八木重吉
「貧しき信徒」

 
   


 
 ながいこと考へこんで
 
 きれいに諦めてしまつて外へ出たら
 
 夕方ちかい樺色の空が
 
 つめたくはりつめた
 
 雲の間に見えてほんとにうれしかつた



BACK戻る 次へNEXT
[八木重吉] [文車目次]