞後遺症、脳出血後遺症、パーキンソン病、パーキンソン症候群もよくみられます。通所リハビリの適応です。心身の機能維持・改善、生きがいの獲得に、内服薬で得られない特有の効果がみられます。

(4)皮膚疾患

湿疹、皮膚瘙痒症が多い疾患です。内服、外用剤で治療します。蕁麻疹、接触皮膚炎(かぶれ)、虫刺症(ハチ、ムカデ、他)、帯状疱疹(帯状ヘルペス)、単純疱疹(熱の花)など急性の皮膚病もみられます。白癬症(水虫)は、最近は、内服治療を行います。36ヶ月位長い間飲まないといけませんが、治癒するようになりました。

(5)心療科疾患

最近増加している病気の一つが、この心療科領域の病気です。不眠症が最も頻繁にみられます。不安神経症、抑うつ神経症、うつ病、うつ状態、老人性うつ病の増加は現代の社会事情を反映しているように思います。どれも、病識が乏しく治療が十分できず、困惑することが多々あります。病気をよく理解し、処方通りに内服できれば、それなりに回復します。当院でコントロール困難な例は、専門医に紹介しています。

(6)眼疾患

結膜炎(アレルギー性、細菌性、他)、麦粒腫(ものもらい)、結膜異物(目のごみ)などの軽ものは治療できます。

(7)外科的疾患

切り傷、擦過傷、挫傷、火傷、熱傷、ガングリオン、癤、皮下膿瘍(おでき)、動物咬傷(犬、ねこ、ほか)など、軽いものは当院で処置します。外傷の縫合処置や、膿瘍の切開排膿など、小さな外科手術も行います。

(8)耳疾患

急性中耳炎、急性外耳道炎、耳鳴など治療を行います。

(9)整形外科的疾患

高齢者のほとんどの方が、骨粗しょう症、変形性関節症(変形性脊椎症、変形性膝関節症、他)、腰痛症などの病気を持っているといってもいいと思います。加齢による病気ですから、それに応じた保存的な対症療法(物理療法、内服、外用、注射)を基本としますが、麻痺・筋萎縮・運動障害などで日常生活に支障をきたすようになれば、専門医に相談し、外科的処置を行う場合もあります。頚肩腕症候群、肩関節周囲炎(五十肩)、肋骨骨折、各種打撲傷なども保存的に治療します。

10)難病

パーキンソン病、アルツハイマー病、潰瘍性大腸炎、ベーチェット病、慢性関節リウマチなど受診されています。いずれも初期は専門医で診断治療を行い、症状が安定したら当院で治療しています。パーキンソン病、アルツハイマー病には、通所リハビリを行っています。

11)がん

胃がん、大腸がん、肝臓がん、肺がん、すい臓がん、前立腺がん、膀胱がん、食道がん、腎臓がん、胆管がん、胆のうがん、皮膚がんなどみられます。白血病、多発性骨髄腫など血液の悪性腫瘍もみられています。悪性腫瘍の確定診断と根治療法(手術療法、化学療法、放射線療法、免疫療法、ほか)には専門医が必要です。診療所−病院の連携が重要となります。

2.小児の病気(15歳以下)

感冒、急性上気道炎、インフルエンザ、感染性胃腸炎(急性胃腸炎)が圧倒的に多くみられます。その他、風疹、麻疹、手足口病、水痘、ヘルパンギーナ、流行性耳下腺炎、突発性発疹、溶連菌感染症、りんご病、ヘルペス、白癬、頭しらみなどの感染症や、小児喘息、アレルギー性鼻炎、アトピー性皮膚炎、湿疹、結膜炎、中耳炎、副鼻腔炎、食中毒、急性肺炎、急性腎盂炎、膀胱炎などみられます。切り傷、打撲、骨折などの外傷もあります。