四姑娘山

四姑娘山は四川省で高さで第二の山だ。第一はミネヤコンカ、日本人が初登頂したことでも有名だ。
四姑娘とは四人姉妹のことでパンダを守った4人の姉妹が山になったと伝えられる。一番姉が大姑娘、次女が二姑娘、三女が三姑娘、四女が四姑娘である。若い順に背が高い。一番高い四姑娘は6250m。四姑娘は四女という意味と四姉妹という意味があり、山脈全体のことも四姑娘という。
四姑娘を見るにはパンだの里臥龍から標高4538mの巴郎峠を越えて日隆まで行かなければならない。悪路、酸素欠乏、帰りは雪道の難関だった。断崖絶壁の道で20cmくらい積もったが運転手君はこんなのは雪じゃない、霜だといってタイヤにチェーンを巻こうともしない。実はもっていないのだった。スリップ、脱輪の車が相次ぐ。こちらもヒヤヒヤものだ。

巴郎峠を越えて

峠が近づくにつれて周囲の山々の雪化粧が濃くなる。

この峠を下ると一時間程で日隆だ。登りは険しい断崖のそばを走ったが、下りは比較的なだらかなようだ。

下りの途中猫鼻梁というビューポイントがあった。ここから四姑娘全体がよく見える。天気も最高。

右から大姑娘、二姑娘、三姑娘、四姑娘の順に並んでいる。

行きはよいよい、帰りは・・・

二日後再びこの峠を越えて成都方向へ向かう。昨夜降った雪で山はすっかり雪化粧。峠付近もこのとおりの銀世界だ。スリップや脱輪する車が相次いでいる。こちらもヒヤヒヤものだ。幸い天気は回復してきたので景色は素晴らしい。

無事峠を越えてガイド嬢もゴキゲン。

空は抜けるように青い。澄んだ空気の中で月が美しい。

放牧のヤクの群れも。冬も放牧はこのままだそうだ。これで家畜といえるのか。持ち主の印はあるそうで、他人のヤクを盗む人間もいないのだそうだ。
それにしても自分のヤクをどうやって見つけるのだろうか。

数百メートル下ったところで休憩用の駐車場があった。ここに公衆トイレあり。中国特有の汚いトイレではないが、当然水は出ない、ドアは壊れているがあるだけましだ。それでも利用料は2元(30円)。街中の公衆トイレが0.5元なのに比べると4倍だ。亭主がトイレの集金をして奥さんが肉とジャガイモを焼いて売っている。山の中の独占事業だから相当儲かっているはずだ。これも利権だろう。誰が利権を確保するか、汚職の種でないのか。
でもこのジャガイモ、ピリリとした味付けが美味かった。

日隆からは四姑娘付近の観光コースとして3つのルートが整備せれている。
一番長く、ビューポイントも多い双橋溝、森林浴のような長坪溝、四姑娘だけを見る鍋荘坪。鍋荘坪へ登る予定の日はは雨が降って山は全く見えなかったので省略した。ただし下の猫鼻梁から見る四姑娘と変らないということなので・・・まっ、いいか。