簡易赤道儀の製作 (4) もどる 
- 試写編2 -
考えられる殆どの小物と用品類が揃ったのでこれからは撮影環境の整備と撮影後のソフトウェア的手法で表現技術を高めていくことになりそうです。懐具合にゆとりのあればデジタル一眼レフを使用すると楽に撮影できるでしょうが、ノウハウ面では同じだし、新機種に変更するとまた使いこなす技術が必要なので今はこのまま切磋琢磨していきます。

撮影現場の選択

ちょこっとしたテスト撮影のためにわざわざ遠くまで行くのは大変なので地元、尼崎市内で星の見えるところを探し回りました

やっと見つけ出したのは市南部の不燃ゴミ埋め立て現場のすぐ横です、入り浜権の関連でか、一昔前の臨海工業地帯とは思えないくらい川沿い、海沿いには緑化地帯が増えています

その最南端に素晴らしい緑地が出来ていました。丘の上には東屋があり星見を意識したのか、照明灯までも横方向に光が漏れないタイプでした。駐車場も有るのでテストはここに決定しました

海岸側から見た公園

何気なく先日の星空撮影と同じ露出で撮影したところ、画面が真っ白になってしまいびっくり仰天

何事が有ったのかと、撮影データと星空を見比べて目を白黒、原因を探るためにと露出モードを自動露光にして撮影してみて納得しました

それだけ山中との星空の明るさが違っていたと言うことです。今回の下の写真は60秒露出で、撮り直した上の写真は8秒露出で撮影した物

なんと言うことでしょう!? 肉眼ではそんなに差を感じなかったけど8倍も尼崎の空が明るかったと言うことでした


画像処理で見映えをよくする


星の写真ばかりではなく、現場で撮影してきた写真から感動を再現するためには数々の工夫が必要です

このHPでは季節感が最優先ですので天文現象のおもしろさよりも全体から受ける雰囲気を表現するつもりです

コンポジット技法と言われる、天体写真の画像処理を行ってみました。左側は30秒露出の原画の一部分、右側が4コマの写真を合成した物です、ややにじみが出ていますが、背景がくっきりして星も立体的になり存在感が増しています。アマチュアとしては安上がりでありがたいテクニックですね (^o^)     (モデルはオリオン座です)

*複数枚の画像を組み合わせて、画像強調とノイズの減少効果をおこなう技法

せっかく、くっきりとした画像になったんですが季節感を感じられない写真です。う〜んこれは次の課題です 1月9日撮影

今回のロケで三脚全体を眺めてみたら、えらくバランスが悪いのに気がつきました

使用時は追尾の支点を北極星に向けるので常に35度前後上を向いた状態です

アングル調整もしにくいし、天頂に向けた時には気が着くと重心が外れていてねじが緩みがちでした、そう言えばねじも見にくかった
それならこうすればいいのかなと、
写真上でずらしてみました

見かけだけでも使いやすそうですね
雲台を上に、三脚部を下にしたら、バランスが良くなった

今回の撮影で簡易型赤道儀では同じアングルの連続撮影は難しいと言うことが解りました。毎回追尾操作用のねじを元の位置まで戻す必要がありますが、この復帰処理に1・2分掛かるのでその間に星が動いてしまいます、その移動分を追尾できていないからです。
収差の大きいコンバージョンレンズでは周辺でのひずみにより星の位置が不規則にずれてしまうため複数の画像をぴったり重ねる事が出来ません。
せっかくのテクニックを活かす方法を考える必要が出来ました。さてさてどうしましょうか 新しい悩みが出来ました
やれやれ

上記の改良を施してからも
せっせと撮影に出かけてるんですが
まともな追尾写真が撮れなくなりました

ぶれたり流れたり精密な写真を
撮ろうとがんばって居るんですが

今回は天頂方向の写真を撮るべく
狙っていたら、アングルレバーが三脚の
基部に当たってやりにくい
そこで三角の台を着けることにしました
どうせなら北極星の仰角に近い
35度くらいにしました
これでアングルだけは楽になりました
…まだまだ 続けます

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