ことばのお祭り
教育のツボ
ご飯はよく噛んで食べようね。〜永〇園のCMに寄せて〜
 前回の「一年で一番おいしい二週間?」について、読者の一人である喧嘩太郎氏より次のようなメールをいただきました。お礼を申し上げると共に、その一部分を紹介させていただきたいと思います。《さて、ウマイという価値観は多様ですが、私は味や形だけでなく、値段もその計算には必要な要素だと思います。Mバーガーのウマイ2週間というのは、この時期だけ65円というバカ安の値段で売るからで、これが130円だと旨くはないのですが、何か得したような気分になって、ちょっとぐらいウマイと思うのですが。これって、私がオオサカジンだからなのでしょうか。》 なるほど。確かにうなずけるご意見です。納得、納得。しかし、だとすると、私の発言も喧嘩太郎氏のご意見も、何となくマクド〇ルドのジャンクフードは不味いというのが前提となっているようで、マ〇ク・ファンin関東あるいはマ〇ド・ファンin関西の皆さんの怒りを買ってしまいそうな気も…。
 
 もちろん、人の嗜好は様々。マクド〇ルド・ファンの味覚を否定しようとか、販売に水を差そうとかいう意図は毛頭ありません。あくまで「私の味覚は…」という主語のもとに語っておりますので、どうか賢明なる読者の皆さん、怒り100%満載の苦情メールはご容赦を!
わっはっは。(こそこそっ…)
 
 さて、今回は<ことばのお祭り>シリーズとしたものの、実は言葉の問題ではないんですねえ。まあ、前回テレビCMの言葉に触れたついでに、勢いで語っちまいましょう。
 
 いまの若い人たちの顔の輪郭は随分細くなりました。生活様式の変化も手伝ってか、体型もスマートになりましたわな。前者に関しては、食生活の変化もあるのでしょうが、アゴの骨の発達具合が私たちの世代とは違うようですね。
 
 食べ物の種類(の変化)もさることながら、一口の咀嚼〔そしゃく〕回数もまたアゴの発達には関係があるような気がします。などと、しかつめらしいことを書き連ねてきましたが、単に≪いちゃもん≫をつけたいだけだったりします。
 
 ちなみに、皆さんは食事の際、一口につき何回ぐらい噛んでおられるでしょうか。私が小学生の頃には「一口30回は噛むように!」と家でも学校でも言われていました。あ、無論、オジサンのノスタルジーとして語るつもりはありません、たぶん(爆!)。
 
 1999年9月現在放映されている永〇園の一連のCM――お茶漬け・炒飯・味噌汁――で、一人の若者が汗をかきながら、美味そうにモリモリと一気にたいらげるというやつがありますね。
 
 食に熱中して電話に出ないという場面は以前のまま、それでもさすがに≪ただいまお茶漬け中≫と電話器に貼り付けるのはやめたようです。そんなもん、相手には見えへんやろ!というツッコミが随分あったのかも知れません。んな、あほな…。
 
 閑話休題!(いや、これ自体が閑話やねんけど…)CMゆえに時間の限られていることと、豪快な食いっぷりをウリにしていることもあるのでしょうが、いずれも流し込むように食っていることが気になります。炒飯なんぞも一口3回ほどしか噛んでへん。
 
 TVの効用あるいは功罪ということについては、別の機会に論じたいと思いますが、それにしても、ペットボトルのラッパ飲みやラーメンを口から垂らしたままの菅野美穂、やや古いところではタラコを口の周りに付けまくった鈴木保奈美とか、CM=非日常ではあるにせよ、あまりにも≪行儀の悪さ≫をバラ撒き過ぎているように感じます。
 
 いま私は中学校の現場にいますが、男女を問わず、弁当のご飯を立って食べている子らを随分見かけます。見かけたら注意はしていますが。
 
 ドラマや大人社会の影響もあるだろうし、CMを犯人に仕立て上げること自体に、さほど意味はないとは思います。しかし、それにしても、CM的な非日常を≪フツー≫に感じ、受けとめる世代が、それなりに増えてきているということなんですかねえ。
執筆日時:
1999/09/17

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