八木重吉
「秋の瞳」

 
   ふるさとの 山


 
 ふるさとの山のなかに うづくまつたとき
 
 さやかにも 私の悔いは もえました
 
 あまりにうつくしい それの ほのほに
 
 しばし わたしは
 
 こしかたの あやまちを 讃むるようなきもちになつた



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