玉井彰の一言 2003年10月 四国の星ホーム前月翌月

[2003/10/27]  正々堂々と戦う

出馬依頼があった8月末以降、今回の衆議院議員選挙を天下分け目の戦いと位置付け、総大将の立場で戦局を眺めました。 

西日本で強い自民党。取り分け自民が強い愛媛でどう戦うか。ここへ誰を持ってくるか。どのような戦いが可能か。

自民党の強い候補と激突する。問題は勝敗ではない。戦い方如何で全戦局への波及効果があるのかどうか。

まあ、こんなことを考えました。

「北京で蝶々がはばたけば、ニューヨークの天気が変わる」ということが起こりうるかどうかは別として、愛媛1区での戦い方が全戦局へ何らかの影響を与えることを信じて戦う、ということになります。

正々堂々と戦いたいと思います。


[2003/10/27]  立候補のための休職制度

衆議院議員選挙に立候補を決意して思うのは、リスクが大きすぎることです。

普通の人が選挙に出ようとすれば、まず家族が反対するでしょう。それがクリア出来たとして、サラリーマンの場合、雇い主の理解がある場合を除いて、職を辞することになるでしょう。市町村議員や県議会議員、首長が国会議員に立候補すると(逆の場合なども)、失職します。

このような障害があるので、国政に家業政治家以外の人材が供給されるルートは極めて限られています。

政治を活性化させようとすれば、公職に立候補する場合の休職制度を確立すべきです。一般公務員やサラリーマンが立候補する場合や議員や首長が立候補する場合に休職の制度があれば、思う存分活躍できるはずです。

(28日が公示日です。公示日以降は更新できませんので、27日中にもう一度更新を予定しています。出来ると思いますが・・)


[2003/10/26]  テレビ政治

今回の総選挙は、有権者の皆さんが政権を選択する選挙になります。政党がマニフェスト(政権公約)を掲げての選挙であり、政策を競い合う選挙でもあります。

ところが、小泉政権は政策での正面衝突を避け、テレビの視聴率稼ぎに精を出しています。藤井・日本道路公団総裁の解任、中曽根元総理への引退勧告など、わざわざこの時期にやらなくても良いことをぶつけてくる。安倍幹事長起用もテレビ向け人事です。

小選挙区制での選挙で、大きな野党と与党との一騎打ちになれば、選挙の結果はオセロゲームのようなものになります。

自民党惨敗から民主党惨敗まで様々な可能性があります。ほんの少しの躓きが敗北に結びつく可能性を秘めています。マニフェスト対テレビ政治の対決。

策士策に溺れる、とも言います。テレビ政治が自滅する可能性もあります。

普通の自民党政権なら総理の支持率40%で選挙に勝ちました。しかし、小泉政権の場合、支持率が50%を切れば敗北する可能性が強くなります。支持率50%割れの時点で、自民党の各候補にとって「表紙」が邪魔になってきます。

それは、小泉氏自身が分かっているようです。焦りが見え隠れしています。


[2003/10/25]  予告期間

中曽根元首相を小泉総理・総裁が切り捨てたことに対して、中曽根氏は強く反発しました。本日付の新聞では、中曽根氏の選挙区出馬は困難視されています。

大先輩への非礼ということはこの際敢えて述べません。中曽根氏が引退を決めることが適切であることも否定しません。

しかし、予告期間が必要です。選挙間近になっていきなり比例名簿に載せないとの結論を示すのは騙し討ち以外の何者でもありません。中曽根氏は選挙区出馬の機会を実質的に奪われた上で「通告」を受けた訳です。

藤井・日本道路公団総裁への聴聞手続きについても、過去の事例に比して防御のための期間が短すぎるとの批判が藤井氏側の弁護団より出されています。

不利益処分を受ける者には、充分な防御のための期間が必要であり、政治家の出処進退の場合には選挙準備の期間も必要です。

パフォーマンス中心で、自分の人気取りのためには人を踏み付けにして何ら恥じるところがない、品格なき小泉政権に対して、自民党員はどう考えられるのか、自民党の候補者達はどう考えられるのか、お聞きしたいものです。

御自分達の品格も問われているのですが・・


[2003/10/24]  決意

23日の出版記念パーティーは、大勢の方に来ていただき感謝しております。急ごしらえのイベントでしたが、皆さんの御協力で盛り上げることが出来ました。

ここに、改めて決意を述べます。

この国の発展阻害要因は、地方の創意工夫の余地を奪う中央集権のシステム、総合調整機能を欠き、合理的な国家意思決定が出来ない官僚機構、歴史的使命を終えた自民党政権です。この3つを除去する必要があります。

自民党と民主党とが小選挙区でほぼ同数の候補を立て、有権者の皆さんに政権選択をしていただく選挙。

この歴史的な選挙で民主党が愛媛の4選挙区全部に候補を立てることが出来なかったとすれば、愛媛が恥をかくことになっていました。リスクを取る人の少ないこの県で、誰かが自己犠牲を払う決断をすることがこの県のDNAを変えることになる。そう信じています。

ここで民主党が負ければ、この国は長期衰退の道を歩むことになりかねません。私は、その流れを身を挺して止めたいと思います。人として、勝っても負けても、戦わねばならないときがあります。今がその時です。

民主党の勝利で時代を変えたいと思います。「時代を変える勇気」が必要であることを訴えていきます。


[2003/10/23]  郵政民営化について

郵政民営化について、自民党は正反対の意見の候補が同一のマニフェストで戦っています。小泉氏は必ず民営化すると言い、ある候補は絶対反対であると言います。政党の体をなしていない状態です。

このことは、「二枚舌政治」批判で行うとして、郵政民営化についての議論を、郵便について、「自由演技」として行います。

郵便が民営化されることについての懸念は、過疎地切り捨てが進行するのではないかということです。民間企業が参入するとして、過疎地への配達をしない企業の参入を認めるとすれば、郵政公社は著しく不利な戦いを余儀なくされます。

そこで、民間企業の参入条件として、全国の拠点間配送の義務を課します。拠点から各戸への配達は、原則として各戸への配送義務を課しますが、地域事情を考慮して(過疎地など)、郵政公社と民間企業との共同企業体をつくります。共同企業体への参加は義務付けられます。

要するに、拠点間配送は自由競争、拠点から各戸配送は、指定地域について共同企業体が行います。実質対等の条件下で過疎地切り捨てのない自由競争を行います。

なお、民主党マニフェストでは、郵便局を、パスポートの発行等、行政のワンストップサービスの拠点として活用することが書かれています。

上記の私見は、マニフェストに書かれていない領域についての私見(自由演技)であることを再度お断りします。


[2003/10/22]  法の支配

近代国家は、権力者が自分の好き勝手に権力を行使して個人の権利(利益)を侵害しないように、権力者の権力行使を制限するために、「法」即ち憲法を制定しました。

権力者があいつは気に入らないと言って何の理由もなく処罰したりすることは許されません。

今回の日本道路公団・藤井総裁の解任劇は、小泉総理サイドの「こいつの首を取るとポイント高いな」という短絡的な動機によるものです。

国土交通省は、権力者の意向を受けて、適正な手続き、納得のいく理由なしに解任を強行しようとしています。憲法31条違反が問題になる場面です。

道路公団法上、総裁を解任する事由は、(1)「心身の故障のため職務の執行に堪えない」(2)「職務上の義務違反」(3)「その他役員たるに適しないと認めるとき」の内のどれかになります。この要件を充たすのでしょうか。また、聴聞手続きは適正だったのでしょうか。

分限処分か、懲戒処分かが問題になると言われていますが、退職金が支払われないのですから、「懲戒」の要素があると言うべきでしょう。

この国で「法」が権力者の恣意的行動を抑止できるのかどうか、「処分」後の裁判に注目したいと思います。


[2003/10/21]  個人の尊厳

日本国憲法の中核をなす核心的概念が、人間の人格不可侵の原則、即ち、個人の尊厳の原理です。

個人の尊厳の原理に支えられて基本的人権と国民主権が憲法の基本原理となっています(平和主義も)。

というと堅苦しいのですが、日本道路公団の藤井総裁の解任劇で、私は「個人の尊厳」という言葉を強く意識しました。

私は、藤井総裁のことを吉良上野介などと言ってきた手前、藤井氏の反撃を見てやや反省するものがあります。テレビ的イメージからすると極めてよろしくない方ですが、彼の尊厳はどうなっているんだというところを押さえておかないと判断を誤るような気がします。

藤井氏は、国土交通省道路局と意思疎通を図りながら任務を遂行してきたものであり、そのことは扇・前国土交通大臣も認めていたはずです。

それが、上司が替わったとたんに方針が変わり「解雇」される。政治が優位に立つ政治任用なら問題はありません。しかし、懲戒ではないか(退職金が支払われない)と思われるのに手続きが不明朗であり、理由も不明確です。

明確なのは、総選挙前の政治的パフォーマンスに使われたということだけです。恣意的な権力の利用です。

一人の人間が政治ショーの道具としてさらし者にされる。このことを自分の身に置き換えて考えることが必要ではないでしょうか。そして、個人を踏み付けにする小泉純一郎という人物への支持率が依然として高いということが、この国の品格にかかわるとの問題意識が必要ではないでしょうか。

個人の尊厳への侵害ではないか。この問いを発してみるべきです。

(追補)

「四国の星」は、フジ書房、丸三書店、片岡書店に続き、明屋書店、紀伊国屋書店での販売も決定。21日に書店に配送しますので、22日からの販売になるかも知れません。


[2003/10/20]  追補

「四国の星」(本体価格1300円)は、21日から発売される予定です。取り次ぎ書店は、現時点で、松山市のフジ書房、丸三書店、伊予市の片岡書店です。明屋書店、宮脇書店はこれからの交渉になると思います。スタッフの手が回るかどうかですが。

私の後援会事務所(大手町2−9−42、TEL089-947-4770、FAX089-947-4776)でも対応しますが、本屋さんに依頼する関係上、なるべく本屋さんに問い合わせて下さい。


[2003/10/20]  出版記念パーティー

10月23日(木)午後6時30分より、ピュアフル松山(勤労会館)にて、「四国の星」−中央集権国家への異議申し立て−出版記念パーティーが行われます(会費3000円、本代込み)。予算の関係上大したものは出ません。

主催は、玉井あきら応援団(代表:渡部浩三氏《愛光11期》)。共済は、民主党愛媛県連(成見憲治代表、連合愛媛(河野廣美会長)、中予地協(丹 延兆議長)です。

参加希望者は、メールでお知らせ下さい。飛び入り歓迎。愛光14期(同期生)には、名簿上松山市内在住の方に連絡してもらう予定です。事務上のミスがあった場合は御容赦下さい。

本くらい出さなきゃナアと考えていたのが、大袈裟なことになりそうです。

今は、パソコンが使えれば、インターネットなどでコピーしたり貼り付けたりして難しそうな本が書けるようです。自分の頭で考えた本は、そういう本に比べてみすぼらしく見えるかも知れません。私の本もみすぼらしく見える本かも知れません。しかし、自分の頭で考えた本であり、何考えてるんだと思われる点もあるでしょうが、そんな考え方もあるのか、という内容ではないでしょうか。

塩崎恭久氏の本は読みました。塩崎さんの本も私の本もゴーストライターが書いた本ではありません。私としては、先輩に挑むにあたっての仁義のようなものです。

今回の戦いは、超保守王国・愛媛に生まれてしまった悔しさをはらす戦いでもあります。高知には坂本龍馬がいたがこの県は何だ!こんな思いを引きずるより、不利な戦場であえて戦う。結果は問わないということでいきたい。正々堂々と戦い、遜色ない候補であったと自分で思えれば、それが私にとっての勝利です。この国の道義の退廃への挑戦でもあります。

自民党と民主党の戦いの全戦局を鳥瞰したとき、弱い部分でどう戦うかが重要なのだろうというのが出馬の動機(の一部)です。自分が勝てるかどうか、票が幾ら取れるかは余り関心事ではありません。

これから暫く、自民党という情けない政党を思う存分こき下ろせるのですから、幸せではあります。


[2003/10/19]  時代を変える勇気

私は、「勇気」という言葉を今回の選挙のキーワードにしたいと考えています。

時代は変わりつつあります。また、変えなければなりません。愛媛の人は、時代が変わるのなら、変わってから付いていけばいいではないか。リスクを取る必要はない、という発想が強いようです。

しかし、誰かにやってもらえばいいと考える人が多数派になれば時代は変わらないことになります。結果として停滞の時代を甘受するということになります。

歴史には必然の部分と偶然の部分があります。変わる確率が高いとは言えても、変わるとは限りません。

日本くらい歴史に恵まれている国も珍しいと思います。世界には不幸の連続であったり、停滞だけの歴史だったりする国が多数あります。

我が国の先人達は、国が危機に陥ったときに、立ち上がる勇気、時代を変える勇気と気概を持ち合わせていました。

現代の私たちも、この国が危機にあることを共通認識として持ち、時代を変える勇気を持つ必要があると思います。

停滞(衰退)に甘んじるか、時代を変えるのか、個々の国民に問い掛けてみたいと思います。


[2003/10/18]  聴聞される側が完全公開を要求

国土交通省による藤井・日本道路公団総裁への聴聞が17日行われました。1日で聴聞の手続きを終え、解任する方針のようです。

不思議なのは、聴聞される側の藤井氏がテレビ放映を含む完全公開を求め、国土交通省側がそれを拒否したということです。普通なら、「被告」に相当する藤井氏側が非公開を望みそうなものですが、藤井氏の側が完全公開を求め、国土交通省がそれを断りました。

報道陣の傍聴が認められているとは言え、国土交通省側に何か後ろめたいものがあるような印象を持ってしまいます。

週刊文春10月23日号、「藤井道路公団総裁独占告白、『石原国交省との密室5時間』激震スクープ!」の記事を読みました。石原大臣の激高ぶりが描かれています。テレビでは石原大臣が、藤井氏を異常な人物であるかのよう語っていますが、藤井氏の側から見た光景としては、石原氏の軽薄さが浮き彫りになっています。

元々、政治的パフォーマンスとして仕組まれた解任劇ですから、5日の石原氏と藤井氏との会談にしても、17日の「聴聞」にしても、「まず解任ありき」の姿勢が見え隠れしています。

藤井氏が法廷闘争を挑むとすれば注視したいと思います。解任事由が公正なものかどうかが問われます。退職金が出ないと言うことは「懲戒処分」なのでしょうから、懲戒処分を受けても仕方がないほどの事由が必要でしょう。

政治が優位に立つ仕組みなら、解任は大臣の自由であるけれども退職金は支払われるべきでしょう(特殊法人に天下った人への退職金支払いの当否はひとまず置きます)。しかし、懲戒処分ならそれ相応の理由が必要です。

手続きとしても、17日の1日だけで手続きを尽くしたのかどうか不明です。

私は、これまで藤井氏を悪党として見ていました。しかし、冷静にこの人物を観察し直さないといけないと思います。名誉に賭けて権力と戦うのですから、尋常ならざる決意であることは確かです。


[2003/10/17]  事務次官会議

小泉内閣は、「構造改革」を掲げ、これが特効薬であるかのように思い込ませることに成功しました。実際は、官僚機構に骨を抜かれつつあります。

この国を本気で変えようと思うのなら、中央集権から地方主権への転換とともに、官僚機構への切り込み方を戦略的に追求する必要があります。

100年以上続いている事務次官会議のシステムを崩すことなしに変革はあり得ないと思います。このことの詳細は、中央公論11月号に菅直人・民主党代表が論文にしています。

事務次官会議で全会一致にならなければ、閣議に議案は上がりません。しかも、閣議は各大臣が署名するだけの儀式の場であり、議論の場ではありません。議論し始めると、閣議は終了を宣せられ、「懇談会」になります。全部事務方の官房副長官に仕切られるのです。

いずれかの省にとって不利益とされることがらは閣議には出てこないことになります。このようなシステムは変革期には不向きです。ここに切り込んだ内閣はありません。

幹事長が入閣し、政策調査会長が官房長官となることにより、閣議決定が与党の決定となるシステムになれば、この国の改革は進みます。民主党はこれをやります。


[2003/10/16]  岩國哲人氏

15日は、民主党副代表・岩國哲人氏の応援演説がありました。元出雲市長。出雲市から全国発信された名物市長として有名です。現在は神奈川県選出の衆議院議員です。

なるほどと思う話術。高速道無料化の話は、提唱者であるだけに説得力がありました。

(13日の続き・・)

まだ石原氏は「騙した方が悪い」と講演で述べているようです。それしか言いようがないのでしょうが、やはり器ではないのでしょう。多くのビジネスマンは笑っていると思います。

辞めそうにない人を辞めさせる場合、解雇事由(あるいは懲戒事由)をあらかじめ調べた上で、それに該当する事実があることを確認して相手に納得させることが必要です。

人を雇った経験のある人なら分かると思います。石原氏の場合、解任事由の確認をしていないと思われます。大臣として過失があります。

一方、藤井氏は多額の退職金を棒に振ってでも争う構えです。それはそれで、一本筋が通っています。

岩國氏は、国会で藤井氏を擁護する発言をしたと話されていました。国会には毎年報告が上がって来ており、国会はそれを承認してきたのだから、藤井氏が悪いとすれば、国会議員も悪いことになるとの見解です。それはそうだ。


[2003/10/15]  道路公団の民営化

民営化=善という固定観念で思考停止に陥っている自民党は、高速道路の無料化という民主党の案にたいし、やられたと内心思いながらも、これを否定するのに躍起になっています。

小泉首相は、高速道を走っているのは10台に1台であり、走らない残り9台に課税するのはおかしいと批判しています。

しかし、民営化こそ道路公団の債務を国民に負担させようとするものであり、国民は永久に有料で走りながら別途負担もすることになり、踏んだり蹴ったりになります。

しかも、高速道路が無料になれば、残り9台の内高速道路を走る車も出てくるだけでなく、物流コストの低下によるメリットを全ての国民が享受することになります。

そもそも、無料の高速道路というのは要するに普通の道路であり、高速道路を走らない車を引き合いに出すということは、北海道の国道を走らない四国の住民が税金を取られるのはおかしいという議論にも繋がるものです。それならば、国民の大半が利用しない施設は国税では造れないということにもなります。国立国会図書館を利用した人がどれだけいるでしょうか。

高速道路が無料化されるということは、普通の道路と高速道路がネットワークとして一体化するということです。一体化した道路網への税金負担ということです。

高速道路が特別の存在という固定観念に縛られている小泉氏には理解不能だと思います。


[2003/10/14]  上がり3ハロン、33秒

かつて、ミスター・シービーという3冠馬がいました。彼は、馬群の中で走るのが嫌だったのか、レース中、後方に待機していました(それも最後方だったりして)。

しかし、最後の600m(上がり3ハロン)になると、俄然豪脚を飛ばし、他の馬をごぼう抜きしました。

今回の選挙は、上がり3ハロンの勝負です。どれだけの末足が出せるかやってみます。

「そんな話しても、競馬ファンにしか分からんワネ」と自民党・青木幹雄氏に言われそうですが・・・(この「  」の方が分かりにくいかもしれません)


[2003/10/13]  これは駄目だ、2世議員

日曜日のテレビで、石原伸晃国土交通大臣が出演して、藤井道路公団総裁とのやりとりを説明していました。

その中で、自分が藤井氏に騙されたことについて、「騙された方より騙した方が悪い」と弁明を繰り返していました。

しかし、お年寄りが訪問販売に騙されたという話ではないのです。老獪な官僚出身者を相手の修羅場に臨んだ者としては、いささか迫力に欠けると言わざるを得ません。

翻って、石原氏が彼の都知事の息子でなかったなら、国会議員になることは到底無理だったのではないか。テレビを見ながらそう感じたのは私だけだったでしょうか。


[2003/10/12]  敵もさる者、引っ掻く者

小泉総理(石原大臣)は、道路公団・藤井総裁の更迭をしようとしましたが、藤井総裁は2600万円と言われる退職金を失っても自己の名誉を守るという挙に出ました。

道路が命という藤井氏の執念には恐れ入ります。大いに突っ張っていただきたいものです。

それにしても、民主党の合併党大会の日に併せて、わざわざ日曜日に総裁更迭を行おうとするセコイやり方には唖然とします。テレビ受けだけを狙っての政治(こんなのをメディア戦略などというのかな)しか考えないのが小泉政権の特色です。

巷間噂される拉致被害者の家族の帰国もあるかも知れません。身代金を支払うのだとすると、国家としての最低限の矜持をも捨てるということになります。小泉氏は恥知らずのことでもやるでしょう。

我々が想像する以上に小泉政権は追いつめられているのかも知れません。

正々堂々と国民に訴える。政治家にはそれしかないはずですが・・・


[2003/10/11]  長いものには巻かれろ

愛媛では、「長いものには巻かれろ」という諺しか子供達に教えられないのでしょうか。なまじっか、「正義」とか「勇気」とかいう言葉を教えると子供達が不幸になるのではないか、という心配をしなければならないのでは情けないと思います。

私は、これからの1ヶ月間、保守の岩盤にぶち当たってみます。砕けるのか、突き破るのか、私の生き方を皆さんに見て頂きたいと思っています。

自民党で一番頭が良いと言われる候補に挑戦します。相手の一番速い球を打つのが真の四番バッターだと言います。兎に角、臆することなくバットを振り抜いてみます。


[2003/10/10]  1割に痛みが集中する

小泉首相により衆議院が解散されます。支持率が高水準であることから、自民党に有利であるとの判断があります。しかし、この支持率は積極的なものではありません。他に適当な人がいない、悪いことはしそうにないということであり、積極的期待感からではありません。

現在の日本について、どこが不況なんだという意見もあります。賃金は下がっていますが、物価も下落して暮らしやすくなっており、現にブランド品も売れていることから、切迫した状況ではないというのです。

痛みは一部に集中しています。9割の人は何となく暮らせているが1割の人が深刻な状況にあるという構図です。9割の人にも明日何があるか分かりません。治安の悪化も深刻です。

このまま一見平穏に推移して、ダラダラと下り坂を降りて行く。この選挙で自民党が勝つということはそういうことなのでしょう。しかも、それがベストシナリオ。破局もあり得ます。

投票日までの1ヶ月間、マニフェストを中心に自民党政権か民主党政権か、国民が政権選択を行うことになります。民主党の政策が、地方にとって、中小零細企業にとって有利であると思います。それ以上に、政権交代によるこの国の閉塞感を打破することが必要です。

地方の創意工夫を許さない中央集権のシステム、総合調整機能を欠く官僚制度がこの国の発展を阻害しています。そして、長期に渡る自民党政権の継続が、ごく普通に政権選択をすることを主権者にためらわせています。この自民党支配が最大の日本発展阻害要因です。

天下分け目の関ヶ原。民主党の勝利により、我が国の長期低落を阻止したいと思います。破滅を阻止したいと思います。


[2003/10/09]  労働組合

連合愛媛の皆様の御支援をいただくことになりました。

私は、零細企業ではありますが、会社経営をしています。従業員が労働組合に加入しているので、労働組合とのお付き合いはありますが、支援していただく関係になろうとは夢にも思いませんでした。

労働者がたった一人では会社と対等な交渉はできません。そlこに労働組合の存在意義があります。

その他の領域では、それぞれの人間関係の中で(団体、地域社会、家族、友人知人など)個人の悩みや苦しみが解消されていくはずです。

ところが、1998年以降、それまで年間2万人台の前半だった自殺者数が3万人代前半になっています。元々の数字がどうだったのかということも問題ですが、少なくとも増えた年間1万人弱については、政治の力で何とかなったのではないかとの思いを持ちます。

国民を、人生のあらゆる場面で、孤独に追いやらない、温かい政治を実現したいものだと思います。


[2003/10/08]  総合調整機能

日本の官僚組織には、伝統的に総合調整機能がありません。各省が省益追求を第一義として考えるため、合理的な国家意思形成が阻害されます。

太平洋戦争末期でも、海軍と陸軍は予算の獲得をめぐってしのぎを削っていたと言われます。戦時であるのに戦果を挙げるための努力を合理的に行うという姿勢はありませんでした。

極め付きはインパール作戦でした。ある将軍の顔を立てるために無理な作戦を遂行しました。兵士達の命より陸軍内部の和が大切だったのです。

敗戦により軍部の官僚機構は崩壊しましたが、「文」の官僚機構は温存されました。キャッチアップ段階では官僚機構は抜群の働きをしました。しかし、高度成長が一段落したところで官僚組織の限界が露呈されてきました。

バブル崩壊後の不良債権に対して大蔵省は、事実に向き合うことなく「大本営発表」を繰り返し、橋本総理大臣も不良債権の実態を知らされなかったと言われます。

官僚機構に切り込むだけの能力を小泉世襲政権は持ち合わせていません。官僚に法律を作らせないという決意が必要です。民主党には法律を作れる人材がそろっています。立法能力を持った政権の誕生が待たれます。


[2003/10/07]  徳川幕府の改革

幕末期の徳川幕府の改革は、今日の「小泉改革」など到底及ばない過激なものでした。黒船到来以降、列強に対抗するために近代化を急ぎました。

しかし、分権型の徳川幕府では列強に追いつく国家体制としては無理がありました。薩長連合による倒幕後、中央集権国家が成立し、富国強兵の国家目標を掲げてキャッチアップする(追いつく)ことに成功しました。

今日、中央集権のシステムは地方の創意工夫の余地を奪うデメリットが顕著になっています。地方に財源、権限、人材を与えることにより、地方間の競争が活発化し、地方から国が元気になります。

「脱中央集権」「地方主権」が必要です。


[2003/10/06]  合併党大会

5日、民主党、自由党の合併党大会が東京で行われ、日帰りで参加しました。2千人近い参加者。会場は熱気に包まれました。

マニフェストが完成し、候補者がこれに添って選挙を戦うことを誓い、署名しました。マニフェストの要約として、5つの約束2つの提言を内容とする「脱官僚」宣言が出されました。

【5つの約束】

1.霞ヶ関からの「ひも付き補助金」全廃(4年以内)
2.政治資金の全面公開
3.道路公団廃止と高速道路料金無料化(3年以内)
4.国会議員定数および公務員の人件費を、それぞれ1割削減(4年以内)
5.無駄な公共事業の中止(川辺川ダム、諫早湾干拓、吉野川可動堰を直ちに中止)

【2つの提言】

1.基礎年金の財源には消費税を充て、新しい年金制度の創設
2.小学校の30人学級を実現、学校週5日制の見直し

これで候補者は戦いやすくなりました。

焦る自民党は吉良上野介(藤井道路公団総裁)の首を取って対抗。最初から皆が分かっていた筋書きです。選挙目当てということが露骨すぎる話です。

民主党はマニフェストで正々堂々の勝負。これに対し、小泉世襲政権が様々なテクニックで対抗するでしょう。

身代金を払って拉致被害者の家族を帰国させるなどという手は使わないで頂きたい。誘拐がビジネスとして成立することを認めることになります。


[2003/10/05]  二枚舌政治

次期衆議院議員選挙は、マニフェスト(政権公約)選挙になると言われています。

従来、自民党の候補は、「党はこう言っているが私は反対だ。私を信じてくれ。」と言って、支持者の批判をかわしてきました。しかし、マニフェストが認知されると、党のマニフェストと候補者との一体性が求められ、舌を二枚使う従来型の選挙戦はそれ自体が批判の対象になります。

かと言って、二枚舌を使えるように曖昧化すれば、マニフェスト自体が魅力のないものになります。

マニフェストへの関心が高まることにより、二枚舌政治が追放されることになります。


[2003/10/04]  脱藩浪人

10月3日付で、伊予市議会議員および伊予市TMO第3セクター鰍ワちづくり郡中・代表取締役(取締役も)の辞職願を提出しました。

伊予市では皆さんに大切にしていただきました。しかし、小泉世襲政権があと3年継続すれば、この国は終わってしまうのではないか。地方は死んでしまうのではないか。政権交代をしなければ私たちの地域を守ることが出来ないのではないか、との切迫感に突き動かされました。

伊予市の皆さん、申し訳ない。脱藩浪人となりました。坂本龍馬が土佐藩を脱藩したときはどんな気持ちだったんでしょうか。

エリートに任せた方がうまくいく時代もあります。脱藩浪人でなければ切り開けない時代もあります。


[2003/10/03]  松山はみんなの街

現市長が「日本一のまちづくり」を掲げる松山市は、これがうまくいけば「日本の松山市」になります。

現在でも松山市は、松山市民の松山市ではなく愛媛県民(あるいは四国住民)の松山市です。県庁所在地であり、かつ、西日本有数の都市である松山市は、周辺に大きな影響を及ぼす都市です。言い換えれば、「公共財産」としての都市です。松山市民だけの街ではないのです。視点を変えれば、松山市のあり方については、周辺都市の住民の意見が反映されるべきです。

かつて、ローマ帝国は周辺都市の市民にも市民権を与えました。「偉大なる松山市」ができるということは、周辺都市の利益にもなります。

「四国の四番打者」松山市の市民に私の話を聞いていただきたい。懐の深い県都の市民の前で国政を論じてみたいと思います。


[2003/10/02]  おまえは誰だ、何しに来たのか

愛媛1区(松山市)から選挙に出るということは、まず、おまえは誰なんだというところから始まって、何故自分の選挙区から出ないんだ(他の地区から何しに来たんだ)という疑問にも答える必要に迫られます。

誰だ、ということに対しては、運動するしかありません。ただし、市議選と違うのは、マスコミが取り上げてくれるということ、および、「党」を背負っていることの有利さがあるということです。しかも、候補者が少なく有権者としては記憶に残りやすいということもあります。

何しに来たのか、ということに対しては、本来、国政選挙はしがらみのある地元から出ることを禁止する方法もあるんだということを理解して頂きたいと考えています。

何故、政治の世界が歌舞伎や能狂言のように「家元」制度のようになってしまったのかということを考えてみる必要があります。親が培ってきた人脈を引き継げるからです。

本来、主義主張で選ばれるべき国会議員が、しがらみの多い方が勝ちということになるのは、大きな目で見ると国を誤ることにも繋がります。親が政治家の候補は、別の選挙区から出るのがフェア(公正)だと思います。

何処から来たのかを問う前に、何を考えているのかを問い質して欲しいと思います。


[2003/10/01] 出馬宣言 「愛媛が変われば日本が変わる」

本日、次期衆議院議員選挙において、愛媛1区より民主党公認で出馬することを決意いたしました。

公約をしてもそれを反古にして何ら恥じるところのない小泉純一郎氏は、政治家として失格の人物です。このような人物を党首として戴く自民党には、これ以上政権を委ねる訳にはいきません。

今日の我が国の閉塞感を打破するためには、政権交代が必要です。歴史的使命を終え、賞味期限が切れた自民党が21世紀まで延命したことが我が国の不幸です。

私は、何故自民党が駄目なのかを述べ、それに代えて、民主党でどうでしょうかと提案し、そのことをなるべく分かりやすく、具体的に語ります。そして、「愛媛が変われば日本が変わる」のだというメッセージを有権者の皆様にお伝えしたいと考えています。

小泉世襲政権は、これからの時代は一部のエリートだけが得をし、庶民は努力しても無駄だということを、その人事を通して国民に暗示しています。この国では、格差が拡大し、階層が固定化し始めています。昭和の時代には、「鳶が鷹を生む」ことがごく普通でした。平成の時代は、「蛙の子は蛙」という社会になりつつあります。

私は、「勝ち馬に乗る」という卑怯な処世術がもてはやされる自民党的精神の貧困を憂います。政治家という職業を、誠実さと正義感があれば、「地盤、カバン、看板」がなくてもなれる職業にしたいと考えます。家業政治家ではなく、真面目な普通の子供が政治家を目指す社会にするための礎になりたいと思います。

この国が品格ある国家として再生するためには、なにがしかの犠牲と決断とが必要になります。玉井彰という男が立ち上がってくれて勇気をもらったと言っていただければ幸いです。 

なお、私は2区在住ですが、しがらみが少なく、都市型選挙が出来る松山市で、私の考え方を述べてみたいと思い、1区を志願いたしました。2区の皆さん、ごめんなさい。


[2003/10/01]  靖国神社参拝問題を覚えていますか

小泉氏は総理大臣である前に、政治家として失格であると思います。2年前の靖国神社参拝問題についての記憶が薄らいでいる人が多いようです。

小泉氏は、自民党総裁選挙、国会答弁、参議院議員選挙で、繰り返し繰り返し、「8月15日に必ず靖国神社に参拝する」と述べました。これを聞いたほとんどの人は、「公約」として受け取ったと思います。

彼は、いとも簡単にこれを破りました。中国などの反発が理由なのでしょうが、そのことを十二分に分かっての発言だったはずです。真人間なら、あれだけ連呼したことへの反省から、総理を辞任するだけではなく、政治家も辞めるでしょう。

自民党は、この人物を再度総裁に選び、選挙に臨みます。国民がこのような人物に信任を与えるなら、この国の道議は地に堕ちることになります。

2年も前のことだから水に流してしまえ、ということで良いのでしょうか。 9月30日以前の「一言」は、「アーカイブ(資料庫)」に保管しています。  是非御覧下さい。


玉井彰の一言 2003年10月 四国の星ホーム前月翌月