北原白秋

(角川書店 日本の詩集3「北原白秋詩集」より  昭和43年11月10日発行 初版)
(新潮文庫 「北原白秋詩集」より 平成9年8月15日 65版)
(角川文庫 「北原白秋詩集」より 平成11年1月25日 初版)
『邪宗門』より
 邪宗門扉銘
 邪宗門秘曲
 室内庭園
 WHISKY.
 濃霧
 空に真赤な
 接吻の時
 謀叛
 ほのかにひとつ
 噴水の印象
 青き花
 解纜
 なわすれぐさ
 よひやみ
『思ひ出』より
 序詩
 金の入日に繻子の黒
 骨碑の女王の手に持てる花
 黒い小猫
 みなし児
 断章
 穀倉のほめき
 初恋
 青いソフトに
 時は逝く
 身熱
 青き甕
 恐怖
 あかんぼ
 接吻
 青いとんぼ
 にくしみ
 たそがれどき
 春のめざめ
 
 怪しき思
 柳河
 酒の精
 紺屋のおろく
 曼珠沙華
『東京景物詩』より
 公園の薄暮
 片恋
 露台
 おかる勘平
 かるい背広を
 金と青との
 銀座の雨
『白金ノ独楽』より
 白金ノ独楽
 
 薔薇二曲
 麗日展望
 野晒
 自愛一篇
 他ト我
 吉日
『水墨集』より
 雪に立つ竹
 竹林の七賢
 かやの実
 落葉松
 饑ゑたるもの

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ひとりごと
 北原白秋は、詩人や歌人としてよりも、「あめふり」「ペチカ」「揺籠のうた」などの童謡作家としてや、『まざあ・ぐうす』の訳者としての方が有名なのではないかと思いますが、私は詩もけっこう好きだったりします。中学時代に白秋の作り出すことばの妖しい迷路にはまってしまって、一生懸命読みました。
 色々な作者の詩を読み込んでいくと、白秋の詩には、確かにあまり“深み”といったものは感じられない気がしてくるのも確かですが、、退廃的でエキゾチックなことばの選び方には心をひかれるものがあります。“詩”というよりは、“歌謡”に近い感じも無くはありませんが、そのきらびやかさは一読の価値はあるのではないでしょうか。


北原白秋について
  • 詩人、童謡作家、歌人。近代象徴詩運動で歌壇に影響を与えた。
  • 1885(明治18)年1月25日、福岡県山門郡沖ノ端村(現在の柳川市)に生まれる。本名、隆吉
  • 1904(明治37)年、中学を中退して上京、早稲田大学英文科予科に入学。以後、「明星」「スバル」などに短歌、詩を発表。
  • 1909(明治42)年、第一詩集『邪宗門』を刊行。
  • 1918(大正7)年、鈴木三重吉の「赤い鳥」の童謡面を担当し、以後、日本の創作童謡に新分野を開拓。
  • 1942(昭和17)年11月2日没。


『邪宗門』  明治42年(1909)刊行。第1詩集。官能主義・エキゾチズム・世紀末的退廃美を象徴的技法により表現した。
『思ひ出』  明治44年(1911)刊行。第2詩集。自然主義の影響を受けて一層現実的かつ腐乱頽廃した題材に興趣を見いだすとともに、一方で官能的な嘆美享楽詩体に走っている。詩、装丁ともに詩壇にエポックをかくした。
『東京景物詩』  大正2年(1912)刊行。第3詩集。明治末期の東京の風俗詩あるいは風物詩を主として集めたもの。
『白金ノ独楽』  大正3年(1913)刊行。印度更紗第2集。詩形としては、「梁塵秘抄」などの初期今様または仏教和讃のスタイルを模し、全編が片仮名まじり文で統一されている。
『水墨集』  大正12年(1923)刊行。歌文や童謡、民謡などに仕事の中心を置いていた、白秋の中期作品としては唯一の詩集。

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