山村暮鳥
[文車目次] 


思潮社 「山村暮鳥詩集」(1993年9月15日 初版第二刷)より
  『聖三稜玻璃』QTView版※QTViewのダウンロード
彌生書房 「山村暮鳥全詩集」(1973年7月10日 第五版)より
『風は草木にささやいた』QTView版
筑摩書房 「現代日本文學大系41」(1973年12月20日 第一刷)より
『雲』QTView版

*注:一部ルビがふってありますが、ブラウザのフォント設定によっては、ルビがずれて表示されることがあります。ルビがずれている場合は、お使いのブラウザの「表示」→「フォント」から、フォント設定を調節してご覧下さい。



ひとりごと
 山村暮鳥の詩をはじめて読んだのは、実はマンガの中でのことでした。多分、小学校の高学年か中学の1年生ぐらいだったと思うのですが、作家もストーリーも忘れてしまいましたが、一番最後のコマに「いちめんのなのはな」の繰り返しがあって、島村暮鳥《風景》というのが小さく書いてありました。とにかく、その繰り返しにもの凄くインパクトを感じて、曖昧な記憶の中で、次の日には紀ノ国屋書店に《風景》の詩を確認しに行った、ということだけは鮮明に覚えています。
 その後、暮鳥の詩で代表的のものは高校まででほぼ読み終えましたが、《風景》の収められた『聖三稜玻璃』の3年後に出版された『風は草木にささやいた』は、とても同じ人が書いているとは思えないぐらい穏やかな詩が並んでいて、かなり戸惑ったものでした。『聖三稜玻璃』が世に認められず悪評の中で一度壊れた暮鳥が、苦しみの中から自分を組み立て直して作り出したのだろう、力強いながらも平明な詩や、『雲』の中の穏やかな詩を読んでいると、時々泣きたくなるような気がしてくることがあります。



山村暮鳥について

『聖三稜玻璃(せいさんりょうはり)』について

『風は草木にささやいた』について

『雲』について

[文車目次]