えらーい人達 | |
一人目 ピエール・ブーレーズ ( BOULEZ, Pierre ) 1925〜 (フランス) |
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1925年 フランス・ロワール生 パリ音楽院にてメシアンに習った本格派の筋金入り前衛作曲家であると共に、「オーケストラの医師」の異名をとるとんでもない鋭い耳を武器に持つ超一流指揮者。当然レーパートリーの中心は現代音楽を主としている。特にストラヴィンスキーとバルトークは絶品。 |
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指揮もする作曲家という人は沢山おりますが、指揮で商売できる人はある程度限られる様です。ブーレーズは20世紀屈指の前衛作曲家ですが、この人の指揮はそれだけで商売になる超1級品であります。それを実証するように彼が最近指揮するのは、シカゴ響、クリーヴランド管、ロンドン響、BBC響、ウィーン・フィル他というようにメジャーオケから引く手あまたと言ったところです。![]() ところでその演奏でありますが、さすが世界屈指の鋭敏な耳を持っているだけに仕上がりに緩味な点は一切ないようです。複雑を極める現代の音楽を振って彼ほど明断な演奏を聴かせる人はいないでしょう。しかしながら彼の演奏は精密なだけでなく、そこに強い野性的なパワーが加わって聴こえます。だからこそブーレーズの演奏には強い説得力があり、又印象にも残るのだと思います。 ところでこの人の指揮は棒を使用せず素手で見事にさばいていく様が印象的です。実は私の棒を使わない指揮はブーレーズの指揮を見て真似てやってみたところ、これが意外に結果が良く、私自身もとても良い感触で振れたので以来3年前からこのスタイルで振るようになってしまいました。 |
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ストラヴィンスキー:バレエ音楽「春の祭典」(+同「ペトルーショカ」) | |
ブーレーズと言えばやはりこれでしょう。演奏の正確さ、曲の持っている野性的パワーの両面が極めて高レヴェルで聴けます。スコアを見ながら聴くと尚一層楽しめる演奏です。しかしこの曲ってほんとうにおもしろいですね。現代音楽に対して食わず嫌いの方にはぜひ聴いてみてほしい曲です。 もうちょっと興味のある方は、旧録音の「春祭」もオススメです。ブーレーズの若きしパワーがとんがった名演です。 クリーヴランド管弦楽団(グラモフォン POCG50040 録音:1991年) |
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