竹久夢二「夢のふるさと」


 
  晩春初夏


        しゆ ら う
 なげた朱羅宇にゆく春の
 
 鐘がならうとなるまいと
 
 身もそらどけた昼夜帯
 
 いまさらとてもむすばれぬ
 
 四の五のいはずときれませう。