ケネディー元大統領の遺品が、サザビーのオークションで驚くほどの高値で落札されたというニュースは、いまだに高い彼の人気を物語っている。
ケネディーが大統領になった当時、私は中学生だった。就任演説のニュースを見て、その若くてハンサムな姿や、歯切れのいい演説に、アメリカというのは素晴らしい国だと感激した。(今のブッシュのアメリカとは何と違うことか!) それで、生徒手帳にずっとケネディーの写真の切抜きを入れていたら、それを知った祖母が、「あなたはハイカラな子だけど、好きな人も随分ハイカラだねぇ。」と私に言ったのを覚えている。 「祖国があなたのために何ができるかを問うより、あなたが祖国のために何を行うことができるか問うてほしい。」 And so,my fellow Americans: ask not what your country can do for you - ask what you can do for your country. これは、有名な就任演説の中の文。演説が上手かったケネディーの文章の中でも、とびきりの名文とされているが、本当に何度読み返しても、示唆に富む素晴らしい言葉だ。 ブツブツと文句を言うだけで、何でも他人のせいにするのを戒め、主体的に自らの運命を切り開いていくのだという言葉は、今の時代にも、新鮮な響きを持っている。 「祖国」をいろいろな言葉に置き換えて考えよう。(2005/02/19) 【16】会社は誰のもの? |