山村暮鳥
「雲」


 
 


 
なんといふ麗かな朝だらうよ
      ひとかたまり
娘達の 一魂 がみちばたで
 
たちばなししてゐる
 
うれしさうにわらつてゐる
 
そこだけが
 
馬鹿に明るい
 
だれもかれもそこをとほるのが
 
まぶしさうにみえる