八木重吉
「貧しき信徒」

 
   こども


 
 丘があつて
 
 はたけが あつて
 
 ほそい木が
 
 ひよろひよろつと まばらにはえてゐる
 
 まるいような
 
 春の ひるすぎ
 
 きたないこどもが
 
 くりくりと
 
 めだまをむいて こつちをみてる



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