第二話「祝福と呪い」
照り返る太陽を映す水面を裂くように一隻の客船が海原を進む。
船は大きく豪華な造りであったが、それはたった一人のために用意されたものだった。
「はぁ……」
そのたった一人―奉は、何度目かの大きな溜息をついた。
(海の上は、苦手だな……別に酔うってわけじゃないんだけど……この揺れが……なんか、落ち着かないな……)
明かりのない部屋で闇に包まれて、奉は膝を抱え目を閉じた。この船は、選出者のために国連が用意したもの。
『司=マーフェス』が幽閉されている特異フィールド『星護座』には、『司=マーフェス』の強大な『力』に容量を食い潰されているため、たった一人しか侵入できない。
そのため、国連は、選出者同士を戦わせ、勝ち残ったものを『星護座』へ送り込むことを画策した。
勝ち抜く毎に莫大な報奨金を与え、場所の移動にはこのような豪華客船を丸々一隻を与える。
この馬鹿げたシステムに乗ったわけではないが、奉は、自分の目的のために今まで何人もの選出者を倒してきた。
それも、あと数回で終わる。
そんな上位にまで、奉は、上り詰めていた。ひときわ豪華な船室のドアの前に四人の男たちが立っていた。
その姿は、全員、黒いスーツに黒のサングラス。
四人は、懐に手を差し入れ、ドアに近い男がノブに手をかけると乱暴に押し開け、一気に部屋になだれ込む。
「動くな!」
男の一人が懐から取り出した銃を構え、怒鳴るように一喝した。
しかし、部屋は真っ暗。
壁のスイッチを探り、明かりをつけるが部屋はもぬけの空で、人がいた形跡すらない。
「ちっ」
舌打ちをして、銃を手にしたまま、男たちは部屋中を、それこそ、クローゼットからベットの下、冷蔵庫の中までひっくり返すようにあさる。
「いないぞ」
「別の部屋か?」
「いや、選出者の部屋はココのはずだ」
「バカ正直にそこにいるってわけでもないだろう」
「まったく、その通りだね」
突然の子供どもに四人は、開けっ放しのドアを見る。
そこには、イタズラっぽい笑みを浮かべた奉が立っていた。
「動くな!」
四人は、すぐさま奉に銃口を向ける。
「なるほどね。ボクを生かしたまま捕まえるのがキミたちの目的か」
「なぜ、そんなことがわかる」
銃を向けたまま、男は興味深そうに尋ねる。
「見たとこ、キミたち暗殺者でしょ? それもかなり訓練積んだプロ。
そんな子たちなら、目標がたとえ子供でも『動くな』なんて言わないで、すぐさま撃っていたはずだよ」
「お前も相当な使い手のようだな。
部屋にいなかった事といい、かなりの修羅場をこなしていると見える」
「それなりにね。
あ、けど、部屋にいなかったのは、単にこ〜んな豪華な部屋、落ち着かないから、この船の一番最下層にいただけなんだけどね」
「……とにかく、来てもらおう」
ちょっと、きまり悪く男たちは、奉の腕を取り、促した。連れてこられたのは、甲板。
豪華客船の定番とも言えるプールには水が張られ、周囲にはオープンカフェのようなラウンジがあり、そこには船のクルー全員が縄で縛られていた。
「人質ってわけ?」
四人の暗殺者に取り囲まれ、後ろ手に縛られた奉は、バカにしたような呆れ声で、クルーたちのすぐ側で、一人で偉そうにイスに座った男に声をかけた。
長身をダーク・グレーのスーツで包み、整った顔をしているが、それはどこか人を見下したような印象を受ける。
「へぇ、キミは、研究所の……えーっと……えと……名前、何だっけ?」
「サイース=レイレフだ! 名前くらい覚えておけ!
ま、まあ、いい。その様子じゃ、再開の握手もできないだろうからな。
多少の無礼は許してやる」
「そりゃ、どーも。縛られてなくても、研究所の所長のドラ息子であるキミみたいな傲慢で高圧的で性格歪んだ心の狭い子が握手なんてするはずないだろうけど、多少のお礼は言っておくよ」ガゥン!
銃声が響き、看板に穴が空く。
「貴様! 自分の立場を自覚したらどうだ?」
白煙を上げる銃を手にし、サイース=レイレフは、奉を睨み付ける。
「人質とられているから、キミの言うこと聞けってこと?」
「そうだ。貴様には洗いざらい吐いてもらう!
『星御座』の全容を!」
その言葉に、ビクッと奉の身体が震える。
「驚いているようだな。
『星御座』!
この名こそ、貴様から引き出した『星護座』のプログラムに隠されたブラック・ボックス。俺たちに解析できないと思っていたのか? 前のようにしてもいいのだが、あいにく研究所は、貴様に破壊されてしまったからな。
さぁ! 観念したなら、俺に全てをさらせ!」
「解析できたんなら、ボクに聞く必要ないんじゃないの?」
ビシッと指を差したサイースに奉は、冷たく突っ込んだ。
「それに研究所のことだって、無理矢理データ引き出そうとして、ボクに高圧電流流して、『力』が暴走した結果でしょ。
恨まれる筋合い無いと思うけどな?」
辛辣な奉の指摘を受け、サイースは、銃口を船長らしき男の頭に押しあてた。
「五分時間をやる。
それまでに言わなければ、こいつを殺す。
十分後には二人目を殺す」
「や、やめてく……」
「声を出すな。死ぬ時間を早めるつもりか?」
サイースに言われ、船長は堅く目を閉じた。
「キミ、正気? そんなに『星護座』にいる『司=マーフェス』の『力』が欲しいの?」
「あと四分だ」
ガギッと撃鉄を下ろす音と船長の声にならない悲鳴が奉の耳に届く。
「痛めつけるなら、ボクにしなよ!
それが筋ってもんでしょ!」
「お前には自分よりも他人を痛めつける方が効果があるということは、研究所の時に調査済みだ。
よく仲間を庇っていたな。
実験体などいくらでも補充できるというのに」鉄格子。
血の匂い。
絶望に沈む顔。
恐怖に震える身体。
拘束具。
泣き声。
叫び声。
注射器。
白衣を着た大人たち。
狂気の宿る瞳。
力無く倒れる子ども。
冷たくなっていく体温。奉の脳裏に次々と思い出したくもない過去が浮かんでは消えていく。
「俺たちは、呪われた異能者の貴様らを有効利用してやっているんだ。
もっと感謝してもらいたいくらいだな」
「……呪われた?」
「そうだ! 世間から弾かれ、親からも見捨てられ、生きる価値すらない貴様らをわざわざ飼ってやり、有効に活用してやってるんだ。
貴様らと違う世界に祝福されたものの情けだ!
それを足蹴にするとは、つくづく愚かな忌み子だな!
ほら、あと一分半だ」突然、目の前が暗くなり、奉は、糸が切れた人形のように崩れ落ち膝をついた。
硬直した身体には冷たい汗が流れ、だんだん息苦しくなり、半開きになった口からは荒い息づかいばかりが漏れる。「どうした。もう何も言わないのか?
あと三十秒だぞ」
「待って!」
サイースの口が笑みにいやらしく歪む。
「吐く気になったか」
「違うよ」
短く言った奉の顔には、先ほどの動揺など微塵も残っていなかった。
「人質がどうなってもいいのか!」
「どこに人質がいるの?」
「なに!」
そこには何もいなかった。
船員たちがいた場所の甲板がそっくり抜け、その真っ暗な穴の底からは、「痛い」だの「あのガキ」だのと声が聞こえる。
「やれ! 何をしている!」
サイースの声に暗殺者たちは、ハッと我に返り、一人が奉に向けて引き金を引く。ゴゥン!
弾丸は、奉の頭を打ち抜き、そのまま突き抜けて甲板に穴が空く。
「すでに残像」
膝をついたままの奉がふっと消え去り、銃を構えた暗殺者の頭上を飛び越えた奉がその後頭部に膝蹴りを放つ。
鈍い音と共にそのまま倒れる男の背中に正座状態で着地する奉にめがけ、サイースは、銃をぶっ放す。
奉は、身体をそらして弾丸をかわすついでに手首を戒める縄を打ち抜かせた。
「さんくす!」
自由になった両手をぶらぶらさせて、奉は、軽く礼を言う。
その隙をつき、暗殺者たちが銃の底部を奉に振り下ろす。
しかし、奉は、それをすり抜けるようにかわした。
「やっ!」
そして、手近な男の顎を蹴り上げる。
「この!」
別の男が、今度は、背後から襲いかかる。
振り向きもせずに奉は、両手で男の両腕を掴んで、綺麗な弧を描いて投げ飛ばした。
「はぁっ!」ぎゅごん!
残りの二人を巨大な気弾で吹き飛ばし、奉は、サイースに向き直る。
「こ、このバケモノ!」
サイースは、怯えた声で銃を撃つが、それは全て奉の何気ない動作一つでかわされてしまう。
「バケモノか……たしかにそうだよね。
けど、そのバケモノを集めて利用していたのは、キミたち、研究所の連中だったよね。
バケモノを食い物にしていたキミたちは一体、なに?」
「に、人間だ」
「あの子たちも人間だ!」
奉の激しい声に青白い光球が生まれ、サイースの頭のすぐ脇を通り抜け、背後のラウンジのキッチンを粉々に吹っ飛ばした。
「……人間だ……人間……だったんだ……」奉は、覚えている。
研究所のいくつもの巨大なビーカーの中にいた人間だった仲間を。「実験でキミたちは、何人の人間を殺したんだ」
残してきた子どものことをいつも心配していたレミアさん。
「ボクたちは、人間だ!」
研究所の所員にくってかかっていたトールズさん。
「ただ普通とちょっと違った『力』を持っていただけで、それ以外はただの人間だ!」
無理して明るく振る舞っていた観奈子さん。
「勝手に売り買いされたり、実験材料にされるいわれなんてない!」
幼すぎて、寂しくて、ずっと泣いていた柚葉くん。
「キミたちにボクたちを好きにしていい権利なんてないんだ!」
彼らの最後の姿は、もはや人の原型を留めていなかった。
「黙れ! い、忌み子ぉ!」
「言うなぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!」
奉の叫びに数十個の気弾が生まれ、サイースめがけて降り注いだ。きゅぐおん!
爆発による煙が視界を覆い、奉は、荒い息を繰り返した。
なんとか息を整え、奉は、指を鳴らして風を生み、煙を払い、そして、その顔をショックで強張らせた。
「……な、なんで……」
サイースは、無事だった。
数十個の気弾を受けて、傷一つなかった。
「……なんでキミがここにいるんだ……」
透明な薄い皮膜を張り、サイースを庇い立つものに奉は呼びかけた。
「柚葉くん!」それは、十歳くらいの少年だった。
黒い髪は、短く切りそろえられ、Tシャツ、ハーフパンツの上から白衣を羽織り、人形のような冷たい顔をしていた。「俺たちの研究所で造り上げた最高のバケモノ『八敷 柚葉』だ!」
八敷 柚葉―悪魔喰らいの異名を持つ少年。
生まれたときから霊体を吸収する能力を持っていたため、常に霊的存在から命を狙われ続けていた。
彼の周りには、常に怪異な現象が起こり、そのため周囲の人間から迫害を受けてきた。
両親は、迫害から柚葉を守り死亡。
その後、異名を広めつつ各地を転々とし、研究所に捕獲された。研究所では、いつも泣いていた。
状況を理解するには幼すぎて。
毎日繰り返される実験は辛すぎて。
次第に心を閉ざしていき。
最後は、薄い毛布の中で半身をグロテスクに変貌させ、冷たくなっていた。「生きていたんだ。
今まで喰らった霊体がこいつを生かしていたんだ。
俺は思った。
こいつは喰らった霊体を自分のものにしている。
ならば、他から摂取した霊因子を自分のものにできるのではないかとな。
結果がこれだ!
予想は見事に的中したよ!
肉体の生命までもが完全に蘇生するほどにな。
感情の蘇生はしなかったようだが、バケモノにはちょうどいい」
完全に自分に酔ったサイースの言葉に奉は、奥歯を噛みしめる。
(攻撃を防いだ透明な皮膜のようなものは、おそらくPKによるシールド。
身体に取り込んだいくつもの霊因子のせいで抑え込まれた心が悲鳴を上げていることによるものだ。
つまり、柚葉くんの心は、まだ生きている)
パチンと両手で自分の頬を叩き、奉は、気合いを入れた。
「勝機は、ある」
「ほざくな!
行け、バケモノ!」
柚葉の目が大きく開き、不可視の力が奉に迫る。
「くっ!」
素早く横手に飛び退き、奉は、そのまま柚葉に向かって宙を駆け、一気に詰め寄る。
「だぁ!」
叫び、奉は、無数の傷跡が刻まれた左腕を伸ばし、柚葉の目を覆うように顔を鷲掴みにする。
「ああああ!」
柚葉が声を上げると何本もの枯れ木が折れるような音を立てて、奉の右足の骨が内部からメチャクチャにされた。
「ぐぅ!」
痛みに耐え、奉は、必死に精神を集中させる。
「ああああああああああ!」
奉の左腕の骨がメチャクチャに折り砕かれ、その細い腕が不自然に折れ曲がる。
「はぁ!」
苦しげな声に応え、顔を覆う左手が銀に輝き始める。
「あああああああああああ!」
柚葉が叫び、PKにより内臓に力をかけられ、奉は、口から血を吐き、身体をくの字に曲げる。
「ぐ……はぁ……ゆ、柚葉くん!
汝に、穢れたる忌み子より、祝福を!」こぉっ!
奉の左手に灯った銀光が柚葉の頭を貫くように輝いた!
「が……は……ぐぉ……」
「……闇よ。この子に安らかな眠りの祝福を……」
柚葉は、ふらふらとよろめき、安心して微笑む奉の胸に崩れるように倒れ込み、すぐに安らかな寝息を立て始めた。
柚葉を横たわらせ、奉は、右足を引きずりながら、座り込むサイースに歩み寄った。
「く、来るなぁ!」ガゥン!
放たれた弾丸は、不自然な軌跡を描いて奉から外れる。
「バ、バケモノ! このバケモノぉ!」
何発撃っても、それは外れ、弾の切れた銃を手にサイースは、叫んだ。
「柚葉くんは助けたよ。
あの子の心の基礎能力を増幅させて、取り込んだ霊因子に押し潰されない精神力を持たせた。
これでキミの支配も跳ね返せる」
目の前で立ち止まり、奉はサイースを見つめる。
「お願い、答えて。
あの研究所には世界中から集められたたくさんの能力者がいた。
年齢、性別、人種、そして能力の大小を問わず」
奉は、ゴクッと喉を鳴らし、震える口唇で叫ぶように問う。
「なんで……なんで……なんでボクが忌み子なの!」
サイースに詰め寄り、胸ぐらを掴んで、奉はさらに言う。
「研究所を壊したあの暴走の瞬間、ボクの頭には前世の記憶みたいな感じで、忌み子としての記憶が流れ込んできた。
だけど、それは、実験でだよね。
キミたちのした実験でボクは、忌み子になったんだよね。
違うよね、ボクは……ボクは……ボクは……違う……」
すがるように問う奉を見て、サイースは、冷徹に言い放った。
「いや、貴様は、最初から忌み子だ」
ビクッと奉は、身体を震わせた。
「貴様は、最初から、そう、あの母娘と初めて接触したときから、世界中からマークされていた。忌み子としてな。
実験のせいだと?
被害者ぶるのもいい加減にしろ!
貴様は、忌み子だ!
生きているだけで、関わった全てを傷つける呪われた忌み子だ!」
「じゃ、じゃぁ……お、お母さんは……お姉ちゃんは……」
「そうだ! 貴様のせいで人生を狂わされたんだ!」(ボクは、気付いていた。ホントは、最初から。
嫌われていること。望まれてないこと。いらないこと。
ボクは、忌み子だって事)奉の心に今まで無理矢理、気付かない振りをしていた『忌み子』としての感情が甦ってきた。
それは自分への嫌悪。
嫌われてるのに、望まれないのに、いらないのに、生きていたいと思ってしまう、自分への嫌悪だった。「死ねぇ!」
サイースは、隠し持っていたナイフを抜き放ち、奉を突き刺そうとする!
しかし、ナイフの刃が突き刺さる寸前、奉の服をすり抜けて、何本もの半透明の腕が伸び、サイースに掴みかかった。
「ぐわ!」
「だ、ダメだ! やめて!」
奉は、腕を振り払おうとするが全てすり抜けてしまう。
奉の身体中の傷跡が脈動するかのように疼き始める。
「こ、これだ! この傷跡が、貴様の、の、呪いだ!
激しい感情を持って、貴様を殺そうとするものに……き、貴様が望まなくても呪いがかかる……」
苦しげな声で、サイースは奉をあざ笑う。
「こうやって、あの女を……貴様が母と呼んだ……あ、あの母親も殺したんだろ?
嫌いながらも、貴様を拾ってくれた母娘に……呪いをかけたんだろ?
あの娘は、たしかに拾いものだった!
その点は感謝してるぞ、奉ぃ!
礼だ! あの母親が……死ぬ直前、お前に言ったことを言ってやる!」
「や、やめて! ボク、もう……殺させないで!」
逃げようとする奉の身体を無理矢理、引き寄せサイースは、耳元で言った。
「お前さえ、いなければ」
「あああああああああああああああああああああ!」
奉の悲痛なまでの絶叫が海原に響きわたる。ぼびゅっ!
その瞬間、サイースの身体が墨のように黒くなる。
そして、それは風に吹かれ、砂のように虚空に消え去った。
「……あ……ああ……や……やだ……やだ……よぉ……」思い出す。
慕っていた育ての母が最後に言った言葉。
その美しい顔を歪め、涙に濡らして、奉の首を締めながら言った言葉を。「……なさい……ゴメンなさい……ゴメンなさい……生まれてきてゴメンなさい……ゴメンなさい……ゴメンなさい……ゴメンなさい……れてきて……生まれ……ゴメンなさい……」
奉は、膝を抱え、泣きながら同じ言葉を繰り返した。
イメージソング
HEAVEN
Song by.Takayuki Miyauchi
鉄錆だらけの過去の夢が跡形もなく
滴り落ちる雨の雫に朽ち果てて行く
遠い記憶の中に揺れてる美しい人のこと
僕は鉛色の空を見上げて忘れようとした
時間と共に今 緩やかに流れ 一人で歩いてみよう
癒せない痛み 隠せない嘆き すべてを連れて歩こう
微かに深く青く夕闇が 舞い降りて来る
何かに脅えた鳥が彼方へ 飛び去って行く
走り続けても 呼吸(いき)を切らしても
追い付けないものがある
叫んでいる様な 風の行方さえ 誰にも判らないさ
知るほどに魅えるHEAVEN いつかその幻影へ……
魅つめているのはHEAVEN 現実にする
時間と共に行こう
遠い過去を連れて僕は行こう
闇を越えて行こう
近い未来 魅えるHEAVENまで
魅つめているのは……HEAVEN
予告
遠い昔から ボクには何もなかった
遠い昔から ボクの側には誰もいなかった
寂しい そんな思いも ボクにはなかった
最初から 何もなかったから
あの瞬間 初めて願いを持った瞬間
ボクは 初めて 絶望を知った
そして 希望を手に入れた
『BLESS&CURSE外伝〜戒〜』
第三話「生きてる理由」
この傷がみんなとボクをつなぐ