八木重吉
「秋の瞳」

 
   美しい 夢


 
 ほのかにも いろづいてゆく こころ
 
 われながら あいらしいこころよ
 
 ながれ ゆくものよ
 
 さあ それならば ゆくがいい
 
 「役立たぬもの」にあくがれて はてしなく
 
 まぼろしを 追ふて かぎりなく
 
 こころときめいて かけりゆけよ



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