(2)植物の生殖細胞(花の作り、前葉体と胞子の観察)

 「花のつくり」を黒板で、絵解きしてから、「植物は、生殖器官を上に向けて、精一杯、開いて見せているのだから、これ以上、猥褻なことはないかも知れない。」と言うと、小中学生に話すには無理があるが、高校生にもなると、そんな見方もあるのか、と理解して驚いた顔をする。 顕花植物の分類には、花のつくりが重要である。
 1774年(安永4年)に、前野良沢・杉田玄白・中川淳庵・桂川甫周がターヘル・アナトミアを訳した「解体新書」には、顔の真ん中に、うずたかいハナ(鼻)がある、とあるそうだ。これもダンゴッパナ・ワシッパナ等々、色々と分類出来るようである。
 シダの前葉体を授業で図解して、造精器から出た精子が、同じ前葉体の造卵器の中の卵細胞と受精すると言っても、生徒はあまり驚かないが、同じ遺伝子同士が一緒になって、ホモになる確率が 高い、と解説すると、何となく心配そうな顔をしだす。シダの胞子嚢の観察も良い実験である。

【リンク】 花のつくり NHK高校講座「植物の生殖」
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