竹久夢二「夢のふるさと」


 
  花束


 
 ありのすさびに
 
 花をつみてつがねたれど
 
 おくらむひともなければ
 
 こゝろいとしづかなり。
 
 されどなほすてもかねつゝ
 
 ゆふべの鐘をかぞへぬ。