読者のぶりぶり通信〔MAIL&FORMDECORD篇〕【No.054】

◆ 正字正假名遣ひの正統國語表記の大事を訴へる頁
「電腦正統記」御案内 - nakamura
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1998/11/10/19:15
前略 こんにちは。
私は「國語問題研究會」といふホームページの掲示板で正漢字正假名遣ひの正統國語表記の大事を訴へる投稿をしてゐる青方の中村といふものです。

このたび、「電腦正統記」といふホームページを拵へました。
主に國語國字問題關聯の資料などを提供してをります。出來ますれば、御貴殿の率直な御意見を御聞かせ願ひたく、メールを差上げた次第で御座います。どんな些細な事でも構ひませんので、宜しく御願ひします。

それでは失禮します。 草々



★ たまぶり ★

青方の中村さん、はじめまして。メールいただき、有り難うございました。
貴サイト『電腦正統記』も早速のぞかせていただきました。

私は所謂「自己形成」にとっても、言葉の問題は重要だと思っています。自身(あるいは他者・事象)を捉える確かな言葉を持たなければ、個の世界って広がりを獲得していくことはできませんよね。
日常の話し言葉・書き言葉における軽薄簡便な言葉の横行は、時に便利な場合があるにせよ、それを専らとするのでは個の世界を狭めるばかりだと感じています。いまは表記以前の段階、いわば日本語の語感や語彙(さらには語法や表現力)が危機に瀕しているとも言えそうな気がします。

『國語問題研究會』の新明和氏の自己紹介に「論文などで、正字・正假名遣ひで書くが、研究室の教授にその文體(体)では學位を與(与)へないと言はれ、云々」とありましたが、例えば出版の現場においても活字による写植が電算写植にとって代わられ、正字を用いることは難しくなってきています。必要な場合は台湾や韓国で版下を作り、それを写真製版するという煩瑣な手続きを経なければならないようです。私たちの日常においても、ワープロでは使用漢字が制限されているという現実がありますよね。

したがって、正字正仮名遣い実現のための状況はかなり厳しいと思います。中村さんが収拾し公開されている資料は、そういう意味では貴重ですね。表記の原況を示すという点では、資料の本文をスキャン画像として公開するというのはいかがでしょうか。

しかし、「正字」というのがかつての中国の漢字を指すのだとすると、現在の輸入言語である欧米語への拝跪を過去の輸入言語への拝跪に押し戻すに過ぎないという側面をも、正字使用の運動が併せ持ってしまうことはないですか? 私の無知による誤解であれば、ご教示下さい。

私も日本の言葉・文化・風土をこよなく愛しています。



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